結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2017年5月2日 Vol.266
はじめに
おはようございます。結城浩です。
いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
もう五月ですね!
* * *
新刊の話。
『数学ガールの秘密ノート/積分を見つめて』脱稿しました!
レビューアさんからの指摘を反映したり、 全体的な校正や見直しも必要になりますが、 まずは一段落。正直、ほっとしました!
今年になってからプライベートでいろいろあったので、 ずいぶん遅れてしまいましたが、何とかここまでやってきました。 応援ありがとうございます!
◆『数学ガールの秘密ノート/積分を見つめて』
https://bit.ly/girlnote09
* * *
翻訳の話。
「数学ガール」シリーズや「数学ガールの秘密ノート」シリーズ を翻訳しているBento BooksのTony Gonzalez氏が、 こんなツイートをしていました。
--------
Happy to be starting translation of
“Math Girls 4: Randomized Algorithms”
this week! Get ready to meet a new Math Girl! =)
https://twitter.com/tonygonz/status/857404907044851712
--------
そうです。シリーズ第4巻『数学ガール/乱択アルゴリズム』 の英語版がいよいよ翻訳開始なのです!
◆『数学ガール/乱択アルゴリズム』
http://www.hyuki.com/girl/random.html
応援よろしくお願いいたします。
* * *
インタビューの話。
CodeIQ MAGAZINEに、結城のインタビュー記事が掲載されました。 マンガです!
◆数学ガールの結城浩先生に会ってきたよ!
──わかばちゃんが行くオフィス訪問マンガ
https://codeiq.jp/magazine/2017/04/51074/
湊川あい(@llminatoll)さんが連載している「オフィス訪問マンガ」 への登場です。「オフィス訪問」ですが、 結城には「オフィス」がないので、 カフェにてインタビューしていただきました。
分野を超えて考えること、人に教えるときの心がけ、 それに肯定的にとらえる話など。 ぜひお読みください!
なお、湊川さんが最近出版なさった、 『わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門』は、 アマゾンの開発技法カテゴリで第1位を続けているとのことです。
◆『わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門』(湊川 あい著+DQNEO監修)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863542178/hyuki-22/
ちなみに、湊川さんとのやりとりではesa.ioを使いました。 esa.ioでは、文章はもちろんのこと、画像もさくさく文書に挿入できるので、 マンガのラフ、下書き、清書に関して、 たいへん軽やかにやりとりを進めることができました。
Markdownで文章を書き、クリップした画像を挿入し、 それを湊川さんとシェアしました。なかなかいいですね。
◆esa.io
https://esa.io
esa.ioは「情報を育てる」という視点で作られた、 自律的なチームのためのドキュメント共有サービスです。
* * *
英語の話。
先日、こんな記事を見かけました。
◆正直、英語が一定レベルを越えたら”他に何ができるか”の方が大事
http://arairio.com/abroad/other-than-english
新井リオさん(@_arairio)のブログです。 「カナダ在住、グラフィックデザイナーでバンドマン」 と自己紹介にありました。
この記事の中では、 海外生活をするときのスキルとして「英語」だけを考えがちだけれど、 実は「デザイナーでバンドマンであること」が他者から評価されている…… という話が書かれていました。
英語圏に行くと、自分の英語力の低さに落ち込むけれど、 「自分の英語力ではない部分が海外でもちゃんと評価される」 と知ってはじめて、
「英語だけじゃないんだ、自分はここで生きていてもいいんだ」
と思えたとのこと。
なるほど、ですね。
先週の結城メルマガに書いた「コアコンピタンス」にも通じるかもしれません。 自分はいったい何で評価されているのか、何で評価されたいのか、 そこをつかんでおくことは大事なことでしょう。
* * *
マストドンの話。
今回の結城メルマガでは、 最近話題のSNSであるマストドンの話を書きます。 今回はシリーズ三回目。 (1)では「マストドンというもの」を紹介し、 (2)では「マストドンのインスタンスを立てる」話をしました。 (3)では「マストドンを活用する」話をしましょう。
先日結城はsocial.hyuki.netに、 「おひとりさまインスタンス」を実験的に立てました。
◆結城浩のマストドン(social.hyuki.net)実験中
https://social.hyuki.net/@hyuki
◆結城浩のマストドン(social.hyuki.net)イメージ図
現在のところは mstdn.jp の @hyuki0000 をメインで使っています。
◆結城浩のマストドン(hyuki0000)
https://mstdn.jp/@hyuki0000
最近は、数式が書ける mathtod.online もお気に入りです。
◆結城浩のマストドン(mathtod.online)
https://mathtod.online/@hyuki
◆結城浩のマストドン(mathtod.online)イメージ図
先日は、日本での流行を受けて「マストドン会議」 というものも開かれていたようですね。
◆【定員拡大&会場変更しました】マストドン (Mastodon) が
ネットを変える可能性を、いま語らずしていつ語らう!
http://ascii.jp/elem/000/001/470/1470487/
◆【マストドン会議】時代の節目を何度も体験すると、
匂いだけでなにが起きるか想像できる【回顧録】
http://ch.nicovideo.jp/akiba-cyberspacecowboys/blomaga/ar1253674
◆わずか10日で緊急設営 超会議の「マストドン」ブースに行ってみた
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/29/news048.html
先日(2017年4月22日)にとったアンケートでは、 マストドンの知名度はざっくりこんな感じでした(結城のフォロワーが主な対象)。 連休明けたときにはどんな感じになっているでしょう。
マストドンといえば、 早くも書籍が登場するようです。
◆『これがマストドンだ! 使い方からインスタンスの作り方まで』
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844397729/hyuki-22/
Kindleではすでにマストドンの本が出ていますね。
◆Mastodonとは: 脅威の分散型SNS
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B071RBSLH6/hyuki-22/
結城は、自分でインスタンスを立ててから、 マストドンについてあれこれ考えています。 次に求められる本として、
『はじめてのマストドン管理者/
維持費用、運用体制、バージョンアップ、コミュニティ維持』
なんて企画はどうでしょうね。
一ヶ月以内に出て、まだマストドンが流行っていたならば、 それなりに需要がありそうです。 結城は書かない(書けない)ので、どなたか……
この本は、どこかのクラウド業者とタイアップして書くという案もありそうです。 業者を決めると話を具体的にできるし、 技術的なミスも防げるので読者も安心です。 本買った人にクラウド割引する手も。 クラウド業者は新規顧客を見込めるので本の価格も抑えられるかも。
アップデートやトラブルシュートについて手厚めに書くのがいいはずです。 こまごま書かなくてもいいですが、 いかにも起きそうな大きなトラブルは具体的な解決法まで書くのです。 読者の不安に応えるなら、いい本になりそうです。
「やめかた」も書くのがいいと思います。 技術的な側面と業者との契約解除の話とネットコミュニティ的な側面とで、 「やめかた」についても書く内容はありそうです。 「この本を買えば、始まりから終わりまで一通り網羅しているな」 と思ってもらえるのが大切ですね。
……などと、 自分が書かない本について考えるのは楽しいな……
マストドンについては、後ほどまた。 今回は「マストドンの活用」について。
* * *
統計の可視化サイトの話。
Seeing Theoryというサイトを見かけました。 このサイトでは、 確率や統計のいろんな題材を見て、触って、体験できます。 美しくて、しかも楽しいサイトですね。
◆Seeing Theory
http://students.brown.edu/seeing-theory/
◆Seeing Theory(トップページスクリーンショット)
* * *
それではそろそろ、 今回の結城メルマガを始めましょう。
どうぞ、ごゆっくりお読みください!
目次
- はじめに
- マストドンとアイデンティティ(3)マストドンを活用する
- 「ちょっと作ったもの」はどこに置く?
- おわりに
この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。