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 毎回SNSで燃えると、ファンメールや友人の感じが明らかに優しくなって「ご自愛ください」とか「疲労しないように」とか書いてあるのだが笑、SNSで1億人ぐらいから(最近は、何と海外から翻訳文で読んだ荒くれモンからも罵倒が来るのだ笑)罵倒されようと

現実社会には何も起こらないという事を町山さんの時に学んだので笑、町山さんに感謝である笑。勉強になりました笑。

 

 とまれ、この場であの話をしても詮ない話だ。というか、絶対に秘密に出来るか諸君笑。出来ると信じて書くが、今月末に◯◯◯さんと対談することになったんで、そこで全部丁寧に話す(トランピスト扱いの件についても全部話す。これは初めてのことだ。因みに、オファーを受けた形)。社会について◯◯◯さんに聞きたいことも全部聞く。

 

 ああいうのは、慣れてない人が読むと辟易するだろうから(僕は人間の将来は、憎悪や呪いが唯一の労働になると思う。それだってAIにできるようになったら取られるけど笑)思い出したくもない、という方には申し訳ないが、どうしてもひとつだけ。

 

 なんだか知らないが、僕を現代音楽から縁遠いか、ひょっとしてちょっと嫌いぐらいに思っている人がいてもおかしくない。そいつはバカではなく、「パブリックイメージ」の同一性がほぼ完全に散逸し、しかも誤解や偽記憶に関して、フロイディアンほど自覚的でない、が故に、強烈である民が、黒澤の「羅生門」なんて児戯以下よ、というぐらい、無茶苦茶なイメージを信じ込んで平然としている世の中になったからな。AIのお陰で。

 

 なので、正解としては僕は現代音楽が死ぬほど好きな現代音楽マニアで、今日初めて実際に演奏した。のでもう関係者だ。神話破壊とまでは言わないし、権威に対してスカートめくりをしたがる道化の属性もそんなにないけれども、信じがたいリアルを記すことにする。

 

 今、「高橋悠治 Vol.2    MULTIPLE」の全員一緒の楽屋にいて、そこはそこそこ狭くて、大体、6畳間とかそういう感じだ。そこに高橋悠治、渋谷慶一郎、石上真由子、朝吹真理子(まあ「朝吹」と言えば我が世代のシス老人はケイトで決まりなんだが、真理子先生は、親戚の集まりに必ずいる、一番若くて全員に可愛がられる子のポジション。を取りにかかる、写真のイメージからも、ついでに朝吹ケイトからも程遠く、「ひゃあ、ひゃあ、その楽器(バリトンサックス)おっきいですね。バイクみたい!!一回倒れたら起こすの大変そう!!」とか言って、僕は知らないが、スタジオジブリとかの作品にも出てくるキャラクター設定かもしれない)、菊地成孔、あと、渋谷さんのライブには必ずいる、渋谷さんの取り巻きというか、なんか世界を股にかけた仕事をなさっている人もいて、ぶっちゃけ密です!はいそこ密です!という感じなのだが、渋谷慶一郎さんと、取り巻きの「イランと仕事をしている」らしい人、と、朝吹先生しか喋っていない。トランプはどうしようとしてるとか、ワイトハウスの内部はこうなってるとか、ああなってるとか。

 

 ヴァイオリン奏者の石上さんは、ものすごくシリアスな人で、美しいが怖い。という類型にあまりにもバッチリはまりすぎて、「ひょっとしてこんなにハマるという事は、完全な演技ではないか?」と思うのだが、紳士協定ならぬ淑女協定、などと言っては老害まっしぐらだが、朝吹先生の「ねえ、なんか最近、夜寒いよねえ。ねえ、寒くない?」という声掛けに、「そうだねえ。昼間暑いのにコートが手放さないよ笑」と、静かに口を開いたのだが、その「革のコート」は高い確率でエルメスなのであった。

 

 2回続けてCoachellaの話をするなんて若作りしてるみたいで嫌なんだけど、最近はJBJBではなくJBであること、彼がマイスペースとYouTubeで発見された時のことを知らない人も多く、サブリナ・カーペンターとJB(ジャスティン・ビーヴァーね。正解は)の舞台設計は、同じステージ制作会社によるもので、どちらも同じぐらい成功したとしか言いようがない、やはり21世紀はサイジングの時代だなと思うばかり。

 

 しかし最近「僕を推して下すっている人々は、どんなもんが好きで、どんなことを知っているのだろうか?」という市場に関する問いをAIに問うてみたいような、悪くないような、というのも、今日ドミューンで「これから一回死んだ<東側 / 西側>という言い方が、前と逆転して使われるようになる」という話から、ちょこっとイスラームの話になり、「これからのイケてるスーツルックは、青いスーツに黒いシャツ、もしくはマオカラーの白シャツで、要するにノー・タイになる。つまり、現在のイランの公式スーツのスタイルである」という話に至り、「ええ、そんな鋭い話~(ファッションの話などもされるのですね)」といった反応があったり、なんかそれだけでは無いのだが、色々とね。

 

 まあそもそも「M/D」をドカンと置いて始まったんだけれども、あれを通読した人はひょっとして、この場に絶無ではなかろうか?と思うと、ヌルいような冷たいような、あるいはとてもアツいような、とても奇妙な気分。最近いつも思うのは「今までの人生を<粋な夜電波>前と後に分けて、<前>にしたあらゆる仕事、話題、等々について、もう一回ずつ全部使えるのでは?」と思っており、それはとても奇妙な気分笑、これが僕の「現在は、ツイストした20世紀、あるいは近代の刷り込み直しが強力に推進されている」という史観と繋がっているのは言うまでもない。

 
ビュロ菊だより

「ポップ・アナリーゼ」の公開授業(動画)、エッセイ(グルメと映画)、日記「菊地成孔の一週間」など、さまざまなコンテンツがアップロードされる「ビュロ菊だより」は、不定期更新です。

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菊地成孔

音楽家/文筆家/音楽講師 ジャズメンとして活動/思想の軸足をジャズミュージックに置きながらも、ジャンル横断的な音楽/著述活動を旺盛に展開し、ラジオ/テレビ番組でのナヴィゲーター、選曲家、批評家、ファッションブランドとのコラボレーター、映画/テレビの音楽監督、プロデューサー、パーティーオーガナイザー等々としても評価が高い。

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