クモみたいな電気自動車が登場しているようです。フランスの SWINCAR 。
動画はこちら。
クモの足のようなサスペンションの先にそれぞれ独立したモーターのついた4輪電気自動車です。その構造のおかげで、写真のように岩があってもぐいぐい乗り越えていけます。
英語ですが、解説記事があります。
いいです!これ。ウェブサイト見るとホビーとして考えているようですが、この構造がオフロードに強いとなれば、今課題を抱えている乗り物に革命的な進化を提供できそうです! クモ型が未来に普通なるかもしれない問題とは?
1. 電動車椅子の路肩転落問題
高齢者たちの強い味方、電動車椅子。都会だとピンとこないですが、路肩を走っていて踏み外して転落するという事故が後を断ちません。土手の道なんか想像するといいでしょう。
でも、電動車椅子の車輪にこの仕組みが入れられたら、ちょっと踏み外しても平気!ってなるのではないでしょうか。
2. 農機具事故問題
農業していない人にはピンとこないかもしれませんが、農業従事者にとって、農作業中の死亡というのはポピュラーな死因です。
日本で不慮の事故による死亡というのは10万人あたり年間60人くらいで、その中でも窒息が7人台でトップ、次に5人台に交通事故、転落、溺死の3つの死因が並びます(2010年)。
一方農業従事者の農業機械作業による死亡事故というのは、農業就業人口10万人に対し、10人くらいです(2012年)。死因全体では事故より病気や自殺の方が多いですが、事故の中では、まず農作業機械で死ぬのが一番多いのです。
その中には農作業車の横転もあります。率はわかりませんが、私も農作業手伝いしていて、あるなと思うのは巻き込まれか横転ですから、かなりの比率だと思います。
ということで、クモ型車両にすれば、横転の可能性がかなり減らせるかもしれません。
映像を見る限り、その SWINCAR は横に斜めになるのには強そうですが、たとえば下り坂は普通の車両と同じように操縦者が斜めになっていて、あまり得意そうではありません。その辺はまだまだ開発の余地はあるかもしれませんが、各車輪にモータにすることで、サスペンションの自由度が広がり、農作業に適した車両ができるのではないかと期待します。
3. 日本中の森林を有効活用?
日本の農林水産業は軽トラが支えているわけですが、農業はともかく、林業となると軽トラ入る道作るのも結構大変です。