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シンプルなアナウンスが聞こえた。
――次は、8月15日です。
窓の外にみえた景色に、オレは、息を飲んだ。
※
そこにいたのは八千代だった。
八千代は縛られて倒れていた。
うつぶせで、顔はみえない。だが頭部の辺りから、じっとりと血が広がっている。
――聖夜協会は、人を殺さないんじゃなかったのかよ?
だがオレだって、ソルに助けてもらえなければニールに撃たれていたはずなのだ。八千代からの情報は意外にあてにならないのかもしれない。
八千代の周りには、数人の男たちが立っていた。
ファーブルたち? 違う。少なくとも、彼の姿はない。
男のうちのひとりが言った。
「答えろ。センセイはどこにいるんだ?」
八千代は微動だにしない。
男は平然と続ける。
「お前は悪い子だ。とてもとても、悪い子だ。センセイを独占しようだなんて、そんなことが許されるはずがない」
平然と、淡々と、機械的な作業のような動作で男は八千代の頭を蹴った。
八千代はなんの反応もみせない。ただ蹴られたぶん、首が傾いただけだった。
「悪い子には教育が必要だ。これは正しい教育だ。お前がごめんなさいというまで、オレは決して許さない」
八千代はやはり、死んだように横たわっている。
【BAD FLAG-04 囚われた男】
※
バスは再び、トンネルの中に入る。
「ショックか?」
ときぐるみが言った。
「もちろん」
ショックだった。信用する、しないは別として、八千代がぼろぼろに傷つく場面を、オレは今まで想像しなかった。
――オレが巻き込んだんだ。
軽はずみな嘘をついて、彼の敵を増やした。想像力が足りなかった。
でも、今その未来を知れてよかった。
まだ取り返しはつくはずだ。みさきを取り戻すついでに、八千代を巻き込まない方法だってきっとあるはずだ。
アナウンスは8月15日だと言った。まだ、一週間ある。諦めていい時間じゃない。
――ソル。
あいつらに頼れないことが心細い。あのスマートフォンさえ取り戻せば、なんとかなるはずだ。
「真面目な顔で決意を新たにしているところ、悪いんだけどさ」
きぐるみは相変わらず、不敵に笑っている。
「お前のバッドエンドは、別にあるだろ?」
忘れていた。
トンネルを抜けた先で、オレを待ち構えていたのはドラゴンだった。
やんわり@町会議8/30山口! @yanwalee 2014-08-09 00:10:29
八千代ォ!?
あいう @aiu_096 2014-08-09 00:10:53
やっちーーーーーーーーーーー
タケヲ @tkyk_enisi 2014-08-09 00:11:14
きたきた
しおむら @Siomura111 2014-08-09 00:11:29
八千代ぉぉぉ!?え、マジで!?
楓科椛#八千代派#ノイマン派 @Sol_EinDolf 2014-08-09 00:16:17
八千代さ────(꒦ິ⌑꒦ີ)───ん!!? #3D小説
TeamFirpfut / 南雲 @jin_nagumo 2014-08-09 00:11:28
BAD-FLAG、二つ林立するか?!
ほうな@bellアカ @houna_bell 2014-08-09 00:13:58
盛 り 上 が っ て ま い り ま し た #八千代派
かめ@kameaaa32 @kameaaa32 2014-08-09 00:14:26
そして安定のドラゴンオチが
桃燈 @telnarn 2014-08-09 00:20:19
いっそ、マモレナカッタ、となっても面白いと考えてる愉快犯的ソル。というか全てのバットフラグを折らなかった分岐がどうなるのかってのにも興味はある(結論、どっちに転んでも構わない)
※Twitter上の、文章中に「3D小説」を含むツイートを転載させていただいております。
お気に召さない場合は「転載元のアカウント」から「3D小説『bell』運営アカウント( @superoresama )」にコメントをくださいましたら幸いです。早急に対処いたします。
なお、ツイート文からは、読みやすさを考慮してハッシュタグ「#3D小説」と「ツイートしてからどれくらいの時間がたったか」の表記を削除させていただいております。