石のスープ
定期号[2013年8月22日号/通巻No.86]
今号の執筆担当:渡部真
7月19〜20日、岩手県久慈市などで取材をしてきました。NHK朝の連続小説「あまちゃん」のロケ地をめぐる取材でした。
ロケ地のルポは、後述で紹介する「あまちゃんファンブック」という本の中で紹介していますので、詳しくはそちらを見ていただくとして、「石のスープ」では、小袖海岸の様子を中心に、本の中では書けなかった部分をお送りします。
まずは久慈の市街地。横切っている鉄道は三陸鉄道、通称「三鉄」。ドラマの中では「北鉄」として登場しています。
三鉄は、北リアス線と南リアス線が走っていますが、沿岸を走る両線の線路は、東日本大震災の津波で大きな被害を受け、一時は全線が不通になりました。この「石のスープ」で紹介した地域で言えば、釜石駅が南リアス線、宮古駅や田老駅などが北リアス線で、現在でも不通区間がいくつかあります。JRの運営する沿岸地域の路線が、復旧の目処がなかなか立てられず、BRT(バス代替輸送システム)で対応しているのに対し、三鉄は「地域の足」として、積極的に路線復旧を目指しており、2014年には全面開通する予定です。
こちらは、三陸鉄道の「久慈駅」。隣りにJR久慈駅の立派な建物があるのですが、ドラマでは、この駅が「北三陸駅」のモデルになっています。