●衆参ダブル選挙
自民党から衆参ダブル選挙実施の発言が相次いでいることについて志位氏は「とにかく自分たちに有利だろうからやってしまえというやり方は、まさに解散権を党略的に乱用するものであり邪道です」と強調しました。
さらに、「報道されているように、消費税10%への増税を先送りすることを理由にしてダブル選挙をやるということであれば、ますます面妖です。増税を2度も延期するということは、アベノミクスの破綻を自ら認めたことになる。それであれば、やるべきことは解散でなくて内閣総辞職でなければなりません」とも力説しました。
そのうえで、「もし早期の解散・総選挙になったとしても対応できるような準備を、野党全体としても日本共産党としても行う必要がある」と強調。現在、参院選1人区の野党共闘に全力をあげているが、それとともに衆院の小選挙区での野党共闘の態勢づくりが必要で、そのための協議に入ることが急務だと述べ、「小選挙区でも野党共闘を本格的に実現すれば、情勢の大きな激変が起こると思う」と表明しました。
●秘密保護法
志位氏は、秘密保護法の運用をチェックするとして衆参両院に設けられた情報監視審査会が30日に報告書を提出したことについて、「今度の報告書ではっきりしたのは、政府が何もかも秘密にし、質問しても答えないということです。国会に審査会という機構を設けたが、監視の機能が果たせないということが明瞭になっている」と指摘し、こう続けました。
「国権の最高機関は国会です。その国会が監視機構をつくっても、行政府が抵抗して秘密を明らかにしない。これはまさに、行政権力が暴走状態になっており、憲法違反の状況がここでもつくりだされているということです。秘密保護法は廃止する以外にないことがいよいよもって明らかになってきたと思います」
●TPP
環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案の審議入りが目前となっていることについては、「政府・与党が弄(ろう)している二つのウソ」を徹底的に究明して批准阻止のたたかいを進めていきたいと表明しました。
志位氏は、TPP参加が自民党の選挙公約にも国会決議にも違反することが明瞭であるにもかかわらず、「政府は『違反ではない』とウソをついている」と指摘。さらに国内経済への影響に関する「政府試算」が、農林水産業へのマイナスの影響はほとんどないとし、国内総生産(GDP)引き上げ効果を過大に見積もっていることをあげて、「試算とは呼べない」と批判しました。
志位氏は「この二つのウソをついたまま、関税撤廃や『非関税障壁』の撤廃、農業、雇用、医療、政府調達、食の安全など、ありとあらゆる点で日本の主権を米国に売り渡すような重大な協定を批准することは絶対に許されない」と強調しました。