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ラーマガ限定「NAKED」#031
拉麺5510『鶏ガラの主張〜福田海苔の逆襲』
実食インプレッション

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 ラーマガと人気ラーメン店によるコラボレーション企画「NAKED」。毎月1軒の人気ラーメン店がラーマガ限定ラーメンの「かけラーメン」を創作します。ラーメンの根幹ともいえる「麺」と「スープ」だけで食べさせる、作り手の技術と食べ手の味覚に挑むような究極の限定ラーメン。

 第31作目となる4月は、大島の新進店『拉麺5510』が参戦!店主の大滝竜二さんが生み出した一杯は、深みのある鶏ガラスープに香り豊かな醤油を合わせ、細麺を泳がせたノスタルジックなNAKED。市川三番瀬産の生海苔の風味が広がる、立体感に満ちた一杯が完成しました。


1c810daf91127abd46b9933195c1f7719f037f02山路力也

 店主の大滝氏は氏がラーメンの道に入る前からの付き合いで、かれこれ15〜6年の間柄になるだろうか。ただのラーメン好きだった彼がまさかラーメン業界に入ってくるとも思わなかったし、私がプロデュースした店で店長を務めることになるとも思わなかったし、こうして都内で独立して店の主としてこうやってまたコラボレーションすることになるとは夢にも思わなかった。ラーメンが大好きというスタンスはあの頃からまったく変わっておらず、変わったのはその体型くらいだろうか。

 素材の良さをスッと引き出す技術はこのNAKEDでも遺憾なく発揮されている。岩手産地養鶏と宮崎産杜の鶏という二種類の銘柄鶏のガラだけで取ったスープは、とにかく鶏の旨味がしっかりとかつ優しく感じられるもの。そこに醤油がほのかに香り深みを与えている。表面にキラキラと浮かぶ油は別取りしたものではなく、スープから出たものを使っている。昨今の香味油別取りというスタイルではなく、昔ながらのスタイルにこだわるあたりに彼のポリシーやラーメン観を垣間みる事が出来る。そこに後半になって市川三番瀬産、福田海苔の生海苔の旨味が広がり、味が一気に変化する。そのギミックの詳細は敢えて語らないが、ラーメンにおける海苔の意味合いを問うたこの試みは素晴らしいと思う。

 かけそば、かけラーメンとは本来素の味わいを楽しむシンプルなもの。そういう意味ではこのNAKEDはまさに「原点回帰のNAKED」。そして最後の一滴まで飲み干してしまうような力も持っている。麺とスープにあらためてしっかりと向き合う、本格派のNAKEDになったと思う。

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 下町風情を漂わせる大島の商店街に新規開店し、基本メニュー以外にも次々と限定メニューを繰り出している「5510」。今回依頼したNAKEDでは、一見シンプルながら、楽しい仕掛けを凝らした一杯を提供してくれている。

 スープは岩手県産と宮崎県産の、二種類の鶏のガラを使ったもの。鶏の旨みがしっかりと「主張」し、口にして滑らかな、奥行きのあるもの。タレには淡口醤油を使い、じわっとした鶏の滋味を抑え込まず、それでいて塩分もそれなりに感じる事で、伝統的なラーメンっぽさを表現している。麺は通常のラーメンに使っているものよりやや太くしていて、スープの中での存在感を重視している。

 そのスープの後半に訪れるのが、市川三番瀬の福田海苔による「逆襲」。スープの中に最初はなかった海苔の風味が一気に広がる事で、最後まで飽きずに食べられ、スープを飲み干したくなる衝動に駆られる。

 ブランド食材を活かしつつ、振り回されることがない王道の鶏ガラスープに、海苔のアクセント。店主が考える一杯の主張にも思えてきます。


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【NAKED #031】
 拉麺5510(東京都江東区大島5-5-10/都営地下鉄線「大島」駅より徒歩1分)

 「鶏ガラの主張〜福田海苔の逆襲」650円
   販売期間:4月15日(金)〜5月14日(土)
   ※昼夜各10食限定メニュー
   ※売り切れの場合はご容赦下さい。
   ※ラーマガ有料会員ではなくても注文が可能です。