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基礎医学研究者さん のコメント

>>82
サトルさん

基礎医学研究者でございます。コメント興味深く、読ませていただきました。下記の点に関して、私のコメントでございます。

(私見ですが……)科学は「よい理論(仮説)」から「よくない理論(仮説)」がグラデーションのようにあって、様々な事例、データで「より良い理論(仮説)」を求めていく行動と考えています。

→その通りかと思います。科学者としての現場的な感覚を書かせていただきますと、スタディ(研究)を行うときには、必ず仮説は立てます。

例えば、ある病気が親と子、あるいは親戚に見られ、どうも病気が継承されているらしい。そうすると、共通の原因となる因子(この場合は遺伝子の変異)があるはずである、という仮説を立てます。そして、現時点で行うことが可能な科学的な方法で、原因となる遺伝子(の変異)を特定できたとします。しかし、まだこれで終わりではなく、この原因となる遺伝子の変異が、実際にこの家族、さらには、同じような病気の症状が出現している別の人々にも存在するのか、さらにはその遺伝子を動物モデルなどで変異させることにより、ヒトの病態を再現できるのかなどを検証します。これらがすべて満たされると、その仮説はとりあえず、“妥当”ということになろうかと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、実際には立てた仮説が結構間違っていたりとか、ぼやっとしたりすることがよくあるのです(この例の場合ですと、実は特定したと思われた遺伝子の変異以外の別の場所(遺伝子)に変異があり、それを見落としていた、などという場合を指します)。この「仮説を立てる」部分がいつもクリアなんていうことは、まれで、大体はサトルさんが書いておりますように、グラディエーション状態で格闘している、というのが現実なのではないかと思います。ですので、テレビの論調のように、自信たっぷりに「断言する」態度には違和感を覚えますし、それが外れると「わからない」を連発するのも、私見では、科学的態度とはとてもいえないと思います(どちらかというと、思い込み(ドグマ:教条主義)な感じが致します)。

以上、御参考までに

No.91
27ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第418号 2021.12.7発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…オミクロン株の登場で、マスメディアは一気に大フィーバーだ。特に常に煽りのトップランナーだったテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」の玉川徹は、今回も煽り芸で視聴率を稼ぐ気満々である。そんな中、玉川は「(相手の)ビジネスを利するだけになっちゃう」「彼らの金もうけに協力するだけになる」等と言って、自分への批判を一切受けつけないことを表明したが、そんな無責任は絶対に許されない!! この発言で、玉川徹は自らの恐るべき本性が明らかになってしまっていることに気がついているだろうか? ※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…南アフリカで報告されたという「オミクロン株」が大ブームである。「デルタ株を凌駕するオミクロン株、前例ない強い感染力」「多数の変異を持ち、再感染する能力が高い」「ワクチンや自然感染による免疫を回避する恐れがある」「各国、アフリカ南部からの航空機の乗り入れを一時禁止に」…とマスコミは煽りに煽り、「アフリカのワクチン接種率が11%と低いためにヤバイ変異株が生まれている」とワクチン同調圧力を高めようとしている。ワクチン狂信派が無視するアフリカの現状とは? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!コロナとインフルエンザの受容体は違うのにウイルス干渉が生じるのは何故?兼ねてからの目標だった海外赴任はしたい!でもワクチンは打ちたくない!どうすれば良い?最近推されている「ブラックフライデー」をどう思う?皇室バッシングを宮内庁や公安はなぜ放置しているの?『コロナ論4』の最終章の“父ちゃん”はどんな考えで登場させた?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第445回「商売を利するから反論しない?」 2. しゃべらせてクリ!・第374回「男のあこがれ? ぽっくん女湯の三助ぶぁい!の巻【後編】」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第239回「“オミクロン株デマ”でワクチンを推奨するな」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第445回「商売を利するから反論しない?」  オミクロン株の登場で、マスメディアは一気に大フィーバーだ。  特に常に煽りのトップランナーだったテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」の玉川徹は、今回も煽り芸で視聴率を稼ぐ気満々である。  そんな中、玉川は批判を一切受けつけないことを表明したが、そんな無責任はわしが絶対に許さない。  玉川は明らかにわしの批判を意識している。  そもそも玉川はコロナ禍以前には2回もわしの仕事場を訪れ、わしの意見を聞きに来て、それを自分のコーナーで放送している。  そこで「週刊SPA!」編集部は玉川に「小林よしのりとの対談」を依頼したが、玉川は「多忙」を理由に断った。  そして5月11日、玉川は番組中で 「一部の漫画家とか、元政治家が何言ったってほっときゃいい。社会的影響はほとんどないから」 と言い放った。  玉川を批判している漫画家なんて他にはいないから、「小林よしのり」と名指ししたのと同じだ。ついでに出された「元政治家」は、時々玉川について批判めいたことも言う橋下徹だろう。  しかしそれなら玉川はなぜ 「社会的影響はほとんどない」 はずのわしにわざわざ2回も取材して、それを結構な尺を取って放送したのか?  玉川がこの日にこんな暴言を吐いた理由は察しがつく。ひとつは、その2日前にわしがブログで、玉川がわしとの対談依頼を断って逃げたとバラシたからだ。  そしてもうひとつ決定的だったのは、この日発売のSPA!に『ゴーマニズム宣言』第124章『コロナ君、煽りは犯罪』が載ったからだろう。  この作品では 「煽り魔・玉川徹が最凶戦犯だろう!」「玉川の『煽り』の犠牲者の方が、もはやコロナの犠牲者より多い! 不幸を撒き散らす『煽り』はテロと同じだ!」「煽りはテレビからばらまかれるサリンと同じ」 と、玉川を徹底的に批判した。これは最新刊『コロナ論4』では巻頭に収録したが、いま読み返してもその辛辣さは我ながら相当なものだ。  玉川は本番前にこれを読んで逆上し、しかしそれに全く反論ができないから、 「一部の漫画家」ごときがと口走ったのではないか。  そう考えると、 「社会的影響はほとんどない 」というセリフも、玉川の「評価」というより、むしろ「願望」なのだと思える。   小林よしのりに社会的影響力があって、自分がコロナ禍を引き起こしたインフォデミックの張本人だという認識が世の中に浸透してしまったら、もう破滅だ。だから何が何でも、小林の社会的影響なんか、ほとんど皆無であってくれと願っているわけだ。  だがそれにしてもスゴイと思うのは、玉川は自分に社会的影響力があると確信しているらしいことだ。   社会的影響力があるのは「テレビ」であって、「玉川徹」ではない!  玉川なんかテレビ朝日を退社して一個人になったら、それこそ何の影響力もない。   個人で戦う覚悟も能力もなく、巨大組織の一員として高給で守られ、あくまでもテレビ局社員という組織人だから「視聴率1%100万人」といわれるテレビで発言させてもらえるのに、その分をわきまえることもなく、これが自分の特権であるかのように錯覚し、テレビ放送という「公器」を「私物」として使いまくっているのが玉川徹である。  しかも、そもそも「社会的影響力がないから無視していい」という理屈は完全におかしい。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!