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SEALDsが失敗する理由(1,909字)
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SEALDsが失敗する理由(1,909字)

2015-10-02 06:00
  • 134
SEALDsという組織は失敗するだろう。
その理由を、以下に、なるべく簡潔明瞭に書きたい。


まず、SEALDsの奥田愛基さんに殺害予告が来たという。
それに対し、奥田愛基さんはTwitterこう述べた。

「学校の方に、僕と家族に対する殺害予告が来ました。なんか、僕だけならまだしも、なんで家族に対してもそうなるのか…。何か意見を言うだけで、殺されたりするのは嫌なので、一応身の回りに用心して、学校行ったりしてます。被害届等、適切に対応してます。」

これに対し、田山たかしさんという人がTwitterでこう述べている。

「日本人からの殺害予告すら警察という実力組織に頼らざるを得ないのに、何で外国からの攻撃を実力以外で阻止できると思うのか全く分からない。」

さらに、それより以前、SEALDsに所属するてんこさんという人が、こう述べている。

「反原連の片付けを終えてSEALDs抗議に行ったら、福岡の大学生がスピーチ中。「もし本当に中国や韓国が攻めてくるというのなら、僕が九州の玄関口で、とことん話して、酒を飲んで、遊んで、食い止めます。それが本当の抑止力でしょう?」真理だ。」


SEALDsという組織は、安保法案に反対している。もっといえば、「集団的自衛権を行使すること」に反対している。そこでは、意見が一致している。
しかし、それとは別に、深刻な意見の対立を内包している。それが何かといえば、「個別的自衛権の行使」についてだ。

SEALDsの中には、個別的自衛権の行使には賛成の人がいる。例えば、奥田愛基さんがそうだ。彼は、自分や自分の家族が暴力にあったら、暴力による抵抗を辞さないかまえだ。だから警察に通報した。

一方、DEALDsの中には「個別的自衛権の行使にすら反対の人」がいる。例えば、上に挙げたてんこさんなどは、そういう考えだ。誰かが暴力を振るってきても、それに暴力では対応しないようにしようと考えている。

問題なのは、この「個別的自衛権にすら反対」というてんこさんのような人々が、SEALDsの中に奥田愛基さんのような「個別的自衛権には賛成」という人がかなり含まれていると、まだ気づいていない点だ。なぜなら、それに気づいてしまうと、そういう人とは絶対に共闘できないからである。

「個別的自衛権にすら反対」という人は、いうならば「非暴力主義」だ。非暴力主義の人は、その思想上、いかなる暴力も認めていない。たとえ自分に暴力を振るわれても、やり返してはいけないと考えている。そして、そのことこそが重要だと考える。

だから、「個別的自衛権には賛成」という人とは、絶対に相容れないところがある。彼らにとっては、「個別的自衛権には賛成」という人も、「集団的自衛権にも賛成」という人も、暴力を肯定しているという意味では同じ穴の狢と見える。同じ論敵として映ってしまう。

それゆえ、もしそれが明るみに出れば、以降は共闘できなくなるのだ。内部分裂は必至となる。
そしてそれは、奥田愛基さんの警察への通報で、明るみに出てしまった。てんこさんのような多くの非暴力主義の人が、これで気づいてしまった。SEALDsの中には、「個別的自衛権には賛成の人」がいる、ということに。

そのため今後、多くの非暴力主義者はSEALDsを離れていくだろう。「場合によっては暴力もOK」という人とは、一緒に戦えないからだ。そのためSEALDsは、以降は「集団的自衛権には反対だけど、個別的自衛権には賛成」という人だけになる。

そして、そうなった瞬間に、一気に弱体化する。なぜなら、「集団的自衛権には反対だけど、個別的自衛権には賛成」という考え方には、もともと論理的に弱いところがあるからだ。他者からは、それこそ「自分だけが助かればいいという利己的な人間」にしか見えないので、求心力をなくす。特に、SEALDsを離れていった「非暴力の人たち」に、「暴力肯定の上に利己的だ」として、激しく非難されてしまう。

おかげで、彼らは立場を失い、やがて自然消滅するだろう。そうして、非暴力の人だけがまた別に運動をくり広げることになるのだが、おそらく、これも長くは続かない。
なぜなら、彼らにしても、「非暴力」の難しさを知らないからだ。

おそらく、今の日本で非暴力を唱えている人は、一度たりとも誰かから殴られたことのない人間ではないだろうか。一度でも誰かから殴られたことのある人間は、非暴力の難しさを知っている。そうして、おいそれと「非暴力」とは言えなくなる。

非暴力とは、この世界で何より強い人間のする戦い方だ。それこそ、偉人のような強さを必要とする。その偉人のような強さを持つ人が、今の若い世代――つまりゆとり世代にいるとは、到底思えない。

そうしてSEALDsは、完全に失敗するだろう。それは皮肉なことに、SEALDsを快く思わない人間の殺害予告がきっかけとなったのだ。
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他124件のコメントを表示

まあ、偏差値28が成長するとは思えんね

No.132 103ヶ月前

バブル世代のおっさんがゆとり批判しててワロタ。
就職も楽でええ思いばっかした、日本を食いつぶしたバブル世代が何を根拠に若者を批判してるの?
どの世代にもSEALDsみたいなアホ集団おるんやから、世代でくくんな。
バブル世代のお前らに、お前が言うような偉人がおるんなら紹介してもらいたいわ。

No.133 103ヶ月前

>>17
>>11
頼る相手の性質を見極める必要があるかと。
日本の警官は病院に攻め入って赤ちゃんを射殺したりしないけど、
米軍はイラクで10万人殺した上に、最近は国境なき医師団の医者と患者を殺したよね。

No.134 103ヶ月前

わたしも同じ考えです。
おそらく、共産党としては民主党の議席を減らして、自分たちの議席を増やしたいと考えてるのでしょう。
飛び火はしてるけど、たぶん自滅することになるでしょう。
社民はなおさら。

No.135 103ヶ月前

安倍自民のやり方が強引すぎてちょっと嫌だから次は共産に入れる

No.136 103ヶ月前

「SEALDsという組織は失敗するだろう。」
せめて、どうなれば失敗で、どうなれば成功なのかくらいはきちんと考えてから定義しようね。
組織の拡大や維持が、団体の存在価値じゃないでしょうにw

No.138 103ヶ月前

正直志位ルズの連中はそんなに深い個々の考えなんて持ってないよ

No.139 103ヶ月前

>>136
日本共産党の現状認識と目標を理解してるの?
http://www.jcp.or.jp/web_jcp/html/Koryo/
お勉強してから、発言してね。

No.140 103ヶ月前

クソフィードいつまでも流してんじゃねーよニコニコ◯ね

No.141 103ヶ月前

シールズは結局反原発と合流
自然発生的に集まったはずなのに、謎の資金で広告出したり
後ろに共産がいるってのがモロバレ
そのシールズと共闘していたしばき隊は不祥事連発・大炎上

ただの愛真高校卒業者達を中心メンバーに、反安部のために寄せ集められた若者集団

No.142 102ヶ月前
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