ラーマガ限定「NAKED」#030
さんじ『かけ髄麺 黒』
ラーマガと人気ラーメン店によるコラボレーション企画「NAKED」。毎月1軒の人気ラーメン店がラーマガ限定ラーメンの「かけラーメン」を創作します。ラーメンの根幹ともいえる「麺」と「スープ」だけで食べさせる、作り手の技術と食べ手の味覚に挑むような究極の限定ラーメン。
第30作目となる3月は、稲荷町の人気店『さんじ』が満を持して登場!店主の森下勤勉さんが生み出した一杯は、鶏ガラやモミジ、鰹節などから取ったクリアなスープに豚の骨髄を浮かべ、浅草開化楼との共同開発で生まれたオリジナルの「黒全粒粉麺」を合わせた、見た目も味わいもパンチのある黒いNAKED。今までにない味わいのスープと麺のマリアージュをご堪能下さい。
山路力也
3月である。そしてNAKEDも記念すべき30作目。3月、30作、とくれば「さんじ」にお願いするしかあるまい。というのは半分冗談ではあるが、先日こちらで頂いた清湯スープが激しく美味しかったので、その時にこれでNAKED食べたら旨かろうなぁ、と思ったのが最初。しかし、当然そのことは勤ちゃんには伝えることなく、まったく自由に創作して頂いたのだが、結果としてその清湯スープを用いたNAKEDになっていたことに満足しつつ、そこに豚骨髄を合わせるというこちらの想像を超えた組み合わせに驚き、さらに今までに見た事のない麺を合わせてきたことにまた驚いた。
まず鶏ガラ、モミジ、鰹節、椎茸、昆布などで旨味たっぷりに仕上げられた清湯スープが旨い。丸くてふくよかな味わいは洗練の極みである。しかしそこに豚の骨髄を背脂のように浮かべたことで、一気に荒々しさが増す。とはいえ背脂と違って髄なので、独特の旨味と個性を強調しつつも優しい脂の旨味を与えている。このスープはいつまででも飲めるなぁ。そして今回他のメニューも含めて新しくなるという、浅草開化楼と共同開発したオリジナル麺「黒全粒粉麺」のインパクトたるや。なんと全粒粉の配合率は70%。独特の風味と食感は一度食べたら忘れることが出来ない。もちろんかなり尖った麺なので好き嫌いが分かれるかも知れないが、そのくらい個性的な麺の方がいい。私はかなり好みの麺である。
見た目はもちろん味わいもインパクトがある一杯。そして強烈に視覚と味覚に記憶を刻み付ける。今回、このかけ髄麺に「黒」と敢えてつけたのは、次回作への布石と捉えて良いのだろうか。スープと骨髄の組み合わせ、早くも次回作を食べたくなってきた。
山本剛志
開店以来、徐々にメニューを増やしてきた「さんじ」。麺を「黒全粒粉麺」に変更した事もあり、「ラーマガ89号」では基本メニューの「醤油そば」をクロスレビューした。その麺のインパクトを更に楽しめるのが、今回の「かけ髄麺 黒」。
もちろん単なる具無しラーメンではない。スープは鶏や鰹節などを使った通常のあっさり。そこに、豚の骨を真ん中で切り、毎日取り出した「豚の髄」をたっぷりと振りかけている。「鶏のスープに豚のエキス」という組み合わせは、リニューアル前から人気の「極旨」にも共通しているが、旨みが背脂以上に引き締まっていて、スープと一緒に口にすればその違いを感じられる。
薬味のネギもシンプルにして、スープと髄、そしてそこに絡んでいく「黒全粒粉麺」のインパクトがたっぷりと楽しめる。すっきりしたスープの中で存在感を発揮する麺が、豚の髄を引き上げてきていて啜るほどに口の中が楽しくなる。それぞれに美味しく、組み合わせて楽しい一杯。完売する日も多いようなので、是非早めの時間帯でゲットしてほしい。
【NAKED #030】
さんじ(東京都台東区東上野3-25-12/東京メトロ線「稲荷町」駅より徒歩4分)
「かけ髄麺 黒」700円
販売期間:3月18日(金)〜4月15日(金)
※夜10食限定メニュー(土曜は昼10食限定)
※売り切れの場合はご容赦下さい。
※ラーマガ有料会員ではなくても注文が可能です。