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政府の原発ゼロ政策はなぜ骨抜きになったのか──津田大介の「メディアの現場」より
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政府の原発ゼロ政策はなぜ骨抜きになったのか──津田大介の「メディアの現場」より

2012-09-24 19:21

    この9月14日、「2030年代に原発をゼロにする」という方針を打ち出した「革新的エネルギー・環境戦略」が発表されました。この戦略の中では、日本にとって悲願だった「もんじゅ」――高速増殖炉の実用化断念も盛り込まれています。仮にもんじゅをなくしたら、日本はどう変わるのか。原子力政策の今を紐解きます。


    ◆原発ゼロ政策、なぜ骨抜きになったのか


    ――内閣府のエネルギー・環境会議は9月14日、「2030年代に原発を稼働ゼロにする」という方針を打ち出しました。「革新的エネルギー・環境戦略」という今後のエネルギー・環境政策に関する戦略の中で発表されたものです。

    原発に依存しない社会の実現に向け、何を行っていくか――この戦略の中では「先行して行う対策」のひとつとして、高速増殖炉「もんじゅ」[*1] に関する項目が挙がっています。

    いわく、「高速増殖炉開発の成果の取りまとめ、廃棄物の減容及び有害度の低減等を目指した研究を行うこととし、(略)成果を確認の上、研究を終了する」[*2] と。少し意味はわかりにくいけれど、要は「高速増殖炉の実用化を断念する」ってことですよね。

    高速増殖炉の実現は、日本にとって、長年の悲願だったはずです。しかしそもそも、すでに実際の発電に使われている軽水炉との違いがよくわかりません。高速増殖炉は何がどうすごいのでしょう?

    津田:高速増殖炉は「夢の原子炉」なんていう呼ばれ方をすることがありますよね。でも、なぜ「夢」なのか、よくわからない人も多いかもしれません。

    電気を発生させる方法には、いくつかあります。風力、火力、原子力――これらの発電方法では、どれも天然資源が必要になりますよね。火力発電なら石油や天然ガス、軽水炉による通常の原子力発電ならウラン、といった具合に。

    こうした天然資源は埋蔵量に限りがあるうえ、資源に乏しい日本のような国では、その大半を輸入に頼らなければいけません。

    資源を有効活用し、発電を行う方法はないものか――そこで浮上してきたのが「高速増殖炉」です。ウランとプルトニウムの化合物「MOX燃料」を使うこの方式では、発電の過程で核分裂が起き、なんと原料のプルトニウムが増えるんです。しかも、使用済み核燃料に処理を施せば、再び燃料として使える。「ドラえもん」のひみつ道具でいえば「バイバイン」のようなことが起きるわけですね。

    こうして燃料をぐるぐる回していけば、理論上は半永久的に電力がまかなえる。日本にしてみれば、まさに「夢の原子炉」ですよね。もんじゅは、この高速増殖炉を開発するために作られたものなんですよ。


    ◇1956年、すでに高速増殖炉の計画があった

    ――高速増殖炉の計画は、いつスタートしたのでしょう?

    津田:少しさかのぼって、日本の原子力政策が始まったあたりからお話ししましょう。

    1945年、広島と長崎への原爆投下によって第二次世界大戦が終結します。そしてアメリカの占領下に置かれた日本は、原子力の研究をしばらく禁止されたんですね。それが解かれたのは1952年、日本が連合国各国とサンフランシスコ講和条約を結び、国家の主権を回復してからです。

    このタイミングで原子力に目をつけたのが、のちに総理大臣を務める中曽根康弘らです。当時、衆議院議員だった中曽根康弘たちは1954年3月、原子力に関する予算を国に提出。原発の燃料になるウラン235にちなみ、その額は2億3500万円でした。

    日本における原子力開発の歴史が、こうして幕を開けます。そして1955年には原子力の平和利用を定めた「原子力基本法」が制定され、翌年には原子力政策の最高決定機関として原子力委員会が発足します。同年1956年、同委員会が発表したのが「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」です。[*3]

    この文書には、注目すべき一文があるんですね。「わが国における将来の原子力の研究、開発および利用については、主として原子燃料資源の有効利用の面から見て増殖型動力炉がわが国の国情に最も適合すると考えられるので、その国産に目標を置くものとする」――表現は「増殖型動力炉」となっているものの、戦後間もないこの時期、すでに高速増殖炉の国産化を目標に据えていたことがわかります。

    この姿勢は1967年版の「長期計画」で明確に打ち出され、国家プロジェクトとして強力に推し進められていくことになるんですね。[*4]

    ちなみにこの「長期計画」では、「昭和60年代の初期」――つまり1985年から数年内を、高速増殖炉の商用化時期としています。つまり、計画どおりに進んでいれば、今ごろ高速増殖炉による発電が行われていたとしても、おかしくないんですよ。


    ◇「もんじゅ」トラブルの歴史

    ――でも、2012年に至るまで、高速増殖炉は実用化されていませんよね。これはなぜですか?

    津田:原発開発では、実際の発電に使えるようになるまで、5段階のステップを踏む必要があります。問題のもんじゅはその第3ステップにあたる「原型炉」という位置づけで、問題なく発電ができるかどうかを確かめることをその目的としています。1985年にも実用化を、と言っていたはずなのに、それから30年近く経った今も、なぜ完成する気配がないのか――高速増殖炉の実現には、さまざまな新技術の開発が必要になるんです。そこが難航している側面が少なからずあるでしょうね。


    ――もんじゅはいつもトラブルに見舞われているという印象があります。今までのあゆみを簡単に教えてもらえますか?

    津田:そう、もんじゅの歴史はトラブル続きなんですよ。1967年、運営母体である「動燃」(現・日本原子力研究開発機構)[*5] が設立され、もんじゅの建設が始まりました。そして1994年、事実上の稼働といえる臨界状態に達した、と。

    ところが翌1995年、思わぬ事故が起こったんですね。原子炉の冷却に使われるナトリウムが、配管から漏れ出していたんです。ナトリウムは水分に触れると爆発してしまう危険な物質なんですよ。

    動燃側としては当然、この事件をおおごとにしたくありません。それでマスコミ対応にあたった職員に隠蔽・捏造などの工作を強要し、一人を自殺に追い込んでしまったんです。

    その後、同様の事故に備えた対策工事を行い、2010年5月になってようやく運転を再開したものの、その直後に燃料漏れ検出機器の誤作動が6回にわたって発生。[*6]

    同年8月には、再び大きな事故に見舞われます。原子炉容器内に重さ3.3トンの炉内中継装置を吊り上げる作業中、これが落下してしまったんです。この事故の影響で、もんじゅは運転を停止しました。[*7]

    2011年に入っても事態は変わらず、同年2月に入ってからは、「復旧には約13億8000万円かかる」「いや、17億円だ」などの報道が相次ぎました。この金額が報道機関によってブレていたのですが、いずれにしても、復旧には巨額の費用がかかると見られていました。

    そして同月、この装置を担当していた職員が、福井県敦賀市の山中で自殺します。もんじゅをめぐるトラブルで、2人目の自殺者を生んでしまったのです。

    結局、日本原子力研究開発機構が事故前の状態に復旧したと発表したのは、今年8月8日になってから。かかった費用は総額で約21億円でした。[*8]

    もんじゅの歴史を改めて振り返ってみれば、初臨界を記録した1994年から現在までの18年間で、まともに発電できた期間は、わずか4か月とも言われています。[*9] 1日の維持費だけで、1日5500万円もかかるというのに。[*10]

    なお今年3月、もんじゅは今年度の電気料金を一般競争入札で公募し、13億8638万円で北陸電力と契約を結びました。つまり、もんじゅの維持にかかる電気料金は、1か月あたり1億円以上。発電のための研究施設のはずなのに、発電はほとんどせずに電気を食ってばかり……って皮肉な話ですよね。

    ちなみに、仮にもんじゅを再稼働させ、高速増殖炉の実用化を進めていくとしたら、その実現は2050年にごろなるだろうとされています。これまでの経緯を見ていると、それも楽観的な予測のように思えてきますけど。[*11]


    ――2050年……! ずいぶん先の話ですね。

    津田:しかも、高速増殖炉本体だけじゃなく、ほかの部分もいろいろ難航しているんですよ。

    高速増殖炉には、「MOX燃料で発電し、使用済みの燃料を再処理して、また新たに使う」という前提がありますよね。「核燃料サイクル」と呼ばれるこうした一連のサイクルを回していくには、使用済み核燃料を再処理する工場が必要です。でも、肝心の工場がまだできていないんですよ。

    青森県六ケ所村で建設中のこの工場は当初、1997年には完成する予定でした。しかし、溶融炉でトラブルが続発し、現在までに19回も予定を延期しています。本当ならば今夏にもできあがるはずだったんですけれど、この9月18日、運営会社の日本原燃が「来年10月に完成予定を延期する」と青森県に届け出たばかりです。[*12]

    相次ぐ建設予定の延期で、建設費は当初想定していた7600億円の約3倍、2兆1930億円に膨らんでいます。


    ◇核のゴミが行き場を失う

    ――「再処理工場がまだできていない」ということは、日本の原発から出た使用済み核燃料は、リサイクルされていない、ということなのでしょうか?

    津田:いいえ、イギリスとフランスに運んで再処理してもらっています。

    ただ、イギリスでも、日本の原発を大口顧客としていたセラフィールド工場は2011年8月3日、「日本の電力会社の計画が不透明になった」として工場の閉鎖を発表しました。[*13] 優良顧客だった浜岡原発の運転停止が引き金になったとされています。

    一方のフランスでは、日本の「革新的エネルギー・環境戦略」発表に先立って、「原発ゼロを目指すなら、再処理は不要になるんじゃないの? そうなったら、うちに委託している使用済み核燃料は引き取ってくれるんでしょ?」と日本に詰め寄ってきています。[*14]


    ――日本が「原発ゼロ」を目指すなら、「原発から出た使用済み核燃料を再処理して使い回す」という核燃料サイクルを推進する必要がなくなる。そうなれば、日本から来た核のゴミが自国に残されてしまうかもしれない――フランスはそう懸念したんですね。

    津田:はい。事情は先ほど話した六ケ所村でも同じなんですよ。まだ再処理工場はできていないものの、現地ではすでに全国の原発から2919トンもの使用済み核燃料を受け入れていて、燃料プールのおよそ97%が埋まっている状態です。[*15]

    仮に核燃料サイクルがご破算になったら「最終処分場」として、引き取り手のない核のゴミを村、そして青森県が背負わされるかもしれない。それは、どういうことか。青森県は、再処理工場やMOX燃料工場がある六ケ所村とは別に、原子力発電所から出る使用済み核燃料を一時的に保管しておく「中間貯蔵施設」をむつ市に建設中なんです。[*16]

    中間貯蔵施設は、六ケ所村で試験中の再処理工場、MOX燃料工場とともに核燃料サイクルを継続していくうえで不可欠な存在。つまり、青森県は核燃料サイクルと一心同体――核燃料サイクルに依存することで、リスクとともに原発マネーを得ている。

    だから、原発ゼロ、そして核燃料サイクルが見直されることになった場合、これまでの苦労がムダになるばかりか、今まで作ってきた核燃料サイクルのための施設が、なし崩し的に核のゴミを埋めておくための最終処分場に転用されるかもしれないという恐怖感があるんですね。

    そこで六ケ所村は、「革新的エネルギー・環境戦略」の発表に先立つ9月7日、こう決定したんですよ。仮に政府が核燃料サイクルを撤回すれば、新たな使用済み核燃料を受け入れず、現在貯蔵している使用済み核燃料を全国の原発に送り返します――とね。


    ――政府に対して六ケ所村がそう主張することの裏にはどんな狙いがあるんでしょうか。

    津田:まず押さえておかなければいけないのは、もし六ケ所村、そしていずれ完成するむつ市の中間貯蔵施設で使用済み核燃料を受け入れてくれないとなったら、いずれ日本には使用済み核燃料の置き場所がなくなってしまうという事実です。日本の原発は今、使用済み核燃料の置き場所をめぐる問題に悩まされているんです。

    各原発には、使用済み核燃料の燃料プールがあります。使用済み核燃料は信じられないほど高温になっているので、燃料プールで3〜5年ほど寝かせ、十分に冷却してから再処理に回す。

    六ケ所村が受け入れてくれないとなったら、各原発はしばらくの間、自分たちの燃料プールに使用済み核燃料を保管しておかなければなりません。でもこのまま行けば、どの原発も、あと数年で容量が満杯になってしまいます。[*17] そうなれば国内の6割に上る原発が、運転不可の状態に陥るんですね。

    だから、六ケ所村が「現在貯蔵している使用済み核燃料を全国の原発に送り返す」と言ったのは、いってみれば膨大な使用済み核燃料を引き受けてることをタテにした「脅し」ですね。そんなことをされたら国も困るし、電力会社も困る。だから、今回の「革新的エネルギー・環境戦略」には、「核燃料サイクルは中長期的にぶれずに着実に推進する」と明記されたんですよ。


    ――使用済み核燃料がいっぱいになると、原発が動かせなくなるんですね。燃料プールで放射能漏れのような恐ろしい事故が起こる可能性だってゼロじゃないだろうし――。

    津田:燃料プールの危険性は、福島第一原発事故の時にも注目されましたね。今でも4号機の燃料プールには1331本の使用済み核燃料と、使用前の新燃料202本が保管されており、予断を許さない状況が続いています。だからアメリカでは、使用済み核燃料をそのまま保存する「乾式貯蔵」という方法に移行する決断を下しています。[*18]


    ――現状、日本では、使用済み核燃料が溜まっていく一方だと。

    津田:もんじゅもきちんと動かず、とっくに完成予定だった六ケ所村の再処理工場は延期を繰り返し、それでも国が何とか維持しようとしている核燃料サイクルですが、仮に両者が正常に動いたとしても、再処理工場などで出た高レベル放射性廃棄物を地盤が安定した地層の下で保管する最終処分場の設置場所が決まらないと、核燃料サイクルは完成しないんです。でも、現時点では最終処分場の設置場所のメドはまったく立っていない――これこそが「原発はトイレのないマンションと同じだ」と言われるゆえんです。


    ――最終処分場の設置場所はなぜ決まらないんでしょう?

    津田:原発以上に住民の反対感情があるからです。最終処分場は、原子力発電環境整備機構が窓口となって探していますが、彼らの試算によれば、処分場を受け入れる自治体と近隣自治体が受ける経済効果は総計2兆8700億円と非常に大きい。にもかかわらず、最終処分場を誘致しようと手を挙げる自治体は今のところ見当たらないんです。[*19]

    東日本大震災関連のがれき受け入れ問題でも表面化しましたが、そもそも普通のゴミ処理場や、産業廃棄物の処理場は、作る際にだいたい地元から強烈な反対運動が起きます。「ゴミの側では暮らしたくない」という素朴な感情や、「ゴミから発生する有害物質などによる健康被害が怖い」という感情があるんでしょう。普通のゴミですらそうなのに、使用済み核燃料となると、近寄っただけで即死するほどの放射能を放出する「高レベル放射性廃棄物」です。それを埋めるわけですから、地下とはいえ、多くの住民にとっては「かんべんしてくれ」となるのは当たり前の話です。

    実は2007年、高知県東洋町の町長が最終処分場の書面調査検討をするなど、候補地が出たことはあるんですが、住民の反対感情が大きく、町長はその後の選挙で落選し、話は立ち消えになりました。

    福島第一原発事故以前でさえそんな状況ですから、あれだけの事故を引き起こした3.11以後、最終処分場の候補地として手を挙げる自治体は、当分の間、出てこないでしょう。福島第一原発事故が起きたせいで、より「トイレ」が作りにくくなったんです。


    ◇使用済み核燃料と核兵器は同じ?

    ――使用済み核燃料がいっぱいになると、原発が動かせなくなるんですね。放射能漏れのような恐ろしい事故が起こる可能性だってゼロじゃないでしょうし……。

    津田:使用済み核燃料をめぐっては、さまざまな派生問題があります。

    先ほどお話ししたように、高速増殖炉では、ウランとプルトニウムを合わせたMOX燃料を使っているんですね。その使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して加工すれば、核兵器が作れる。

    「使用済み核燃料=姿を変えたプルトニウム」。これを大量に保有していると、ほかの国から「日本は核兵器を作ろうとしているのではないか」と疑われるおそれがあるんです。だから、使用済み核燃料はイギリスやフランスに送ってでも再処理し、MOX燃料にしなければなりません。

    だけど高速増殖炉は、まだ実用段階になっていないから、そのMOX燃料も溜まりがちになります。これを何とかしないと、外交的にいろいろ問題あるじゃないですか。

    そこで始まったのが「プルサーマル計画」なんです。本来なら高速増殖炉でしか使えないMOX燃料を、普通の軽水炉で無理やり使う――そうすれば溜まっているものが消化できるし、対外的にもカッコがつくでしょ、と。

    でもプルサーマルを行うには、ものすごいお金がかかるんです。政府が試算したところでは、9000億円分のMOX燃料を作るのに、12兆円かかるといいます。[*20] しかも、安全性にも疑問符がつくという……。

    なお、原子力委員会が2011年11月10日に発表した「核燃料サイクルコスト、事故リスクコストの試算について」という資料によると、1kW時あたりの処理費は、プルサーマルの場合が約2円。通常どおりの燃料を使った場合が約1円となっています。[*21]


    ――えーっ! いち消費者からすると「アホらしい」としか言いようがありません。だって、プルサーマルによって無駄なコストが発生し、、私たちが支払っている電気料金に跳ね返っている、ってことじゃないですか。

    津田:はい。日本の電気料金は、発電にかかったお金はすべて消費者に請求でき、一定の利益を上乗せしてOKという「総括原価方式」で決まっています。プルサーマル計画の費用も当然、僕らが支払わなければなりません。

    ただ、こうした問題を消費者的な視点のみで捉えると、重要な点を見失ってしまうんですよね。これって要は、外交にもかかわってくる話なんですよ。

    使用済み核燃料を大量に持っていると、核兵器を作るんじゃないかと疑われます。そして実を言うと、使用済み核燃料の再処理技術は、核兵器製造技術とほぼ同じ。こう見ると、核燃料サイクルそのものが、ちょっと違った色彩を帯びてきませんか?

    そこで、「日本が核燃料サイクルにこだわる理由はエネルギー自給だけじゃない、潜在的な核兵器の製造能力を持っていたいからなんだ」と主張する人たちも中にはいるんです。

    たとえば読売新聞は2011年9月7日、同紙の社説で次のように主張しました。「日本は原子力の平和利用を通じて核不拡散防止条約(NPT)体制の強化に努め、核兵器の材料になり得るプルトニウムの利用が認められている。こうした現状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能していることも事実だ」と。[*22]

    脱原発の動きが高まってきた今、読売新聞に限らず、原発の意義を語る人たちが現れ始めています。自民党の石破茂議員なんてまさにそうですよね。[*23]

    でもね。日本はNPTに加盟している以上、核兵器は持てないわけです。インドやパキスタン、イスラエルのように非加盟ならば別ですが、加盟している以上、実際に核兵器として転用するには、北朝鮮のようにアメリカと対立することも辞さない覚悟でNPTを脱退しなければならない。

    ただでさえ鳩山政権の普天間基地移設問題でアメリカと揉めてる日本にそんなことできるの? って話で、そんな状況下でどこまでこれが抑止力になるのか。

    安全保障という意味でいえば、日本には54基も原発があり、軍事攻撃の標的にされる可能性もある。いくら核武装がすぐにできるといっても、これだけ数が多くて、自然災害で破壊されてしまうような原発を核武装の観点から推進していくのは、外交的にも安全保障的にもリスクが大きすぎるのではないでしょうか。


    ◇核燃料サイクルは、そう簡単に止まらない

    ――核燃料サイクルは、さまざまなレイヤーで難しい問題をはらんでいるんですね。

    津田:高速増殖炉って、むちゃくちゃ実用化が難しいんですよ。それは原子力の国際潮流が示している。先ほども言ったとおり、原子炉の冷却にナトリウムを使うぶん、普通の原子炉よりも危ない。だから、高速増殖炉の実用化を前提としている核燃料サイクルは、そう簡単にうまくいくはずがないんです。

    全104基の原発を保有する原発大国・アメリカも、核燃料サイクルはあきらめました。フランスでも高速増殖炉の実用化を狙い、開発ステップ全5段階のうち4段階目まで突き進んだのですが、「採算合わないよ、危ないし」ということで止めました。

    全世界を見渡せば、高速増殖炉を稼働させている国も一部にあるものの、「原発大国」と呼ばれるところはだいたい撤退しているという状況。それをやっていないのは日本だけです。原発推進派であっても、話がひとたび核燃料サイクルやもんじゅに及んだ途端「いや、あれはダメでしょ、はやく潰しちゃったほうがいい」なんていう人も結構います。自民党の河野太郎議員は「僕は『反原発』じゃない、『反核燃料サイクル』だ」[*24] と言っていますが、あれは、そういうことなんですよ。

    福島第一原発の事故後、核燃料サイクルについての情報もメディアで大きく取り上げられるようになり、日本人の中でもようやく「やっぱ核燃料サイクルは無理だろ」と思い始める人が出てきた。

    だけど、それを認めてしまうと、核燃料サイクルを前提にしていたシステムが崩れてしまう。9月14日にエネルギー・環境会議が発表した「革新的エネルギー・環境戦略」では、「原発ゼロ」と「核燃料サイクルの推進」の両方が盛り込まれましたが、この2つは同時に成立しない――そもそも矛盾しているわけです。

    経産省の役人や、マスコミの経済部の記者たちは9月14日の同戦略に「核燃料サイクルの推進」が盛り込まれていた時点で「2030年代の原発ゼロは現実に達成させなくてもいい努力目標」――骨抜きになることを予想していました。

    東京新聞の9月22日付記事のように、原発ゼロ方針を閣議決定しなかった背景にアメリカの意向があったとする意見もありますが、[*25] 「政府は9月14日に原発ゼロという方針を示したのに、経済界や米国の圧力に政府が屈して方針を転換、骨抜きにした」という物言いは、僕は大きな視点で見れば、間違っていると思います。

    政府が本気で2030年代の原発ゼロを目指すのなら、核燃料サイクルやもんじゅに対しても、何らかの見直し、縮小の見取り図を示さなければいけなかった。というか、そうしないと整合性がとれない。そこの部分にメスを入れられなかった時点で、政府は圧力で「変節」したのではなく、「原発ゼロ」にする気が初めからなかったんだと思います。

    別の言い方をすれば、わずか1年の議論では、とてもじゃないけど、めちゃくちゃ複雑なこの問題に結論を出せなかったということなのかなと。


    ――核燃料サイクルを断ち切ることは、果たして可能なのでしょうか?

    津田:これには電力会社の経営問題がからんでくるから、さらに話がややこしいんですよ。

    原発を持っているのは、電力会社です。彼らは使用済み核燃料の再処理なんて、やりたくなかったんですよ。だって、実現するかどうかわからない高速増殖炉を前提にした計画なわけだから。だけど、最終的には協力することになった、と。

    で、「再処理を行う」という前提になると、電力会社にとって使用済み核燃料はどんな位置づけになるか? 一度使っても、再び燃料として使えるから、「資産」になるんです。

    けれど、仮に核燃料サイクルを止めると決まって、「もう使用済み核燃料は再処理しません」となったとしたら、資産だったはずのものが、一気に「負債」になってしまう。財務状況が悪化してしまうんですよ。これも、電力会社的には大きな問題です。[*26]

    電力会社が原発をやめない一番大きな理由は彼らの財務的な問題にある、という指摘は一貫して経済学者の金子勝慶應義塾大学教授がしていますね。[*27] そのあたりは彼の『原発は不良債権である』(岩波ブックレット)[*28] という本で詳しく書かれているので、興味がある方はご一読を。


    ◇日本の最終処分地はどこに?

    ――結局、原発をゼロにできるかどうか、もんじゅがどうなるかというのは、「使用済み核燃料の処分をどうするんだ?」というところが根底にある問題なんですね。

    津田:そうです。再処理の道を選ばないとしたら、どういう解決策を取るか――使用済み核燃料に含まれる放射性物質がなくなる期間にはいろいろな説があって、「10万年」から「100万年」まで、人によって結構、バラつきがあります。

    いずれにしてもそんな長期間、人間が地上で管理するなんて、絶対に無理じゃないですか。抜本的な解決を図るなら、地中に埋める「直接処分」しかない。日本以外の国々も、「使用済み核燃料は再処理せず、そのまま埋める」という方向にシフトしています。

    ただ、使用済み核燃料を埋めさせてくれる土地なんて、そう簡単には見つかりません。先ほど地元の反対が強いという話はしましたが、それだけじゃなく環境的な要因も重要になるからです。

    事故が起きないよう、何十万年も動かない安定した地盤でないといけないし、地下水などを汚染するおそれのある場所はもってのほか。地質学者に言わせれば「10万年後、日本は今の形をしていない。だから日本には何十万年も動かない安定した地盤なんてない」なんて笑い話もある。いや、最終処分を考えると笑えないんですけど……。[*29]

    「埋めちゃえ」というのは簡単だけど、じゃあどこに埋めるの? っていう問いがわれわれに突きつけられてる。正直な話、もう日本の核燃料サイクルは「詰んでる」んです。だからこれは、原発をどうするかという話とは別に議論しなきゃいけない。

    そして、今は口に出す人は少ないですけど、このまま行くと恐らく最終処分場は、現在立ち入り禁止区域になっている福島第一原発から20km圏内に作るという話にならざるを得ない。原発をゼロにしようが、核燃料サイクルや原発を推進しようが、核のゴミが出ることは不可避です。つまり、どこかのタイミングで最終処分場は作らなきゃいけない。地元の反対で候補地が決められないなら「地元」住民が存在しない福島第一原発の20km圏内に作るという選択肢しかなくなっていくんじゃないかと。


    ――いや、でもそれは今避難している20km圏内の住人にとっては承服しがたい話ですよね。

    津田:放射性物質のせいで故郷を奪われ、そのうえそんなリスクを抱えさせられることにとなるとね……。ただ、現実的に大熊町、双葉町、富岡町、楢葉町といった20km圏内の町の空間放射線量は1年半経った今も非常に高い。[*30]

    楢葉町の一部など、放射線量が低く立ち入り禁止が解除された地域もありますが、大熊、双葉、富岡の住宅街などではまだ5マイクロシーベルト毎時以上であるところが多いです。5マイクロシーベルト毎時で年間43.8ミリシーベルトなので、数年暮らすと、一般的に健康に影響が出はじめるといわれる100ミリシーベルトを超える。除染にも限界がありますから、少なくともあの地域に住んでる人があと2〜3年で戻れるということは現実的には考えにくい。

    実際、今避難している人たちの中で、元の居住地に戻りたいのは高齢者が多く、子どもなどがいる若年層は放射線の影響を考慮して、戻ることより新しい場所での生活を求めている人が多いことが避難住民へのアンケートで明らかになっています。[*31]

    放射線量が下がらないまま、あと20年も経過すると、帰還の意思を示している高齢者たちが亡くなり、新天地で暮らす人たちが増える。ほとぼりをさまして、帰還の意思をもった住民がいなくなったタイミングで最終処分場を――と考えている政治家や官僚は多いと思います。もちろん、最終処分場を作るには、地盤の問題とかがありますから、そこまでしても作れないといった可能性はあるわけですが……。

    根本的な話として、直接処分に最適な候補地なんて日本に限らずなかなか見つからないんですよ。去年このメルマガのvol.16で『100,000年後の安全』[*32] という映画を撮ったマイケル・マドセン監督にインタビューしたことがありました。あの映画は、フィンランドに建設中の使用済み核燃料の最終処分地「オンカロ」をテーマにしたドキュメンタリーです。あそこが唯一、世界で動き出している直接処分の現場なんですよ。


    ――世界で1つしか事例がないんですね。そして、直接処分を行うにしても、すぐに着手できるわけではないと……。日本は使用済み核燃料とどう付き合っていけばよいのでしょう?

    津田:これまで見てきたとおり、使用済み核燃料をどうするかは、日本にとって大きな課題です。そこで原子力委員会は科学者で構成される「日本学術会議」という組織に「提言をまとめてほしい」と依頼したんですね。

    2010年9月16日、同組織は「高レベル放射性廃棄物の処分に関する検討委員会」を発足させ、検討を行ってきました。福島第一原発事故をきっかけに日本の原子力政策が揺らいだこともあり、予定よりも審議は長引いたものの、2012年9月11日にようやく結論がまとまりました。[*33]

    彼らの回答によると、使用済み核燃料の処分をめぐり、日本は政策を抜本的に見直す必要がある、と。そして、これまでの政策枠組みが行き詰まりを示している理由の一つは「大局的方針についての国民的合意が欠如したまま、最終処分地選定という個別的な問題が先行して扱われてきたことである」とし、国民が納得する原子力政策の大方針を打ち出すべきだとしています。

    そして「総量確定」と「暫定保管」という二つの軸で処分を考えるべきだと結論しているんですよ。脱原発を決めたスウェーデンでは、撤退時期を明らかにすることで、これから出る使用済み核燃料の総量が確定し、最終処分地について話せるようになった、と。ただ、最終処分地を決めるには、当然長い時間がかかります。ですから、それが決まるまでは、地上のどこかで暫定保管するモラトリアム期間が必要になる。

    そして、暫定保管場所や最終処分地の決定に際しては、住民との合意形成――「コミュニケーション」が重要であるとしています。今まで原発のような電力開発では、「電源三法」と呼ばれる法律に基づき、地域に交付金をばらまいてきました。今までのやり方は、ふさわしくない、と。これはもっともな意見ですよね。

    今この時期にこういうまともな提言が出てきたのは非常に注目すべきことだと思うんですが、あまりこの提言はマスメディアではウケが良くなかったようで「国の会議も核廃棄物処分はお手上げ」「問題の解決を先送りする内容」という単純な報道が多かったみたいですね。こういう膨大な報告書を即座に読み解き、マスメディアよりも深い考察を加えるメディアを作らないと、いつまで経ってもわれわれはスウェーデンのように先に進むことができない気がします。


    ◇日本は脱原発できるのか

    ――まっとうな手段で抜本的な解決をするとしたら、合意形成に時間がかかるわけですよね。短期的な見通しはどうですか?

    津田:核燃料サイクルに利害関係を持つ登場人物が複数いる以上、使用済み核燃料の再処理を止めるのは難しいでしょうね。事実、核燃料サイクルと相容れなかった「原発ゼロ」の方針が翻されたことで、新しい原発と核燃料サイクルを推進する動きが出てきています。

    枝野幸男経済産業相は9月15日、現在建設中の原発3つについて、建設継続を認める考えを示しました。[*34] うち一つ、青森県で建設中の大間原発は、「軽水炉なのにフルMOX燃料対応している」という世界初の原子炉で、プルサーマルを念頭においているんですよ。[*35]

    そして、平野博文文部科学相は9月18日、もんじゅがある福井県の西川一誠知事と会談し、「(もんじゅについて)従来の政策を大きく変更しているつもりはない」と述べました。[*36] 「革新的エネルギー・環境戦略」では、もんじゅの実用化を断念する、と宣言しているはずなのにね。もんじゅについては、文科相と経産相、そして福井県知事の三者で協議を行ったうえで、今後の研究開発予定を具体的に決めていく方針となっています。[*37]

    そして、9月19日に開かれた閣議において、政府は「革新的エネルギー・環境戦略」を「参考文書」と位置づけ、閣議決定を事実上見送りました。日本政府は、方針として原発と核燃料サイクルを維持し、当面の間、すべての問題を「先送り」することを決めたのです。


    ――国のエネルギー・環境政策の礎(いしずえ)となるはずだった戦略が、なぜここに来て骨抜きになってしまったのでしょう?

    津田:エネルギー・環境会議の出した「原発ゼロ」という結論は、まず経済産業省の有識者による審議会で、2030年の電源構成における原発の比率別に選択肢を絞り、それを受けて国家戦略室が「0%」「15%」「20〜25%」の3つを提示したという流れがあります。[*38]

    そして、今年7月には「国民的議論」が必要だとして、各地で意見聴取会とパブリックコメント、そして討論型世論調査を行い、結果はいずれも原発ゼロの要望がトップになりました。

    経産省の官僚と政府は、「松竹梅」を提示したら、多くの人が「竹」を選ぶ――そんな日本人の特性を考えて「0%」「15%」「20〜25%」を提示し、15%を選ばせたいとの思惑があったんでしょう。

    しかし、大飯原発再稼働のプロセスのひどさなどが目立つようになり、官邸前デモも日増しに激しさを増し、8月以降世論調査などでも0%を選ぶ層が拡大していきました。

    政府と官僚、そして経済界にとっても、この結果は予想外だったでしょう。事故から1年という「ほとぼりが冷めていると思われるタイミング」でこれですから。安保闘争以来の大規模デモが起き、最終的にマスメディアも取り上げるようになった。もしかしたら、事故直後の1年半前よりいまのほうが、反原発の機運は高まっているかもしれませんね。

    15%――「『縮原発』が国民の選択」という結果を導き出せれば、核燃料サイクルの維持も一緒に盛り込める。政府と官僚が最初に描いた地図は「縮原発・核燃料サイクル維持」で、それを今後の国家戦略として使っていくつもりだったのでしょうが、思った以上に原発への忌避感が強く、3つの調査で圧倒的に原発ゼロが勝ってしまった。

    「国民の意見は圧倒的に0%が多かったですけど、こちらの勝手な都合になりますが、15%で行きます」とか言ったら、それはもうなんというか、大荒れが目に見えてますよね。何のために高いコストをかけて3つも調査やったのかって話になるし、民主党としても選挙が近いから、それは避けたかった。だから彼らは「国民の声を受けて0%にしたけど、核燃料サイクルは維持」という矛盾した結果を出さざるを得なくなり、本来は国家戦略として使うはずのもののランクを落として、「努力目標」に格下げしたわけです。

    だから「骨抜きになった」のではなく、「最初から骨はなかったのに、あると思って期待していたから、裏切られたように思う人が多かった」ということが、この問題の本質だと僕は思っています。


    ――結局日本で脱原発をするのは無理なんでしょうか……。

    津田:原子力には、世界各国のパワーバランスやエネルギー安全保障の問題がからんできて、必ずしも一筋縄で解決できるものではありません。いかに日本人の多くが脱原発を望んでいても、現実的に2030年代までに原発をゼロにするのは難しいでしょう。

    だからといって目指すなという話ではなく、僕はいくら困難な道であっても、原発ゼロを目指すべきだと思っています。

    とはいえ、原発の問題点だけ批判していても状況は変わりません。再生可能エネルギーが今後どれだけ伸びたとしても、です。本丸は、すでに「詰んでる」状態の核燃料サイクルをどう穏便に終了させられるか。その道筋を整えない限り、脱原発は夢のまた夢で終わるんでしょうね。


    [*1] http://www.jaea.go.jp/04/monju/index.html

    [*2] http://www.kantei.go.jp/jp/topics/2012/pdf/20120914senryaku.pdf#page=7

    [*3] http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/tyoki1956/chokei.htm

    [*4] http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/tyoki1967/chokei.htm

    [*5] http://www.jaea.go.jp/

    [*6] http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010050901000219.html

    [*7] 当時の事故対応の検討に関する資料が日本原子力研究開発機構のサイトに上がっている。http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/posirase/1101/o110118-2.pdf

    [*8] http://mainichi.jp/select/news/20120809k0000m040067000c.html

    [*9] 『さようなら、もんじゅ君』(河出書房新社)の記述による。

    [*10] http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0004622023.shtml

    [*11] http://news.livedoor.com/article/detail/4610379/

    [*12] http://www.asahi.com/national/update/0919/TKY201209190168.html?ref=dwango

    [*13] http://www.47news.jp/CN/201108/CN2011080301001231.html

    [*14] http://mainichi.jp/select/news/20120914k0000m020098000c.html

    [*15] http://www.asahi.com/national/update/0919/TKY201209190168.html

    [*16] http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG09005_Z00C10A9000000/

    [*17] http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012090402000109.html

    [*18] http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/hatukaku/siryo/siryo8/siryo3-1.pdf#page=12

    [*19] http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG09005_Z00C10A9000000/?df=2

    [*20] http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110608/106639/

    [*21] http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/seimei/111110.pdf

    [*22] http://mytown.asahi.com/aomori/news.php?k_id=02000571202090001

    [*23] http://news.livedoor.com/article/detail/5879286/

    [*24] http://blogos.com/article/23643/

    [*25] http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012092202000098.html

    [*26] http://seiji.yahoo.co.jp/m/article/20120530-01-0901.html

    [*27] http://blog.livedoor.jp/kaneko_masaru/archives/1668580.html

    [*28] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4002708365/tsudamag-22

    [*29] 原子力発電環境整備機構(NUMO)が発表した資料を見ると、各国とも十分な検討を行ったうえで、直接処分の候補地を定めていることがわかる。http://www.numo.or.jp/pr/booklet/pdf/anzensei_10.pdf#page=4

    [*30] 大熊町→http://www.town.okuma.fukushima.jp/rad_20120912.html

    双葉町→http://www.town.futaba.fukushima.jp/oshirase/genshiryoku/23.html/

    富岡町→http://www.tomioka-town.jp/?p=5769

    楢葉町→http://www.naraha.net/?p=1222

    [*31] http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/5428d034a4a01ae11d55d1c01b7c7450

    [*32] http://www.uplink.co.jp/100000/

    [*33] http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf

    [*34] http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012091602000116.html

    [*35] http://www.jpower.co.jp/bs/field/gensiryoku/project/aspect/mox/attribute/index.html

    [*36] http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120918-OYT1T00647.htm

    [*37] http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20120918-OYT8T01665.htm

    [*38] http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120629/20120629_1.pdf