厚労省の行政指導騒ぎにまでなったドワンゴ就職受験料。

 ドワンゴ就職受験料、厚労省が中止求め行政指導 : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞) 
 来春卒業予定の大学生らの採用を巡り、大手IT企業「ドワンゴ」(東京)が入社希望者から受験料を徴収する制度を導入した問題で、厚生労働省東京労働局が「新卒者の就職活動が制約される恐れがある」として、職業安定法に基づき、次の2016年春卒の採用から自主的に徴収をやめるよう行政指導をしていたことがわかった。
 最近はネットでエントリーできることから、競争率が何十倍にもなってしまい、応募者にも採用側にも負担が増しています。そこでドワンゴでは社会的な議論を促すためにも、首都圏の応募者に限り受験料を徴収する制度を採用しました。

 この問題をめぐり、株式会社ドワンゴ人事部長の野々垣尚志さんが、ニコニコ生放送に初登場、「新卒採用市場の問題点」について語りました。

 登場したチャンネルは、自民党チャンネル。CafeSta「キーパーソンに聞く!」という番組にゲストとして登場しました。

 ナビゲータは、我らが地元、広島県福山市の新人衆議院議員 小林史明さん。私も一度お会いしたことあるんです。
 小林さんは、元人事担当ということで、この問題に深い関心があり、ブログにも取り上げてます。

 『2014年3月3日 ドワンゴの採用試験有料化 厚労省指導の前に根本解決を』 

一部の有名企業に志望者が殺到。一方で目立たないBtoBの企業や、
中小企業には志望者が集まらず、リクルートなどに支払う採用広報費だけが
かさむ現実。
こうしなければならない状況をつくりだしている現実をうけとめて
根本解決に動くのが先ではないでしょうか。
 厚労省の行政指導なんて聞くと、「うわドワンゴやっちゃった、怒られてる」と感じてしまいますが、下記報道などを見ると、口頭での助言ということで、

 ドワンゴ、「受験料制度」の行政指導報道に見解--「施策は成功している」 - 朝日新聞デジタル

 まあ、厚労省として何もアクションしないわけにはいかないけど、確かに根本的な問題があるのも確かだし、充分気をつけてね、みたいな感じで、口頭助言という落としどころを見つけたのではないでしょうか。バランスの取れた対応だったと思います。実際、生放送でも違法か合法かなんていう話題にはならなかったと思います。

 ということで、元人事担当がナビゲータなだけあって、大変充実した内容でした。この制度は「未来の普通」になるのか、まず、特に印象に残った点を紹介します。

 ・応募倍率は60倍、70倍にもなっている。本来であれば応募者全員に面接をしたいが、現状は到底無理。できればそういう方向に近づけたい。

 ・就職受験料の構想は、代表の川上さんは3,4年前から持っていた模様。提案された時は野々垣さんを含め猛反対があった。小林さんが、人事は応募者が多いほど評価されるため減る施策は同意しにくいでしょうねと補足。技術からもいい人材が確保できないのではないかと反対があった。しかし、社会的な議論を喚起する上でもやってみようということに。

 ・ドワンゴは多彩な人材を採用している。技術がある人、ガッツがある人、深い趣味がある人、いろいろ。そういう光るところがあれば、根暗でも、明るすぎてもかまわない。

 ・就職受験料によって、応募者は減ったが、質は上がった。本当に来たい人が来るようになり、