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続く銀行貸し出しの増加 資源高の影響以外にも、設備投資の増加と賃金上昇によるインフレの兆候
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続く銀行貸し出しの増加 資源高の影響以外にも、設備投資の増加と賃金上昇によるインフレの兆候

2023-08-13 00:08

    長くデフレ傾向が続いていた日本でも物価の上昇が続いている。


    日銀、インフレ警戒じわり - 日経新聞

    https://nikkei.com/article/DGKKZO73431220X00C23A8EE9000/


    上記の記事では、インフレの主因がロシア・ウクライナ戦争や円安などが原因の資源高から、賃金上昇に移る兆候もでてきた、との事。


    景気変動の原因に実体経済向けの銀行貸し出し(信用創造)の増減を重視するリチャード・ヴェルナー的な経済理論の観点からみれば、2022年の中盤から製造業向けに銀行貸出が増加してきた。

    ※近代経済学やマルクス経済学などの主流派経済学は、信用創造量の影響を軽視してきた。


    その貸し出し増加の影響が、企業の取引増による売上増→物価高→賃金上昇と波及。


    この良い循環が続けば、景気を上向かせる可能性がある。


    下記のグラフは日銀HPから天野が作成した「銀行業の貸出金残高」の推移。


    2021年から2023年までの「対前年同期比伸び率」のグラフ。

    青の直線は、全業種の銀行貸し出し総残高。

    青の点線は、全業種の設備資金向けの銀行貸し出し総残高

    緑の直線は、製造業向けの貸し出し残高。

    緑の点線は、製造業の設備資金向けの銀行貸し出し残高。


    2021年の急減は、コロナショック時の急増した緊急融資の反動による下落を表している。

    そこから、急速に回復したのが2022年。

    2023年の現在でも銀行貸し出しは全業種も製造業も増加を続けている。


    銀行貸し出しの増加(信用創造量の増加)は、預金という貨幣を創造し、その創造された預金がすぐに取引に使われることを表している。

    コロナショックのように有事であれば、その伸び率の影響は限られるが、平時であれば取引を増加させるものである。

    上記のグラフは全業種の銀行の貸し出し総残高の推移(2019年から2023年まで)。コロナショック以降も増加し続けている。

    上記のグラフは全業種の「設備資金向け」銀行の貸し出し総残高の推移(2018年から2023年まで)。コロナショック時も含めて増加を続けてきた。


    上記のグラフは、製造業向けの銀行の貸し出し総残高の推移。

    2020年のコロナ時の緊急融資の急増と、その後の返済によって激しく増減しているが、2023年の現在はコロナショック前(2019年)と比べて増加している。

    上記のグラフは製造業向けの「設備資金」の銀行の貸し出し総残高の推移。

    2020年のコロナ時の緊急融資の急増時は設備資金は増加していない。これは増加した融資の大半は、緊急時の資金繰りに使われたことを表している。その後の2022年以降は増加している。


    全業種も製造業も、貸し出し総残高と設備資金向け残高がプラスになっている。


    この流れが続けば日本経済の実体経済の面でもプラスの影響を与える。

    取引増加→物価上昇→賃金上昇→消費の上昇→経済全体の成長

    という良いインフレの流れになるか注目である。

     

    もちろん、水面下で進んでいるであろう世界的な金融危機の動向次第では、吹き飛びかねない程度のものであるが。


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    赤い円の部分


      

     

     






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    (記事終了)


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