「頼っていいんだよ」と言われると、急に難易度が跳ね上がる人がいる。
頼るって、なんだろうね。
泣きつくこと?丸投げすること?弱さをさらすこと?
多くの人が「頼る」ことを、人間関係の潤滑油だと信じているけれど、
頼れない人からすると、それはかなり高度な人間技に思える。
たとえば誰かに「しんどい」と漏らす前に、
「この程度でしんどいなんて言ったら、迷惑かな」とか、
「どうせ言ってもどうにもならない、解決しないしな」とか、
「言ったところでどうなる?何が変わる?」
「ここで助けてもらったとて、見返りを求められたら?」
一通りの思考ループを終えて、黙る選択肢となる
その黙る選択が『自立している』と評価されることもある。
でも、本人の中では、孤独の固定化だ。
頼ることを、「信頼の証」と考える人もいれば、
「見切られるリスク」と感じる人もいる。
で、僕がどちら側かと言えば、頼れない側である。
頼った先に返せるものなど、僕は持ち合わせていないし。。
ただ優劣じゃなくて、育った環境とか、過去の失敗とか、
『頼ったら壊れた』という記憶が、どこかに沈んでいるだけなのかな。
本当は、誰だって頼りたいだろうね。
「自分じゃどうにもできない」と言いたいし、甘えたい。
でもそう言うことは、かっこよくない気がするし、
「頑張ってるね」って言われる自分の方が、なんだか安全そう。
だから、何も言わずに立ってる人がいたら、こう思いたい。
「その沈黙は、ちゃんと闘っている証だ」と
「手伝おうか?」の一言は、助け舟じゃなくて、相手の言葉待ちを崩す鍵かもしれない。
頼れない人は冷たいんじゃなくて、自分にとても誠実なんだと思う。