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【夢と夕陽】 ⑤ X JAPANと普遍性〜 1988年『未来のX』へ・・・
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【夢と夕陽】 ⑤ X JAPANと普遍性〜 1988年『未来のX』へ・・・

2014-06-09 23:59
     前回書いた、TOSHIの大きな変化。

     その
    鹿鳴館でのライブは1988年6月、ちょうどインディーズアルバム「Vanishing Vision」を携えた全国ツアー「VANISHING TOUR VOL.2」の始まりだった。

     だからTOSHIは、その変化から生まれる新たなパフォーマンスのスタイルを、試行錯誤しながら実践し、身につけていくことができた。
     
     ライブが終わるたびに、僕はその日のパフォーマンスの「大きさ」について、TOSHIと、そしてメンバーと確認した。
     
     その「大きさ」は日を追うごとに形になっていった。
     
     ツアー中5本目のライブにあたる大阪御堂筋会館でのライブで、僕はその成長を深く実感した。
     
     TOSHIのパフォーマンスはその日、大きく観客を包んでいた。
     
    「すべての始まり」からその日の様子を引用してみよう。

     
     大阪御堂会館は、とてもいいライブだった。
     目黒鹿鳴館に続き、TOSHIが更に、どんどん大きくなっていく。
     そしてそれにつられるように、他のメンバーも、どんどん「大きく」なっていくのがわかった。
     御堂会館は、ちょうど武道館を小振りにした感じのホールだったから、未来のエックスをイメージしやすかった。
     「大きいエックス」が嬉しくて、僕は客席の一番後ろ、つまり 一番上からステージを見下ろしながら、ずっと両手を挙げていた。
     ちょうどエックスという文字のように。
     そして、ライブが終わると楽屋に飛んでいった。
     「お疲れさまです!」メンバーが一斉に声をかけてくれる。
     「お疲れさま! ねえ、大きい!今日のエックス、大きいよ!いいねー!」
     YOSHIKIが嬉しそうに、「そうですか」と応える。
     TAIJIが、「へえ、大きいんだー」とメイクを直し始めながら言う。
     そこへTOSHIが笑いながら来ると、「だって、見えるんだもん、津田さん」両手を挙げながら、「こんなんしてたでしょ」
     「あれ?見えたの?」
     「見えるよー、あんたー」


     
     この頃、僕はある3つのポイントをXの進化への起爆剤として意識し、それをプロデュースする上で生かすよう、心がけていた。
     
     そのポイントは、メンバー同士の深い絆とバンドの強い一体感、5人が持っている劣等感と偏見・誤解に対する悔しさ、そして必ず日本一になってやるという強いエネルギーとその実現への深い情熱、この3つだった。
     
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