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mothy_悪ノP『ーエメラルドの少女ー』インタビュー【前編】
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mothy_悪ノP『ーエメラルドの少女ー』インタビュー【前編】

2013-11-27 17:45
    「拷問卿の三姉妹」から、「エメラルドの少女」へ。
    繋がっていく物語と、物語のこの先までを
    mothy_悪ノP自らに語っていただくロングインタビュー【前編】。

    mothy_悪ノPならではの緻密な世界観と、謎と、物語に潜む「悪」を

    どうぞご堪能ください。
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    ◆「-エメラルドの少女-」は「-拷問卿の三姉妹-」のラストから半年後の物語ですが、
    その半年の間、三姉妹やレイモンドたちはどのように過ごしていたでしょうか。



    レイモンドは、ロマリウスのもとで傷の養生をしていました。
    それほど大きな動きはないですね。
    三姉妹のほうもそこそこ重傷を負っていましたので、
    塔の修理と傷の治療を行っていた感じです。


    ◆「-拷問卿の三姉妹-」終了後、キャラクター同士の気持ちはどう変わったでしょうか。
    まずは、三姉妹からレイモンドへの印象は。

    ラックのレイモンドの印象は「仇」です。

    ジベットは、「また塔に来るだろう」とは思っていますが、
    塔の外まで探しに行くというつもりはありません。あくまで受け身です。

    メイデンは、レイモンドを仲間にしたいと思っています。
    とはいえ、感傷的に「仲間になってほしい」と思っているわけではないです。
    だめだったらだめでいいというぐらいです。
    でも、また会うような予感はしていたんじゃないかと思います。

    三姉妹に共通している印象は「人間とは違う存在」という認識です。
    彼女たちにとって一番大切なのは、『神様」に捧げるは生け贄を探すことなので、
    またレイモンドが塔に来れば対応するけれども、追いかけていこうとは思っていません。
    ラックとメイデンは塔から出られませんし。

    三姉妹は、「待っている」ことしかできない分だけドライです。
    彼女たちの行動のスタンスが、精神性にも表れているかたちですね。


    ◆レイモンドから見た、三姉妹の印象はどうでしょうか。

    レイモンドの最大の関心はジベットです。
    「-拷問卿の三姉妹-」のラストシーンで気付いたことについて、気にしている感じですね。
    ただ、気にはしていますが、優先順位はベリトードを倒すことが第一です。
    「ジベットのことは気になってはいるけれど、
     すべてはベリトードを倒した後に考えよう」といった感じですね。

    たとえばベリトードを倒そうとした時にジベットが邪魔をしたからといって、
    ベリトードを倒すのをためらう、ということはないです。
    ジベットの存在はベリトードを倒さない理由にはならない感じですね。

    あと、半妖魔だということをメイデンに指摘されたことは、
    レイモンドの中で大きな出来事です。
    自分が「妖魔ではない」と、否定する材料が自分の中に足りないという葛藤を
    指摘された格好になっています。
    今のレイモンドにはその葛藤を解決する手立てがありません。


    ◆ベリトードに対して、三姉妹は何か思うところがあったりしますか?

    ラックは……何も考えていないですね(笑)。
    ジベットは、自分の存在についての疑問を持っていますが、
    まだベリトードに対する「思うところ」には至っていません。
    「ベリトード」という存在への疑念を一番持っているのは、実はメイデンです。



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    ◆それでは、「-エメラルドの少女-」についてお伺いします。
    新キャラクターが何人か出てくる中で、
    おそらく一番鍵になると思われるキャラ「ツクモ」の存在について、
    お話しいただけますでしょうか。

    ツクモというのは、キャラクターの中で一種独特の存在です。
    迷いのない存在で、自分の置かれた境遇を呪うこともなく、ただそこにいるという。

    レイモンドに関しては、三姉妹との出会い以上に
    大きな変化をもたらす存在になるんだと思います。

    三姉妹にとっては敵でしかないです。
    三姉妹とツクモは、物事に対するアプローチの仕方が全く異なるので、
    分かり合うのは難しいんじゃないかと思います。
    ツクモは本当は、行動の動機でいったらラックを同じぐらい純粋なんですが、
    「裏にいる人物」の思惑が違うので方向性が違います。


    ◆「裏にいる人物」というのは、
    ツクモはハーガイン、三姉妹はベリトードということでしょうか。

    はい。
    ハーガインとベリトードの一番の違いは、目的が「悪」か否か、というところです。
    ハーガインは私利私欲で動いていますので、完全な「悪」とは言いにくいです。
    ハーガインの立場の微妙さが、ツクモにも表れている感じです。


    ◆ツクモが現れたことによって、メイデンに何か変化はありますか?

    「-エメラルドの少女-」の中ではありません。
    ツクモに対して考える余裕がなかった感じですね。

    もしかしたら「-エメラルドの少女-」が終わった後で、何か考えてるかもしれません。
    ……設定云々は置いておいて、たぶん女の子同士として、
    ツクモとメイデンはたぶん合わないと思うんですよ(笑)
    たぶん良い感情は持ってないです。
    仮にクラスメイト同士だったとしたら別のグループですね。
    積極的な嫌いというよりは、「合わないから関わらない」感じです。



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    ベリトードとレイモンド、レイモンドの母親の物語について教えてください。
    ベリトードがレイモンドの母親と出会ったきっかけは何だったでしょうか。

    まともな出会い方をしていません。
    そもそも、ハンク卿とロマリウスが協力してベリトードを倒すきっかけになったのが、
    レイモンドの母親の一件です。
    レイモンドの母親が攫われて、それを救うというのが、ベリトード討伐のきっかけでした。
    複数いた女性の中で、レイモンドの母親を選んだのは、
    やはりレイモンドの母親がそのほかの女性と「違うもの」があったからです。


    ◆レイモンドの母親は、レイモンドにベリトードのことをどう話しているでしょうか?

    話していません。
    「妖魔」という存在、隠さなければならないものなので。
    「お父さんは死にました」と教えられていました。
    レイモンドが成長するに従って、近しい人から事情を聴いたレイモンドが、
    母親に問い詰めて初めて、母親が事実を喋ってしまったかたちです。


    ◆レイモンド母子への迫害は、いつから始まっているでしょうか。

    生まれた当時から迫害されていた訳ではありません。
    赤ん坊の頃は、ごく普通に母親の手元で育てられています。
    レイモンドが長ずるにつれて「妖魔」としての能力が発現し、
    それを人間に見とがめられたことがきっかけになりました。
    迫害され始めたのは自分が原因だということを
    レイモンドは把握していて、負い目を感じています。


    ……お話は、インタビュー【後編】に続きます。
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    インタビュー【後編】では、
    「妖魔」という存在、世界の謎と悪について語っていただきます。
    【後編】は、来週12月4日(水)に公開予定。

    どうぞご期待ください。

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