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 久米宏が亡くなって、例によってオールドメディア一本槍だけれども、最初は尊厳死だと思った。以前書いたが人類の平均年齢は近代に入っていきなり2倍になり、21世紀には更に1・5倍になるらしいので、130ぐらいまで寿命が伸びたとして、尊厳死はカジュアルになると思う。自死は負けをイメージするが、負けでない自死があるとしたら、過去には戦士しかなく、未来には尊厳死があると思う。

 

 別にスキャンダラスなことを書いているのではない。20世紀中盤までの俗流ソフトSFの多くは<人間は不老不死になって、デカダンになる>とするのが平均的なものだったが、やはり現実になると違う、小説には未来への予兆性はない気がする。音楽や絵画と比べると象徴の力が著しく低いからだ。

 

 久米宏に関して、特にファンだとかアンチだとかいうことは無いが、世代的に仕事のほとんどは知っている(それが一番「強い」ということだと思うけれども)。その上で、日本人で「尊厳死」がカジュアルになる時代の先駆けとして、ある種のダンディズム(「ニュース・ステーション」の最終回のビール一気飲みと同じ、ソーダ一気飲みの後、元日に死亡。と妻が発表。というのはムッチャクチャ昭和和風ダンディー=「そんなに上手くいくかい笑」)をキックボードに「実行」する有名人がいるとしたら、後出しの発想になるが、久米宏しかいないのでは無いかと思ったからだ。

 

 今日、夕方からビッグサイトで近田さんとAIの話するんだけど、どうなるんだろうな、僕と近田さんですらですよ、危なっかしいぐらいAIの話は難しいと思うんだけど、他のメンツ見たらジーブラとかなんで(肯定なのかしら、否定なのかしら)、AIどうこうじゃなくて「ビッグサイト」というコンセプトだよね。どっちかっつうと。DOMMUNEで一回行っただけなんで、楽しみではあるけど。リトさん来てくんないかね。壇上にあげたいよ。


 

 と、もうどんどん記憶の彼方に押しやられて行くので、なんとも言えない、としか言いようがない言葉だけど「忘備録」っていうの?昔ブログやってて、そのままぬるっとSNSやってる人とか必ず言うよね。あれ一番平和主義的な人たちだよ。ああいう大正のモボモガみたいな人の頭上に爆弾が降らないことを祈りますけどね、本気で。



 

 結果的に言うと、旅館の朝食除けば2食しか食ってないの。元日は記憶ないぐらい疲れて寝てたし、2日はIXY買って、そのまま市場行ったわけ。どんな街でも市場があるでしょ。築地とか錦とか。

 

 まあまあ、特に今、鮮やかに思いだしたい訳でもないだろう人がほとんどだろうけど、昨年末に一度戻る。

 

 大晦日は、恒例ピットインニューイヤーライブなんだけれども、24、25、27と出たんで、流石に出なくてよくなり(まあ、出たとしても、コッチはぬけの殻だ)、僕はこれまた毎年恒例(数えたらもう24年目だった)、「夜電波」の、レコード探偵ボブこと、中村ムネユキくんと2人で忘年会をするのである。元々中村くんはペン大の楽理の生徒だった。

 

 学生だった頃から中村くんは、彼がおすすめの盤をまとめて持ってきてくれるようになり、それがあまりにも素晴らしすぎるので、僕のお勧めと合わせて鑑賞会をやり。というのが、「夜電波」が形成されてゆく下地となった。 

 
ビュロ菊だより

「ポップ・アナリーゼ」の公開授業(動画)、エッセイ(グルメと映画)、日記「菊地成孔の一週間」など、さまざまなコンテンツがアップロードされる「ビュロ菊だより」は、不定期更新です。

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菊地成孔

音楽家/文筆家/音楽講師 ジャズメンとして活動/思想の軸足をジャズミュージックに置きながらも、ジャンル横断的な音楽/著述活動を旺盛に展開し、ラジオ/テレビ番組でのナヴィゲーター、選曲家、批評家、ファッションブランドとのコラボレーター、映画/テレビの音楽監督、プロデューサー、パーティーオーガナイザー等々としても評価が高い。

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