ミライ: あけましておめでとうございます!


フツクロウ: おめでとうじゃの。


ミライ: 今年もよろしくお願いします。年またいでますが、引き続き世界一わかりやすい経済活動の話、(その4)に続き、今回は(その5)です!

 とはいえ……。えと、どんな話でしたっけ?


フツクロウ: ホッホッホッ。すっかり正月ボケじゃのゥ。


ミライ: うっっくぅ~、なんもいえねぇ~…


フツクロウ: 北島康介?


ミライ: いえ、漣です。いえ、スルーでお願いします。えと、どんな話でしたっけ?


フツクロウ: ……。ホーじゃの。(その1)でこんな絵から始めたんじゃの。

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ミライ: はい。これでお金とモノがぐるぐる回って、三人のところに水とリンゴが行き渡りました。


フツクロウ: ホの通りじゃ。そうやって回るために必要な条件はなんじゃったかの。


ミライ: えーと、水が豊富な太郎さんは貴重なリンゴを水より高く買っていいと思い、リンゴな豊富な花子さんは水を高く買っていいと思うことでしたっけ。


フツクロウ: ホじゃ。その価値観の違いの間でビジネスを作ることができるということじゃった。


ミライ: はい。思い出してきました。


フツクロウ: では、今日はもう少しお金の仕組みについて考えよう。さっきの図で最初におじさんのところにコインが4枚あったの。


ミライ: はい。


フツクロウ: これは次の日にまた水やリンゴを仕入れるのに使われるから、おじさんのお金というよりは、水やリンゴを行き渡らせるためにぐるぐるめぐる目印みたいな役目じゃ。


ミライ: そうですね。


フツクロウ: もしこれがなかったらどうなる?


ミライ: モノの行き来が滞りますね。


フツクロウ: まっことその通り。じゃから、十分な貨幣がないと経済活動が滞ってしまう。政府が十分な貨幣を供給できないときは、地域で代用貨幣を用いるなんてこともよくある。活発な経済活動にはそれに見合う十分なお金が世の中に供給されてなくてはいけないんじゃな。


ミライ: あ〜、それで金融緩和で資金を供給とか言うんですね。


フツクロウ: ホッホ。それじゃそれじゃ。

 では、次に、もしも、たとえば太郎くんが手元にちょっとお金をお金を残しておきたいと、ある日リンゴを買わずにいたらどうなるじゃろ。


ミライ: やっぱりモノが行き渡らなくなりますね。


フツクロウ: じゃな。実際にはビジネスで生まれる余剰はもっとあるから、その範囲で貯金をするのは問題ないが、あまりみんなが貯金してしまうと経済活動が滞ってしまう、つまり景気が悪くなるんじゃの。


ミライ: なるほど。「宵越しの金は持たねぇ!」てのは景気にはいいことなんですね。


フツクロウ: ホウじゃ、ホウじゃ。じゃが、一方でその貯金にも大切な役目がある。


ミライ: なんですか?


フツクロウ: さっき、最初におじさんがコインを4枚持っておったろ。あれには貯金が使われるんじゃ。


ミライ: ん、ん、え〜と?


フツクロウ: 太郎さんがコインを4枚貯金したとする。それを銀行に預ける。その4枚をおじさんに貸す。その借りた4枚をきっかけに水やリンゴの取引を始められるんじゃ。


ミライ: おぉぉ〜。最初のコインはそうやって生まれて来るんですか。なるほど〜。