『日本哲学入門講義 西田幾多郎と和辻哲郎』の中で、

人格と民主の原理の融合の特徴を考えるうえで、

重要な言葉が書かれていたので転載する。



P72

認識の場合には外部から入ってくる刺激が主体の内部において対象へと加工されることになるので、

主体が受動的に振る舞うのに対し、道徳的実践の場合には、道徳法則を積極的・自発的に見出す

必要があるわけです。

認識は、因果法則の世界を問題にするのに対し、実践は、道徳法則の世界を問題にすると言えます。

 



現代の西洋哲学の問題は、価値(道徳法則)を置き去りにし、認識(因果法則)を重視したことである。


価値と真理を結びつけることを実践せずに、記号だの、消費だのと様々に起こる

社会現象の分析を中心に行い抽象哲学を発展させたことにある。


この西欧哲学の価値と真理の分離については、様々なところで識者によって指摘されてきた。


この本でも以下のように指摘されている。


P72

近代に入って西欧諸国で哲学と宗教の分離が進んだこともあって、知と実践の分離は更に進みました。

哲学の内部でも、認識論と倫理学は異なった体系として発達するようになりました。


P73

近代において知識の方が特に長足の進歩をなすと共に知識と情意との統一が困難になり、

この両方面が相分かれる様な傾向ができた。しかしこれは人心本来の要求に合うた者ではない。




西欧哲学の問題は、価値と真理を分離してしまったために、

「何の真理が必要とされているのか」

の「何の」という目的語が抜け落ちてしまったところにある。


これが価値と真理の分裂であり、哲学における「価値の無意識化」だ。


哲学はマスコミや学会が与える真理のテーマを論じるものであった。

マスコミや学会を牛耳るのはマネーの支配者たる国際銀行権力である。

つまり国際銀行家が許す範囲での真理の探究だった。


こうして価値と真理の融合を無意識化させるプロセスが近代に作られてきた。


欧米日の民主主義が「個人の尊厳」を目的に掲げながら、真理と融合させるモデルを作りだせなかったのは、

この価値と真理を分離させ、価値を無意識化する哲学がその役割を担ったためだ。


価値の無意識化は、下記の図のように現状認識の基準を欠如させる。





ここに現代の民主主義操作の要がある。


市民が支配者が誰かに注意を向けなければ、秘密結社の銀行権力にとっては、自らの正体に気付かれにくくなる。


人間は意識しないものを、よく見ることはできないからだ。


この真理の無意識化による民主政治の操作の流れを図にする以下の図の④の部分になる。



そして、④の無意識化された真理の操作を担ったのが、マネー権力に管理された哲学である。





この秘密結社の社会コントロールを克服するには、市民が価値と真理を融合する意識化のプロセスが必要になる。


それが下記の図だ。



価値と真理の関係についてもう一度転載すると


P72


認識は、因果法則の世界を問題にするのに対し、実践は、道徳法則の世界を問題にすると言えます。


 

上記の言葉の通り、認識は因果法則であり、真理の世界である。

一方で、道徳法則は実践であり、価値の世界である。


この道徳法則(価値)と、因果法則である認識(真理)を民主主義のもとで結びつけることは

目的と現状認識の意識化のプロセスで可能になる。


これによって、市民は自ら民主主義の道徳法則に基づき、主体的に自律して行動することが

できるようになる。


個人主義に立脚した民主的自律型個人の創造が行われれば、現在の自由民主制のマインドコントロールから解放される。


そればかりでなく、人類を有史以来苦しめてきたカルト、民族主義、国家主義、権威主義、エゴイズム、

拝金主義、科学の暴走などの呪縛からも解放されるだろう。



現在の自由民主制度は次の図のような状況にある。

 

 

 

 

 

このマインドコントロール体制を次の図のように変化させなければならない。

 

 

 

 

日米欧の自由民主制の問題点の詳しい解説はこちらの本をお読みください。

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現在の自由民主制度は次の図のような状況にある。

 

 

 

 

 

このマインドコントロール体制を次の図のように変化させなければならない。

 

 

 

 

日米欧の自由民主制の問題点の詳しい解説はこちらの本をお読みください。

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現在の自由民主制度は次の図のような状況にある。

 

 

 

 

 

このマインドコントロール体制を次の図の体制に
変化させなければならない。

 

 

 

 

日米欧の自由民主制の問題点の詳しい解説はこちらの本をお読みください。

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