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 昨夜、ラジオデイズを録音したのだが(ピアノの練習スタジオにて)、毎度お馴染み、「最初に言おうと決めていたことが言えなかった」と言うパターンになったので、江戸の仇を長崎で、とは言ったものでユダヤ人はドイツ人に(メインの)仇を打たなかったし、人は父に向けた、母に向けた「敵討ちの刃」を、直接向けられないのでファザコンになったりマザコンになるわけで、「では尊属殺(血族殺し)はどうなるんですか?」っちゅうと、あれは本当に言えば殺したくない場合がほとんどなのである。外側の物語に従っているだけで、人形浄瑠璃の人形のようなものだ。

 

ので、最新のラジオデイズの顛末から初めて、いかに<コステールの親和性>は使っていけない虚仮脅かし、つまり無教養人への威圧であり、はっきりとNG素材であるか、大谷くんの「フリージャズ研究」はとても志高く、1~3章までの取材とそれをつなぐ力はさすが谷王ということろはあるんだけ

いくら今日が、厳密には<終戦記念日>ではなく<玉音放送のオンエア日 / 全国の戦没者追悼の日>であるとはいえ(法的な「終戦」は9月2日。東京湾上に停泊している米戦艦ミズーリの甲板で、日本政府が降伏文書に調印した)、D・ギレスピーの、有名な<ジャズ組閣>の話を書いて笑う(今、本当にとんでもない世の中だから=高市政権が、とかいう話じゃない。高市政権だってとんでもないけれども、どうせ交換されるんで、たいしてとんでもなくない)、というだけで不謹慎だと言われる可能性がある(悪夢を見る程度には恐ろしい話だ笑)。のだが、これはもちろん「笑わせるため」に作ったもんなんだから、、、って、要る?こんな前置き笑


 

<合衆国大統領:ディジー・ガレスピーによる「ブルーハウス(ワイトハウスに非ず)ディジー内閣の、組閣表の一部>



 

国務長官 :デューク・エリントン


CIA長官 :マイルス・デイヴィス


平和

 僕は心ならずの「りくりゅうペア」の璃来と住んでいる。ほんのいっときは熱烈な相互転移があったような記憶もあるが、もう互いにその時の感覚は忘れきっている。彼女はほぼ毎日、僕を恨みがましい上目遣いで見ているだけで、1日中、何もしない。じっとりした深い後悔と、ドス黒い不快感が、無力で稼ぎもない僕の中で生ゴミのように腐食を進行させている愛の巣。

 

 僕はアパートの外に出て、外を歩く。心ならずも、という感覚は、ここに引っ越して住んでいることも含まれる。そこはおそらく璃来が決めた部屋で、私鉄沿線の、駅から歩いて3分ほどの、いわゆる駅前物件だが、僕と彼女が住んでいるこの世界は、コンビニは駅前のローソンしかなく、ファミレスや、あらゆる煌びやかで嘘くさい、都会っぽいガジェットが一つもない、冷たく、硬く、非インターネット的で、最新のメディアがVHSであるような世界で、街灯が白かった頃の東京の私鉄沿線の空間だ

ビュロ菊だより

「ポップ・アナリーゼ」の公開授業(動画)、エッセイ(グルメと映画)、日記「菊地成孔の一週間」など、さまざまなコンテンツがアップロードされる「ビュロ菊だより」は、不定期更新です。

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菊地成孔

音楽家/文筆家/音楽講師 ジャズメンとして活動/思想の軸足をジャズミュージックに置きながらも、ジャンル横断的な音楽/著述活動を旺盛に展開し、ラジオ/テレビ番組でのナヴィゲーター、選曲家、批評家、ファッションブランドとのコラボレーター、映画/テレビの音楽監督、プロデューサー、パーティーオーガナイザー等々としても評価が高い。

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