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you-meさん のコメント

企画が通った幸運はもちろんのこと、
「構成」面では、OP⇒ナレーション⇒不穏な空気と因縁⇒倍返しだ!⇒二転三転⇒倍返し完了⇒強烈な引き。
「キャラクター記号」面では、一貫した性格付けをして葛藤する描写を入れない。役割を終えたら即退場。
「人物」面では、主役以外は掘り下げない。
おそらくここまでが「脚本」面であり、伝統的な演劇のお約束が土台になっていると思います。この上に、
「映像」面では、アップ(顔)、全体(全身)、バストアップ(顔+上半身)それぞれの構図で状況転換を入れて。
「役作り」面では、脇役は強くキャラクター付けされた一定の濃さで。主役は初めは薄く、だんだん濃くなり、最終回では濃くて大きなアップダウンで。役者はその場面の自分の役がもつ役割に合わせてどう演技しようか、力の見せ所。
これに、チャンネルを変える隙間を無くす「編集」や気を引く効果音(目の動きや首のひねりにもSE付き)が加わり、
1クールTVドラマという枠の文脈でなければ不可能な最強のコンテンツが生まれたのだと思います。
No.2
129ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
ドラマ「半沢直樹」を見た。単純に面白いと思った。ぐっと見入ってしまった。 テレビドラマを見るのは久しぶりで、ここ10年くらいは見ていなかった。だから、自分は年齢を重ねすぎて、もう昔みたいに集中してテレビを見ることができなくなったのではないか……と思っていた。が、面白ければちゃんと見られるというのを、今回あらためて知った。 そこでここでは、「半沢直樹」の何が面白かったのか、あるいはそれに比して他のドラマの何がつまらないのかということについて、思うところを書いてみたい。 「半沢直樹」の面白いところは、まず純粋に素晴らしい役者たちの素晴らしい演技がある――というところだろう。また脚本もそれを引き出すようなものだった。それが良かった。 近頃のドラマにはそういうところがなかった。演技はまずいが女性が喜びそうなイケメンや子供が喜びそうなアイドルを出し、視聴率の亡者と化した頭でっかちなスタッフがこれらの組み合わ
ハックルベリーに会いに行く
『もしドラ』作者の岩崎夏海です。このブロマガでは、主に社会の考察や、出版をはじめとするエンターテインメントビジネスについて書いています。写真は2018年に生まれた長女です。