Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは「オックスフォード英英辞典に見るプロレス隠語集」! こんな言葉まで載ってるなんて!




Kayfabe(ケーフェイ)
(プロレス用語で)演出されたパフォーマンスを本物もしくは正統なものとして提示すること、またはそのような慣習
(使用例)
・ケーフェイと現実の見事な融合
・あの選手ならケーフェイを破るような男ではないよ
・ケーフェイのセグメントのリハーサルをしようとAJから言ってきたと聞いている

何やら物騒な書き出しとなってしまい恐縮だが、これは一流英語辞典、オックスフォード英英辞典に掲載されている内容である。そう、普通に辞書を引けば出てくる言葉なのだ。先日、この辞典が運営するブログに、プロレス用語の解説記事が掲載されたことは、筆者の目を引いた。もっとも、プロレス用語の解説記事は英語圏では実にありふれたもので、少し検索すればいくらでも出てくるのだ。そこで今回は、この手の記事にいったいどんなことが書かれているのかをかいつまんで紹介してみよう。今回は他言無用、よい子は読んではいけない!?



プロレス用語には、サーカスの巡業に起源を持つものが多い。サーカスの余興に出場していたカーニバル・レスラーが、勝ち負けより集客にこだわるのは当然のことであった。サーカス関係者はかつて、特に騙(だま)しやすいお客に密(ひそ)かにチョークで印(マーク)を付けたとされる。こうすることで、カーニバルの屋台のオヤジたちもその客に法外な金額をふっかけやすくなるからだ。これが後に、プロレスラーやプロモーターが、試合を本物であると真に受けているファンを見下すときに使う「マーク」という言葉に発展していったとされる(ちなみに、特に気前がよくて出資などをしがちなマークのことを「マネー・マーク」といったりもする。TNAに資金援助をし続けるスマッシング・パンプキンズのヴォーカリスト、ビリー・コーガンは典型的なマネー・マークであるとされる)。


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