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  • <菊地成孔の日記 2024年5月16日 午前5時記す>

    2024-05-16 10:0014
    220pt

     <某日からたった今まで>

     

     前回、14日ぐらい大仕事がない。と書いたのも束の間、薄々予感はしていたが笑、どんどん新規の仕事、現在進行中のプロジェクトに追加業務が加わり、結局5月もほぼほぼ休みなしになってしまった。

     

     これは、まあ、書いたら、心配するなというのが無理かもしれないが笑、あっちゅうまに風邪をひいてしまった。喉が痛くなり、咳と痰がとにかくひどく、谷王と同じ声域まで下がってガラガラ声になってしまったので、適温のカツミレとマヌカハニーの入った紅茶を飲みながら(スーパー嘘。カロリーゼロのコーラばっかり飲んでいる。嘘。セヴンの緑茶パックを水出しにして氷いりで飲んでいる)、毛布を被り(これは本当)「チーム・スパンクハッピー」に連絡と指示のメールを出し続けている。もう痰の分厚い壁とか、それが剥がれてヒリヒリするとか懐かしいぜ笑。

     

     僕は正直、プロジェクトチームのリーダーは苦手で、自分が出て=出演してしまう方がはるかに楽だ。チャップリンとかハロルドロイドとかクリントイーストウッドとか、いかんこれでは蓮實虫のようだが、せめてウディアレンとか、「半々の人」になりたいのだが、ウディアレンだって「自分が出てるやつ」のが傑作が多い。音楽家で黒幕になりたい奴は誰もが「スリラー」のクインシー・ジョーンズを目指すが、今回はそれももはや旧世代だ。

     

    <自分にも代役を立てる>という、我ながら画期的な着想を得た瞬間から、なんというか、一種の演技性というか、実際はあまり向いていない「プロジェクトチームのリーダー」を、役として演じれば良いと考え始めた。

     

     この発想についてはトップシークレットだ。僕が「夫」だった頃、僕が「スタジオミュージシャン」」だった頃、僕が「人気ラジオパースナリティ」だった頃、僕が「ちょっとしたセックス教団の教祖」だった頃、これらは全て終わってしまって、2度と戻ってこないことだが、「僕がメジャーカンパニーのプロデューサーだった頃」や、「僕が単なる遊び人でヒモだった頃」は、まだ終わってないかも知れない、でも今はとにかく「2期スパンクハッピー・レトロスペクティヴのノン・プレイの純ゼネラル・プロデューサー」として、わずか30minのステージを構築しなければいけない。演舞性(というか、多重人格性にも近い、「深い演技」)がどれだけ有効かは当日明らかになるだろう。

     

     キャストである2人は、セカンドスパンクハッピーどころか、僕のことさえ全く知らない。論理的に完全なアウェイである。以下、これはディスではないが、コアなファンほどコンサバな人々はいない。それで良いのである。でも、彼らをある時、全員失う覚悟でノックアウトを狙う衝動を持っていなかったら、今の僕はない。そもそも岩澤さんと僕は、2人だけで、それをやり遂げたのである(ここから呼びかけても絶対に届かないが、ハラミドリさん、メンバーになんの相談もなく昔のライブ動画をULするのはやめてください笑、肖像権の侵害に抵触します笑)。

     
  • <菊地成孔の日記 2024年5月7日16時 記す>

    2024-05-08 10:0027
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     やっとゴールデンウィークに入った。今、数えたら、ペン大と伊勢丹でのフレグランスフェアでの短いトーク(もう大阪ではやった。伊勢丹では演奏が出来ないので、調香師の方との対談となった)を除けば、だが、何と14連休。超大型といっても良いのではないだろうか。

     

     変わった職種だとはいえ、こうしてゴールデンウイークはあるし、ボーナスは出るし、通勤定期も社費で買えるし、年末年始の、忘 / 新年会だけが面ウワアアアアアーーー!!全部ウーソさウソじゃなーいさ夏のこーいはまぼろしー!!!こころがーわーりもーちょっとねー!!!友人の彼女がボヤっとした人で、サンプラザ中野をいまだに「中野サンプラザ」と呼んでいるのだが、ボヤっとしている彼女には先進性がある「クリスタル野田」ではバブル時代パロディ芸人(平野ノラのような)であろう。

     

     ただ、ライブだの取材だの基本的な仕事がないだけである(ペン大は紛う方なき仕事=授業料を取るので。だが、どうしても仕事に思えない。理由はわからない)。

     

     試みに、3月6&7、並びに19日にぺぺの合奏録音を終え(ここまでだってとんでもないハードワークだったのだが)4月に雪崩れ込んでからのスケジュールを全て書き出してみる。ゴールデンウイークに入ったからこそ出来ることだ(じゃないと、例え話ではなく、実際に目が回るので=メガネを変え、矯正視力こそ上がったが、まだ視神経からの視覚システムに慣れ切ってはいない故)。

     
  • <菊地成孔の日記 2024年4月30日06時 記す>

    2024-04-30 10:009
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     今日、新宿の映画館でウォン·カーウァイの「恋する惑星」の上映後トークショーをするので、直前に石森管楽器に行った。テナーサックスのチューンナップが終わったので取りに行ったのである。

     すると、1階の、雑誌が読める小テーブル、小椅子1つ、というスペースに(使われているのを過去、1度も見たことがないのだが)、坂田明さんがいて、無心に管楽器雑誌を読み耽っていた。

     僕が坂田さんを一時期、殺害しようとしていたことは「コロナ日記」にも収録されているのだが(ゲラチェックをちゃんとやっていなかったので笑、出版されてから気がついた)、「村八分」という言葉が含意するように、村社会では、噂話がSNSよりも早く、そして忠実に、一瞬で広がる。ジャズ村で、僕が坂田さんを狙っている(今はどうでも良くなった。スガダイローさんのお陰なのだが)という話は、今、ジャズ村で知らぬ者はいない上に、村の外にまで漏洩してしまっている。