第380号 2020.12.2発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…新コロ感染症の「指定感染症2類相当」の扱いを来年2月以降も延長、なんと1年間延長するというからキチガイ沙汰だ!要するに、菅政権は完全なポピュリズム政権なのだ。最低限、新コロを指定感染症5類相当に下げるくらいのことはやるだろうと思っていたのだが、マスコミが洗脳した国民の「コロナ脳」を解除しない限り、もう政府にその決断はできない。かくして来年も延々とコロナ騒ぎが収まらず、全く無駄な自粛社会が続き、経済はますます落ち込み、倒産は歯止めがかからず、自殺者も激増することは決定的になってしまった。この馬鹿げた状況を終わらせるためには、どう戦うべきだろうか?
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…辛坊治郎が司会をつとめる読売テレビ『ウェークアップ!ぷらす』11月28日(土曜)放送回で、耳を疑う「専門家」のトンデモ発言があった。発言者は、外務省医務官としての経験を持つ、関西福祉大学教授の勝田吉彰医師だ。「なぜインフルエンザだと医療崩壊せずに、新型コロナだと医療崩壊するのか?」という質問に対し、勝田氏は「インフルエンザではサイトカインストームがほとんどない」と強調したのだ!トンデモ専門家・勝田医師とは一体何者なのか?徹底的に問い質す!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!30代の頃に「早くじじいになりたい」と思っていたのと、現在60代後半になってみて実感することの違いは?多くの企業が忘年会キャンセルとか大丈夫なの?髪がふさふさでダンディなよしりん先生、普段から何かお手入れをしている?新コロが増え始めてからインフルエンザ患者が減り、今季は全く流行していないのは何故?原発再稼働も「経済は命より重い」ことの実証?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第399回「コロナ以後が来ない」
2. しゃべらせてクリ!・第337回「こんなご時世、子ろももクダ巻いちゃうぶぁ~い!の巻〈後編〉」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第193回「我を忘れた“社会不安の専門家”を問い質す」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第399回「コロナ以後が来ない」 いくらなんでも、新コロ感染症の「指定感染症2類相当」の扱いを来年2月以降も延長、なんと1年間延長するというからキチガイ沙汰だ!
ここまで悲観的な事態になろうとは、全く思いもしなかった。
来年も毎日毎日ニュースで感染者数が仰々しく報道される憂鬱な日々が続くのかと思うと、心底うんざりする。
こうなると、政権発足当初にほんの少しでも菅首相に期待してしまったのは、あまりにも見当はずれだったと言うしかない。
なにしろあの安倍晋三の後なのだから、後はもう誰が出て来ても、少なくとも安倍よりはマシだろうと思ってしまったのだが、甘かった。むしろ菅は安倍以下だとさえいえる。
要するに、菅政権は完全なポピュリズム政権なのだ。大衆に強く責められたら簡単に折れる、実に情けない政権なのだ。
男系派の議員が直接やってきてガンガン文句を言ったらあっさり折れて、女性宮家や女性・女系天皇には手を付けずに「皇女」制度案なんてろくでもないことを言い出すし、新コロが脅威だとマスコミ全体が煽り立て、専門家会議からも強く言われたら、すぐ従ってGoToも見直すし、指定感染症も延長してしまう。
皇位継承問題も、新型コロナ対策も、どちらも国の一大事なのに、定見を持たないから、最悪の手を打ち続ける。
そのせいでわしは「二正面」で言論戦を強いられることになった。
そもそも菅義偉という男には、定見というものが全くない。
「サンデー毎日(10月4日号)」の記事「菅義偉 知られざる鉄面皮」では、ジャーナリストの鈴木哲夫が、2013年12月に菅にインタビューした際のこんな発言を紹介している。
「私が当選2回生の頃、万景峰(マンギョンボン)号の事件がありました。拉致にも関係しているとか不正送金とかの話があった。でも、入ってくる船を止める法律が当時なかった。おかしいと私は(自民党)総務会でずいぶん言いました。その私の発言を新聞が少し書いてくれた。それを読んだ安倍さんが、私に話があると。その時に安倍さんが国家観についてとうとうと意見を語った。正直言うとね、国家観というものがそれまでは私になかったんです(笑)。話を聞いて、凄いなあと」
国会議員2期目の時に国家観がなかったなんて呆れるようなことを、あっけらかんと言っている。
安倍晋三の言う国家観なんか、日本会議など取り巻きに吹き込まれたものをそのまま繰り返しているだけの薄っぺらなものにすぎないのに、そんなものを聞いて「凄いなあ」と思うのだ。全く絶望的な無定見である。
菅が話したエピソードは今から20年近く前の出来事だが、こんな人間がそれから20年経とうが100年経とうが、確固とした価値観など育めるわけがない。 何か求める価値があるとしたら「権力」「財産」「生命」くらいのものだろう。
だから菅は権力維持のために、今後も官僚を「公僕」ではなく「政権の下僕」として使い続けるだろう。そもそも官僚を政権に従属させた「内閣人事局」は、菅が第2次安倍政権の官房長官に就任すると真っ先に最優先課題として取り組み、発足させたものなのだ。
そして菅は当然のように、金儲けのためには新自由主義だという考えに嵌っているわけだし、おそらくは玉川徹が言うような生命至上主義の主張にも簡単に流されていくだろう。
最低限、新コロを指定感染症5類相当に下げるくらいのことはやるだろうと思っていたのだが、マスコミが洗脳した国民の「コロナ脳」を解除しない限り、もう政府にその決断はできない。
マスコミが総出で飽きずにあれだけ騒ぎ続け、テレビがそれで視聴率を取っているという状況の中で、政権がマスコミの論調に抵抗などしようものなら、マスコミから「コロナ対策の誤り」を猛攻撃され、それに煽動された「コロナ脳」有権者の投票行動によって、選挙で大敗するかもしれないのだ。
もちろん、無定見なポピュリズム政権であれば、なおのこと抵抗の術など全くない。
これが「民主主義の病い」というものだ。国民の大半が臆病者で占められると、どうしても臆病民主主義になってしまう。国民の劣化は国家の劣化だ。民主主義が国家を劣化させるのである。
かくして来年も延々とコロナ騒ぎが収まらず、全く無駄な自粛社会が続き、経済はますます落ち込み、倒産は歯止めがかからず、自殺者も激増することは決定的になってしまった。
それにしても、指定感染症を外さずにどうやってオリンピックを開催するつもりなのか?
コメント
コメントを書く『世田谷モデル』が今どうなっているか検証した番組の報道があったという話は、僕は聞いたことがないのですが、最近になっても小沢一郎さんが『国民全部の検査、感染者の隔離』という事を主張していたようです。最近の国家の答弁でもPCRの精度についての答弁があったのですが、小沢一郎さんは国会の議事録は読んでなかったという事でしょうか?
いやぁ、笑った。すいません、あんまり面白かったので情報共有しましょう。
神奈川県がマスクの着用を激押ししているのだが、その啓発用のポスターが最高だ。「基本的な感染防止対策 MASK を徹底しましょう」との事で、MASKを頭文字にした「あいうえお作文」的な標語を掲載しているのだが、まず見てほしい。
M 適切なマスク着用
A アルコール等で消毒
S アクリル板等でしゃへい
K 距離と換気、冬はこれに加え、加湿
……って全然、頭文字無視の標語なんですが!
一番最初の「M」からして、「適切な……」の「て」で始まっている! これは一体なんだ? 中盤に出てくる「マスク」の「マ」が対応する文字なのか?
また、「S」に関しては、サ行で始まる文字を探す事すら困難を極める。 どれ? 一体どれなの? ひらがなで書かれている「しゃへい」の「し」が対応する文字にあたるのか? 分かりづらい! ていうか、いきなりひらがなって!
そして「K」、「距離と換気、冬はこれに加え、加湿」……って長いんだよ! 欲張って、「距離」も「換気」も「加湿」もぶっこんでくるんじゃないよ!
もうめちゃくちゃな「あいうえお作文」だ。無理矢理「MASK」で標語を作ろうとするから、こんな笑いを誘うだけの代物を作り出してしまうのだ。
マスクがウィルスを予防するという科学的根拠が薄いのはご存じの通りだが、そんなマスクを絡めた「あいうえお作文」も滅茶苦茶という神奈川県。大丈夫なんですか? いや、本当笑いました。
>>176
M マヌケな
A アホな
S 詐欺師の
K クソ
3秒でできました
>>171
やはり女性はそのような勘が働く人が多いのかもしれませんね。山口は割と早くから玉川の異常性を見抜いていたようですし高木も以前に比べると玉川に意見することも増えてきました。ただ水曜日の浜田は駄目ですけどね。もし浜田にも気付かれるようであれば奴もいよいよ終焉と言えるかもしれませんが。
>>163
青ネギさん、眠れない夜のSNS、危ないですねー。キャハッ!(←なんじゃこりゃ)
中高年の未婚の男性が、非正規で働くと、いい年した男が、正社員で働かないで何やってんだ、みたいに、
当たり前に軽んじられる。軽蔑される。そこには、一家を支える大黒柱たる男像がある。男はつらいよ。
中高年の未婚の女性が、非正規で、アルバイトやパートで働いても、主婦がいっぱい働いているから、
そう風当たりは強くないし、女性は家庭があるから、非正規で当たり前という現実もある。
女性は家庭を守る片手間に働くから、それでいいの、という感じ。
実際、バリバリ正社員で、家事と子育てと仕事の両立は困難だし。
非正規当たり前の女性だから、まさにコロナ禍の今、壊滅的ダメージを受けている。
男性は正社員でしっかり外で働いて稼ぐもの。
女性は基本、家庭を守り、外で働くとしても片手間に働く、そういう根強い風潮がありますよね。
結婚だって、男に求められるのは、いつも必ず経済力。
女性が妊娠出産があるからとはいえ、経済力は求められない。
これからの時代、男女で分ける考え方は全然そぐわない。
常々感じています。
>>178
地下人さん。
爆笑!
コロナ・インフォデミックが起きてから一年近く経ちますが、未だに騒ぎが収まらないことに辟易しています。
モーニングショーの玉川徹らマスコミは未だにありもしない恐怖を煽るわ、菅政権は支持率を気にして指定感染症を下げずに現状維持を続けようとするばかりです。
そうしてる間にも、女性や子供、果ては突然目覚めた敬老精神で庇護対象になっている老人までどんどん追い詰められてきているのは本末転倒としか言いようがありません。
これで日本社会そのものが壊滅したらどう責任を取るつもりなんでしょうか。
いい加減、この非日常なゲームを終わらせたいです。
勝田吉彰なる医者は以前は真っ当な事を言っていたのに、それが180度変わってしまったのは、テレビに出たいからなのか、世間の同調圧力に迎合したかのどちらかなのでしょうか。
いずれにせよ、どれだけ知識が豊富でも、信用の度合いを計るのは日頃の言動しかないと、改めて思いました。
>>164
すいません、今選定中です。
急いでお送りします!
>>168
サトルさん
アメリカも日本に色々と「要求」しているとは思いますが、もしかしたらアメリカも、「何もそこまでやれとは言っとらんよ、過激だなぁ」と呆れているかも知れませんね(^_^;)
日本は世界経済的に「一人負け」状態ですから、新自由主義が性に合わない、いや、アメリカでも新自由主義の弊害が4年前のトランプ大統領誕生の素地になったみたいで、新自由主義自体が「アカンやつ」なのかも知れませんね。
>>180
チコリさん
眠れぬ夜にスマホを触るのは危険です(笑)。
男はつらいよ…あの寅さんも身を固めようと、フーテンをやめて豆腐屋の仕事を始めたこともあるくらいで。
女性が結婚相手に「経済力」を求めるのは、ある程度やむを得ないと思います。
男としても、愛する人が乳飲み子を抱えて路頭に迷う姿など見たくないですし。
道場が掲げる「女性の地位向上」が単に「労働者としての地位向上」のみを指している訳では無いのは容易に理解できますが、世間一般では「労働者としての地位」に偏り過ぎてはいないか?と思います。
「子育てより重要な仕事」って存在するのか?という疑問もありますが。
女性の自殺が増えているの、本当に異常事態だと思います。変な所で「男女平等」にならなくてもいいのに…。
まだ間に合うのであれば流行語大賞投票したいと思います。
流行語は「PCRシーヤ派、PCRスンナ派」、今年の出来事は労務会館使用拒否でお願いします。