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第202回 台湾で初めて会った人たちのウラガワ(1)
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第202回 台湾で初めて会った人たちのウラガワ(1)

2019-02-28 21:00

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第202回 台湾で初めて会った人たちのウラガワ(1)


    ◆もくじ◆

    ・台湾で初めて会った人たちのウラガワ(1)

    ・最近の志麻子さん 
     新刊『シマコの週刊!?宝石 』光文社文庫より発売
     5/12(日)「オメ★コボシ45」開催
     映画『シラユキサマ』公開記念対談 岩井志麻子×徳光正行×諸江亮 公開
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    親しい女友達がいるため岩井さんがたびたび訪れるという台湾。
    同世代の辰美さんは、繁華街の日本人向けバーの経営に関わっており、数多くのホステスたちを見てきたという。
    そのなかには短期間で強烈な印象を残したような女の子も勿論いて……。


    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~17年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ
    2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
    3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
    4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
    5月「良い季節でも人は病むウラガワ
    6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ
    7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ
    8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ
    9月「大人になりきれない人達のウラガワ
    10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ
    11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ
    12月「来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ
    2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===


     ここだけでなく、あちこちで長年に渡って書いてきているが。今年、なんと十七年目を迎えてしまった愛人がいるベトナムと、親しい女友達がいる台湾は、毎月というほどではないがよく訪ねていっている。

     二か国は近いので、ある時期から台湾経由でベトナム、もしくはベトナム経由で台湾という旅程を組むようになった。

     今年もさっそく、レギュラー出演者として十四年目を迎えさせてもらったTOKYO MX『5時に夢中!』の放映を終え、深夜の羽田空港からホーチミンに発った。

     しかし今回の旅はホーチミンの愛人と過ごした時間より、台湾で初めて会う人々とのそれの方がはるかに濃かった気がする。というのを書いてみるが、例によって登場人物はすべて仮名、背景などにもちょっと手を加えてあるのを先におことわりしておく。

                        ※

     同世代の辰美さんは日本女性だが長らく台北に住み、様々な分野で活躍しておられるパワフルでエレガントな美女だ。台北に行くたび、いろんなところを案内してもらい、いろんな人に会わせてもらえる。

     辰美さんは五年くらい前まで、繁華街にある日本人向けバーの経営に関わっていた。マネージャー的な役割だったからホステス達を、
    「ざっと千人は見てきているでしょ」
     という。バイトからチーママに昇格した子、経理を任せるほど信頼した子、そんな長年勤めたくれた子ばかりじゃなく、半年や一年で辞めた子もいっばい。一日だけ、一週間もたなかった、そういうのもみんな合わせれば、そりゃ膨大な数になるだろう。

    「当然、長かった子は覚えているけど。一日、一週間、それでも忘れられない子ってのもいるわ~。残念ながら、だいたい悪い意味で」

     その一人に、ルミという子がいた。七、八年くらい前、二十五、六歳だったという。

    「若いし、美人といってもまるっきり嘘やお世辞にはならない。でもね~、半年くらいいたのに一人の指名客もつかず、同伴も一度もしてもらえなかった」

     辰美さんがいうには、ルミは嘘つきホラ吹きというより病的な虚言症だった。

    「最初の面接で、オーストリアにバイオリン留学してましたなんていうから、ドイツ語で話しかけてみたの。私、大学のときにちょっとドイツ語やってたのね。でも、ルミはきょとん。簡単な基本の挨拶すらわからない。
     それ以前に、オーストリアではドイツ語を使っていることすら知らなかったの。
     それでもまぁ、若いし可愛いから採用したわ。日本語はあまりうまくないけど、お客さんと会話できなくはない。ってか、ホステス歴はけっこうある感じだった。だって、夜の街で日本語ができるってことは、そういうことよ。
     でね、腕にものすごいリストカットの痕があるの。これはお客さんが引くから長袖を着てと頼んだら、またすごいこといい出したんだわ。
    『私は台北動物園の獣医をしていて、これは治療中の虎に引っかかれたんです』
     
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