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QUINTETラスベガスの衝撃――中井祐樹「日本は取り残されています」
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QUINTETラスベガスの衝撃――中井祐樹「日本は取り残されています」

2018-11-02 11:43
    中井 わかりました。今回のQUINTETはAbematTVの中継がなく解説の仕事がなかったので、ワンマッチの主審をやったりしたんですね。大会翌日にラスベガスでマクレガーvsヌルマゴがあったんじゃないですか。「こんな機会はなかなかない」ってことで、30万円のチケットを買って見に行った関係者もいましたね(笑)。どんな席かはわからないですけど。

    ――さ、さ、さ、30万円!! ビッグカードということで高騰したんですねぇ。

    中井 そんなわけでラスベガスはUFC一色でしたよ。QUINTETの会場はホテルと隣接していたオーリンズアリーナというところで。詳しくはわからないですけど、UFCの関係で会場を借りたんじゃないすかね。QUINTETはいつもUFCファイトパスで中継してますし、元UFC女子王者のミーシャ・テイトさんがコメンテーターだったりしましたね。

    ――ラスベガスってヨソモノだと自由が効かないって聞きますね。

    中井 お客さんは満員ではなかったんですけど、まあこんなものなかなって。ファイトパス中継はUFC以外だと過去最高の視聴者数って聞いてますね。評価が上がったことで来年も北米で何大会かやるようですが、ヨーロッパでもやっていきたいなという話で。

    ――ラスベガス大会自体にはどんな印象がありましたか?

    中井 あのジョシュ・バーネットが取られるという凄いシーンを見れましたよね。そしてヴィトー“シャオリン”ヒベイロが2回も獲られた。アラフォーだから仕方ないんですけど、新世代に簡単にやられちゃう。時代が変わった瞬間を目撃できたなって。

    ――ジョシュやシャオリンですら、グラップリングの専門家には到底敵わないという。

    中井 彼らも弱くはないのに、完全に何もできなかった。バックチョークで極まったのは試合は全部パターンが同じで。ジョン・ダナハーが編み出したシステムなんですよ。

    ――多くのMMAファイターやグラップラーが信仰するジョン・ダナハーですね。

    中井 みんなが使うくらいだから、そのシステムの対策はしてると思うんですよ。でも、みんな普通に極めちゃう。サブミッションオンリーで獲る技術がどんどん進歩してて、海外の選手たちはハンパないレベルになってます。こういう言い方をすると怒られるかもしれないですけど、いまの日本は取り残されてるというか、ヤバイ状況に陥ってますね。

    ――男子MMAは言うに及ばず、女子MMAも取り残されている感が出てきた日本格闘技界でしたが、グラップリングも……。

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