第142号 2015.8.4発行
「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…憲法学者の圧倒的多数が「違憲」と判断している安保法制。その見解を崩せないと見るや、今度は違憲論を唱える圧倒的多数の憲法学者の意見は、無視してもいいと主張し始めた。大多数の憲法学者の真っ当な意見を排除して憲法解釈を変更し、憲法を空洞化してしまうという蛮行は、大日本帝国憲法の下でも起きたことがある。「天皇機関説事件」である。日本は同じことを繰り返すのか?謙虚に歴史から学べ!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!女性専用車両は男性差別?「大東亜論」で女傑スペシャルは描かないの?今のTPP交渉をどう見てる?「ネトウヨは進化している」という反論をどう思う?乳母車に乗せた子供をデモに連れ回す母親はアリ?ナシ?…等々、よしりんの回答や如何に!?
※著名なる言論人の方々の立派な御意見を思いっきり褒めそやす「御意見拝聴・よいしょでいこう!」。保守論壇の重鎮、渡部昇一・中川八洋両氏の『皇室消滅』、いよいよ本文に入ります!小泉純一郎は日本人ではない!?共産党の巨大なる陰謀によって日本は破壊される!?あな恐ろしや!!!色々な意味で背筋が凍る中川先生のご高説、心して拝聴しましょう!
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第137回「天皇機関説事件の再来」
2. しゃべらせてクリ!・第102回「沙麻代ちゃん!貧乏人に甘い顔せんでクリ!の巻〈前編〉」
3. 御意見拝聴・よいしょでいこう!・第3回「『皇室消滅』③日本は共産党に支配されていた!?」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第137回「天皇機関説事件の再来」 憲法学者の圧倒的多数が、安倍政権が成立させようとする安保法制を「違憲」と判断している事実は、もはや動かしようがない。
安倍政権は「合憲」と主張する憲法学者も普通にいるはずだとたかをくくっていたのだろう。だからこそ、ろくに調べもせずに参考人に違憲論者の長谷部恭男教授を招致するという特大オウンゴールをやらかしたわけだし、それを取り繕おうとして菅官房長官は「合憲とする憲法学者もいっぱいいらっしゃる」と発言し、実際には3人の名前しか挙げることができないという醜態をさらして、さらに傷口を広げたわけである。
ここまで来てようやく、安倍政権やその支持者である自称保守派の言論人たちは憲法学者の「違憲」の見解は覆せないということを理解したようだ。そこで今度は、違憲論を唱える圧倒的多数の憲法学者の意見は、無視してもいいと主張し始めた。
例えば拓殖大学特任教授・森本敏は、「憲法学者の意見が憲法に関する意見のすべてではない。政治家は現実を見て憲法解釈のギリギリを行っている」と発言している。
要するに、憲法学者の意見は憲法の条文だけを見て言っているが、それでは現実に対処できない。そこは政治家が判断すると言うのだ。
こんなのが防衛大臣をやっていたことにも呆れるが、現実を見ていようがいまいが、今回の安保法制は「憲法解釈のギリギリ」ではなく、明らかに「逸脱」である。
現憲法では現実に対応できないというのなら、改憲しなければならないのである。
そして、「ギリギリ」か「逸脱」かを判断するのが憲法学者の役割である。
立憲主義とは憲法が国家権力を縛るものであり、その時の権力者である与党政治家の判断で憲法がどうとでも解釈できるというのなら、もう憲法に意味はない。こんなことは、立憲主義の基本中の基本である。
ところが安倍政権やその取り巻き連中はほとんど「立憲主義」という言葉すら知らないほどの低レベルで、今や自称保守の間では「安保法制を違憲とする憲法学者たちは現実知らずだ」という言説が大流行という有様である。
コメント
コメントを書く記者会見
風呂上がり
自宅のソファーに腰掛けながら
コーヒーなんか飲んだりしながら
プレステ3のYouTube
テレビ画面よしりんワンショット
のんびり観賞
贅沢
贅沢過ぎる時間
わしは何やっとるだこんな悠長に!!
この人は常に戦っている!
最後の一人で戦っている!
自分何か出来ますでしょうか
戦争が起こらない方法を考えよう
必死で考えよう
仕事しよ
楽しみました
小林先生の記者会見全文書き起こし、読んでいて胸が熱くなりました。よくぞ言ってくれた、と感じました。
同時に本来なら、政治家や外交官がこういう話が出来なきゃ駄目じゃないかと思いました。
安倍首相や自民党議員の稚拙な答弁、例え話すら論破できない野党政治家こそ、小林先生の記者会見を聞くべきではないでしょうか。
外国特派員協会での会見の動画を拝見しました。ブロゴスの文字起こしも読ませていただきました。
本当にカッコいいの一言です。「米軍基地には出て行ってもらって、自衛隊を軍隊にして、自国は自国の軍隊で守る。こう言うと、大概、経済的に不可能だ、とかって言い始める」と、本当は従米でしかない好戦右派を徹底批判し、同時に「今の憲法9条っていうのは、日米安全保障条約と貼りあわせの一枚のコイン」だから「9条を守るんだったら、結局日米同盟を認めなければいけない」と、返す刀で潜在的に従米である反戦左派も批判されました。そして「今の日本人は独立心を失っています」「わしが多くの日本人を覚醒させて、本当の独立国というものを築く、そう考えています」と宣言されました。
また、「日本とアメリカの出会いは砲艦外交」で、最終的に米国と戦わねばならなかったことは「日本の開国以来の運命」だったと、150年戦争史観の立場から大東亜戦争を肯定されました。しかし、支那大陸に入り込んでいったことは侵略だったと明言され、韓国の植民地化についても、植民地を持つことが一流国の条件であったという当時の時代背景にも拘らず、道義的に問題があったとされました。ここには中国や韓国のメディアに向けたメッセージが含まれているのは勿論ですが、これは西郷イズムや玄洋社の大亜細亜主義という日本に歴史的に存在してきた対外的な理想主義であると思います。このようなことを外国マスコミの前で伝えられたことは本当に凄いと思います。
さらに、各国の報道陣が集まっていることを踏まえて「国際連合を戦勝国体制にしておくってのを、そろそろやめませんかね」と、戦勝国が常任理事国を独占している現在の国連の体制を改革する必要性も訴えられました。これには、第一次大戦後のパリ講和会議の国際連盟委員会において、大日本帝国が人種差別の撤廃を明記するべきだと主張した史実に通じるものを感じさせました。
このように、全編にわたってよしりん先生の会見の言葉は、現在の現実主義にまみれた日本の為政者の言葉との対比から一層輝いて見えました。
そして、心に響きました! na85
>>75ボンさん
>カレーさんは、周りがまぶしいといけないので、
>必ず帽子はかぶってくださいねw
やかましいわい!!(怒・怒・怒)
ボンさんも、私と日中外出する時がありましたら、
サングラスは用意してくださいね(笑)
>>104元坂口さん
>私は、カレーの共食いが見れただけで満足です(笑)。
だから昼食に『上等カレー』が食べたいと言ったのか!?(怒・怒・怒)
個人的には、下見の約束まで時間があったので本屋さんに入り、
たまたま私が手にとった、ある雑誌の小林よしのり先生の特集記事の写真に、たまたま元坂口さんが写りこんでいたという奇跡に大爆笑しました!(^O^)
冷静に考えて、それって、どんな確率やねん!(爆笑)
特派員協会会見、動画を見るのは苦手なので、文字起こしを読もうか迷いましたが、
時浦さんが推していたので動画を先に見ました。非常によかったです。
ああいう場面でいつもどおりの直球勝負ができるのは、本当にかっこいい!
ニコ動で視聴したのでコメ欄が湧いていましたが、
ブログの「おまえもやるんだよ、たった一人で全世界を相手にして!」が響きました。
道場で発言される方にも思いますが、すごいな。
言うべきときに言うべきことを言うには、場数踏むなり訓練が必要だなと思いました。
それと、前回の道場と同じスーツでしたね(^^)
続きですが、先生の歴史観は戦前のアジア主義の観点から見ても正論です。
戦前、アジア主義者として活躍した日本無罪論の田中正明氏もこう言っています。
「われわれは東京裁判を根本的に否定したとしても、われわれ日本人がなんら反省すべきでないかというとそうではない。過去の日本の政策が軍国主義的、または帝国主義的色彩が強かったことは否定できない。だからこそ、日本の対外政策が東亜諸民族の不信と猜疑を招き、ついに無謀な戦争へと突入したのは事実である。もちろんパール判事はこれを認めている」
やはり、戦前のアジア主義者から見ても、東京裁判否定論から見ても、日本の対外政策が侵略的だったと言っているんです。
もう一人、終戦の詔勅で有名な安岡正篤です。
安岡は戦前はアジア主義として活躍し、蒋介石も一目置いた人物です。安岡によると日本は満州に留まることが出来ず、支那内地に入ったことは失敗だと言っています。
「張作霖が失敗したのは、側近の王永江の山海関を超えて中原に入ってはならないという諫言を退けたからである。張作霖と同じ失敗をしたのが日本である。私は日本、中国、満蒙の三国が東亜連盟、極東同盟を造り欧米と対応していくのが一番正しく望ましいと考えていた」
しかし、日本はヨーロッパばかり目を向けて、シナを知らず満州事変、支那事変に突入したと批判しています。もともと支那にとっては満州は化外の地であり、孫文も日本に売却しようとしてましたからね。しかし、万里の長城を超えてしまった故に張作霖と同様に破滅したというわけです。
これ以外でもアジア主義者たちの言葉を見ても、
先生の歴史観はまさに理にかなっていると感じました。
さらに、支那事変において道義に全く適っていない、にも関わらず保守派が誰も反省していないことがあります。
支那事変において南京が陥落しても、事変が全く解決しないのを受けて、軍部は国民党ナンバー2の汪兆銘を担ぎだします。
汪は呼応し、新政権樹立の協議が行われました。
そこでの内容が汪を驚愕させます。
まず、撤兵どころか、駐区区域を一層拡大し、中国北部13省の満州国化を意図し、さらに南京、上海間の鉄道経営権を日本に委任させ、海南島にも新たに設定させるものでした。
この内容には今井武夫は「近衛声明からの逸脱、遂に此処に至るか」「帝国主義構想を露骨に暴露したもの」と激しく批判しました。
これに対して汪兆銘は調印式で待っている間に、髪を両手で掴み、力を込めて引き抜くようにひっぱっりました。そしてひっきりなしに「恨!恨!」と鼻声を出し、涙で濡れて顔がクシャクシャに歪んだそうです。
まさにペリーの砲艦外交並みのことを軍部はやり、泣く泣く汪兆銘に呑ませてしまったのです。
こう見ると、支那事変を単に通州事件による報復!
原因は支那側にある!と言ったステレオタイプ的な意見は通用なんかしません。
日本が聖戦の名の下に侵略的なことをやったことは否定できない事実だと思います。
以前、慰安婦論争が起きた頃で読者の手紙を紹介した回がありましたが、侵略は失敗すれば侵略となり、成功すれば侵略と呼ばれなくなると言う読者の意見があったのを覚えていませんか?
単純に、日本は戦争に負けて「侵略国の連合国に裁かれて」侵略国のレッテルを貼られただけだと思います。
ここで私は侵略か否かは判断しかねます。
果てしなくきりがないです。
侵略国の戦勝国は今でも我が国を蚕食していると言う現実はあります。
ソ連から化けたロシアは今でも北方領土を掠め更に実効支配を強めています。
国民党から権力を簒奪し国家を僭称した共産党も言わずもがなです。
アメリカも現実に居座って日本の主権はお構い無しに傍若無人に振舞っているでしょう。
今回のトッキーさんの記事が、韮沢潤一郎 vs 大槻教授 依頼の面白さでした。まぁ〜笑い事ではないんですけども。
渡部さんと中川さん、何の話をしてるんですか?と突っ込むしかなかったです。
【関西・ゴー宣道場の開催について】
関西方面の読者の皆さん!!!
よしりん先生をはじめ、師範方やスタッフさん達のご好意によって、
あのゴー宣道場が、関西で開催されますよ!
これはハッキリ言って、
『千載一遇のチャンス』ではないでしょうか?
だから、11月8日(日)、思いきって、応募してみませんか☆