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あーもう！これ、オレがせっかく「詮索しないでほしい」と書いたのにさあ笑、「８２年生まれで」「dai（ダイちゃん）」で、「菊地と共演歴がある」って３カードで１発バレしちゃうでしょう笑、まさか会員じゃないだろうねトオイくん笑。

トオイくんの名誉のためにも書いておくけど、あんときは吐きもどかしいんで、口調はグダグダっぽかったかもしれないけど、君は言うことはちゃんと言ったと思うよ。

言いたいことはちゃんとわかったし、保身があったとしても恥じる必要なんかない。自己保身は誰だってやるし、日記の文中やコメ欄の回答にあるように、Twitterは構造的に、後ろめたさ（匿名で死角から人を撃てるからね）と、そこから来る自己保身と（＝自分はそんなことはしない）、さらにそこから来る罪悪感と過剰な倫理観の発生を、使用している限り避けられない。「小鳥の一員」というのは確かにそうだ。どんなに日本人離れしていても、国籍が日本なら日本人であるように。

勿論Twitterの善用可能性だってあり得る。「時事ネタ嫌い」と言う本を読んでくれたらわかる。北関東ではなく、阪神淡路の時だけど、インターネットの普及がなかったら、より多くの方が亡くなったと思う。

ただ「感じ悪いジョーク」を「言ったのにしれっとしている」のは「不快だ」という三段論法についてだけど、もしそれがトオイくんの「言うべきこと」だと思ってるんだとしたら、かなりTwitter使用者としてアディクトしてるとしか言えない笑

まず、感じ悪かろうと悪くなかろうと、あらゆるジョークは、「誰が誰に向けて発しているか」が一番重要だ。Twitterは「誰が誰に」ではなく「誰が誰もに」と言う形で、発言が一瞬で広く（不必要なほど）共有される。そもそも基盤がおかしい。そしてその事に麻痺すると、発言は共有されるもの、というシステム上のルールに順応する事になる。「拡散」とは言ったもんだよね。ウイルスと一緒だ。

あの「悪質なジョーク」は、このコメ欄で発言した事で、それはホームという意味もあるけど、町山さんの性質と、オレの性質に関して、ある程度理解がある、限定された人々。という事であって、「公言」したんじゃない、パパラッツイにスクショされて笑、Twitter使用者に共有されたんだ笑。凄まじい検閲力だね笑。「通報します！」とか言っちゃって笑。

もちろん、対話が成立したら、オレは町山さんに同じことを直接言ったよ。言ってるところ、正直想像つくでしょ？一回やりあったんだから、向こうから仕掛けてきたんだから、そして相手に友愛を感じてるんだから、あんなもん対面でもっとドギツいのを食らわせたって良いんだ笑。あの人も、若い頃はかなりドギツかったよ笑。昔の方が好きだね。今はドギツさが陰湿に狡猾になった。Twitterによって。

そしてそれだって「菊地が町山に」言ったことになる。公開討論を設定していたから、あらゆる発言が評価されるだろうが、Twitterは「どんな発言も（そうじゃないとわかっていても）自分にされているような気がしてしまう」という、強い当事者性を共有する恐ろしいシステムだ。カフェで嫌煙権が生まれるよりも遥かにデジタルシステマティックだからだ。３次元はある意味、２次元より弱いところがある。

直接、および間接民主主義という３次元のシステムが、「あなたは！国政の！！当事者です！！！」と絶叫しても、当事者の気がしないんで投票にゆかない人がいっぱいいる（オレとか笑）。Twitterによる政治性はそれと綺麗に反比例している。

オレはTwitterをやらないから、例えば、だけど、宇川くんとアズマンが揉めてるという風の噂は聞いたが、どっちが何言ったかなんて知らないし、興味もない。しかしTwitterを使用すると、最大で、「あたかも自分がそれを言われたかのような気分で」反論したり、最小で、「こんなもん、どうでもいいね」と思ったとする。

そして、その最小レヴェルであれ、使用者は多く、それをツイートするでしょう笑。「こんなもん、どうでもいいね」と笑、おかしいだろ？笑、どうでもいいなら黙れば良いはずだ笑。オレは自分が劇場型人格のナルシシストだと自認しているし、それを仕事にした。しかし気がつくと、オレなんかブッチ切りのすんげー勢いで、民が劇場型人格のナルシシストになって、要するに時代に追い抜かれた格好ですよ笑。「こんなもん、どうでもいいね」「というツイート」は、劇場型人格のナルシシストが蔓延した象徴として、最も強度があるツイートの一つだと思う。

そして「しれっとしている」件だけど、「しれっとする」の反対は「エクスキューズや謝罪をする」ことだと思うけど、オレは町山さんには謝罪必要性を全く感じないのでそう書いたし、本来ならば、共有している名も顔も知らぬ人たちには、もっと必要性がない笑。

だが、Twitter使用者は、上記にあるように全てを全方位的な公式発言だと認識するし、発言の社会性や厳正性、倫理に潔癖になるから（文字列の発言だけでやり取りする以上、そうにしか進んでゆかない）、もう凄いんだもん笑、「ファンやめます」とか「すごく苦しい」とか「見てられない」とか「やり方が下手くそだ、これこれこうしろ」とかさ笑、悪いけど、全部余計なお世話だ笑、オレが町山さんに会ったら言おうとしていて、気心知れた人々に漏らしたことだろ笑。オレにダメだす暇があったら鏡をよく見ろ、慌てる乞食はもらいが少ないぞ、果報は寝て待て、と言いたい笑。人の発言を批判している間に溜まっているのは恐怖だ。

しかしそれにしても、人を苦しめるのは良くない。ましてやトオイくんのような音楽の仲間が、不快になってしまったケースには普通に悪かったと思うよ。ので、その分はちゃんと謝罪したと思うけどね。読んでくれればわかるけど、頭下げっぱなしでしょう笑、町山さん以外には笑。

さて、「悪質なジョークを言った」のにも関わらず「しれっとしている」のが「不快だ」という三段論法の先には「謝罪か釈明を要求する」という欲望以外は原理的にあり得ない。しかしトオイくん、オレと会った時に、そこまで言いたかったか？勝手な憶測はいけないけど、「いえ、そんな、僕に謝罪してくれなんて言ってません」と思っていただろうし、聞かれればそう答えた筈だ。しかし、心は、システムの使用によって謝罪を求めるメカニズムの中に設置されてしまっているんじゃないだろうか。だとしたらそりゃ苦しいよね笑。コメントにあるように「悪質なジョークを言ってるのにしれっとしてるのは不快です」と言ったとして、それでスッキリすると想定できるかね？そんなことスタジオの片隅で言われたらオレ謝っちゃうよ笑。そしたら「謝ってくださってありがとうございました。スッキリしました笑」って思うか？笑、思わないだろう笑、半沢直樹そんなに見てないでしょ笑。

なんで自分が苦しいか、Twitter読みながら考えても無理だよ。Twitter自体が人を苦しみたいを人を更に苦しめ、苛立ちたい人を更に苛立たせ、勝ちたい人を更に勝たせない、非常に良くできたシステムだからだ。

もちろん、オレはTwitter脱会キャンペーンをしてるわけじゃない。それどころか、新しい話すらしてない。オレがしてるのは５０年代のマスメディア論だし、５０年代のドラッグ論だ。SNSはそれの量を濃縮し、爆発的に定着させてる。濃縮ウランや濃縮プルトニウムのように。量が問題なんだ。一部の生贄が劇場型人格の病的ナルシシストである時代は終わった。そういうわかりやすい時代は終わったんだ。

トオイくんはオレなんかよりも遥かに繊細で真摯で、社会についてちゃんと考えてる。何よりも真面目だ。オレは街で遊びながら道に落っこってる知恵を拾って好きなように生きてるだけだ。君が震災以降、物事をソーシャルに捉えないといけない。と、主にツイッターを使用してアクションし続けてるのはわかってるよ。オレもオレなりに、震災に対しては音楽活動の外でアクションした。ラジオ番組という形でだけどね。そしてトオイくんのがオレより知的に物を知ってるし、Twitter内の世論の動きや形が見えてるだろ？「全部読みました」って最初に言ったけど、それ皮肉でもなんでもなく凄い労力だよ。

オレたちは、青羊さんが歌って、ファイナルスパンクハッピーがカヴァーした「トーキオ」のソングライトチームだし、オレの新しいクインテットというチームの一員同士じゃないか。だからこそトオイくんが、オレを無頼漢だったり卑劣漢だったり人種差別主義者だったりファシストだったりと云った扱いをされるのが見てられなかった筈だ。

しかも前記システム内にいる事により、オレに謝罪を求める寸前まで心が動いてしまったのは大変なアンビバレンスだと思うよ。そりゃ吐きそうにもなるさ。今回の日記は（日記は読んでないのかもね。コメ欄だけ見れるっていうのも、どうかと思うシステムだけどね笑）、トオイくんの事だけを書いてるんじゃない。同じ動きをした人々が何人もいて、みんなプロファイルが似てる。

そして彼らにはある特権がある。それは、オレと面と向かう時間が確約されているという事だ。実際にトオイくんはオレに言いたい事を（煩悶しながらだけど。モンハンしながらだったら凄いけど笑）面前でちゃんと言って、そのあとに気持ちよく演奏してくれた。それで充分だ。オレたちは音楽に祝福されてるし、呪われてる。演奏している最中は、あるいは音楽と一緒に踊ってる最中でも良い、その時間はツイートなんか出来ない、どころか、物事を考える暇さえない。

今回は、オレがこうして会員制（といってもコメ欄だけダダ漏れだが笑）とはいえ、個人の話ではなく傾向の話とはいえ、具体的に書いてしまった上での反応だから、ここでレスしたけど、オレたちはせっかく知人同士なのだからして、このレスに反応があったら私信で送ってくれ。不快感はこれからも与えてしまうかも知れない。トオイくんがオレに与えるかも知れないね（ないと思うけど笑）。そしたら３次元でやろう。って言うか、実際に君はそうした。

だから、これからもTwitterを有効に平和的に利用するように努めてほしいよ。その中で、不快感や義憤のあり方を、時間をかけてもいいから、見つめ直してほしい。オレはTwitterは無理だ笑。敢えて公アカ取ったのは、「シカトで済ましたり、自分のアウェイに乗り込めない奴は腰抜けだ」ということを示すパフォーマンスであって、古くはインリン笑と、そのご主人様とやるときからそうしてる。これからも音楽を共に演奏して行こう。君と共演できて誇らしく思ってるよ。