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山田玲司のヤングサンデー 第394号 2022/6/20

ご機嫌じゃない時

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まずは前回のメルマガで書いていた「もう1人の娘」の話から。


【私は私なりに考えている】


僕には娘はいないけど、会った瞬間「この人、まるで自分の娘みたいだ」と思うことが立て続けに起きた。


1人は前回のメルマガで書いた、漫画家の不吉霊二さんなのだけど、もう一人は最新のディスカバリーレイジチャンネルに出てくれた「漫画家 奴裳嵐すぴかさん」なのだ。

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彼女はエロ漫画を描く人なのだけど、最初から物の見方が深くて独特だった。


漫画学校で会話した時も「私は私なりに考えている」というのが強く伝わってきた。


今回のディスカバリーレイジチャンネルでも「バグラビ」でも「魁!!男塾」という癖の強い昔の漫画を読んで色々考察してくれたのだけど、それが実に面白い。


彼女はあくまで「ここまでしか知らないのだけど」という事を自覚した上で「私はこう考える」という自説を提示してくる。


その時に引用したり関連付けたりする題材も独特だ。

「男塾」を語り、そこに見える問題の解決に「カービィ」というゲームのキャラクターを持ち出す。


この「発想の自由度」が僕に似ている気がするのだ。


「何これ?!」という驚きから、角度を変えて考察していき「意外なもの」を持ち出して展開する。

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その方法も僕と似ていて好きなのだけど、とにかく対象に愛情を感じているのがいい。


「論壇」なんかにいる人の中には「誰かを批判して自分を認めさせたい」という姿勢の人が多いのだけど、すぴかさんにはそういう邪心がない。

こういう所も「まるで僕の娘みたいだ」と感じる。


世の中には「自分の血を分けた子供」にこだわる人達もいるけど、そんなものにこだわらなくても「自分の子供みたいな人」が沢山いるのだと思う。


僕は「自分と全然違う人」も好きだけど「自分みたいな人」に会うとやっぱり嬉しい。




【ご機嫌でいられない時】


今週奇しくも「 山田玲司はどれくらい素を見せているのか?」という話になったので、その話もしようと思う。


「ご機嫌主義」で生きている僕だけど、ご機嫌ではいられない時も多い。


漫画の「絶望に効くクスリ」などの冒頭を読んでくれてる人なら見当はつくと思うけど、あの漫画の冒頭シーンで僕は大抵苦悩している。


しかし人の前で「不機嫌」をかますのは失礼だ。

(これは「モテない女は罪である」で描いてるものと同じ話)


なので人前に出る時は「機嫌よく振る舞うマナー」で生きている。

この辺は地元のマイルドヤンキーの連中や赤座仁に学んだ。

彼らはプライベートが最悪でもふざける。無理して明るくバカなことを言う。


僕にはそれが「大人な態度」に見えるし、なにしろかっこいい。


すぴか先生に「また無理して男塾やってる!」と怒られそうではあるけど「マナーとしてのやせ我慢」くらいはしてもいいだろう。




【悲惨な国】


そんなわけで頑張っているのだけど、ここ最近は本当に「ご機嫌でいられない日」が多い。