鉄道模型シミュレーター5 13+

先日発売された「鉄道模型シミュレーター5 13+」について、開発元の株式会社アイマジックさんにお話を伺いました。



Q. 最初に、アイマジックさんについてご紹介お願いします。

国産初のWindows専用フルスペックのシミュレーションゲーム(編注:「メビウスリンク」のこと)をリリースして以来、PC系ゲームソフトハウスとして、永く作品をご提供させていただいています。

現在は、鉄道系ソフトウェアに注力しています。
 

Q. 新作「鉄道模型シミュレーター5 13+」について教えてください。
 システムパッケージとしては16作目となりますが、今作の見どころをおしえてください。

 「13+」は、近畿圏の特急ネットワークに投入された新型特急車両287系、山陽新幹線で活躍する500系7000新幹線や、近郊都市部の表現が格段に実感的になる都市ビル、線路脇の演出に欠かせないケーブルトラフ、キュービクルなどを収録しています。

287系は、「くろしお」系統と「こうのとり」系統をつくり分けたり、500系新幹線は、編成ごとにことなる改造時のディティールを表現しています。

287系「くろしお」287系「こうのとり」
左が「くろしお」右が「こうのとり」系統

鉄道模型シミュレーターの標準的なビルモデルは、制作年が非常に古く(オフィスビルにLAN対応構造が取り入れられはじめられた頃のもの)、現代の景観にマッチする新しいモデルが必要となっています。本パッケージ収録の都市ビルは、現在の近郊都市でみることができるビルの要素を取り入れた、実感的なモデルになっています。

都市ビルサンプル

Q. 資料集めに取材に行ったりされているそうですが、今回も取材をされたのでしょうか? エピソードなどあったら教えてください。

500系は、新山口や博多まで行って撮影してきました。運用本数が少ない上、撮影できる場所に制限があるなど、資料収集は、毎回苦労しています。

特に500系のように編成ごとに微妙な差違がある場合は、なるべく多くの編成を撮影する必要があるため、列車の運行にあわせた取材時間のやりくりに苦労しています。
500 系 7000 新幹線
 

Q. ケーブルトラフや継電箱といった、レール周りのシーンを再現するストラクチャが収録されています。こちらを収録することにした狙いなど教えてください。また制作する際のエピソードなどあったら教えてください。

現代の鉄道は、膨大な信号をやりとりする複雑な情報システムの上に成り立っています。ある意味、高圧ケーブル、信号ケーブルを収容するケーブルトラフや、キュービクル、継電箱などは、鉄道システムの主役といえます。


今回、各地の車輌取材とあわせて撮影した線路脇の機器をモデル化しました。多くの機器は、公道からは撮影しにくい場所にあるため、列車内から撮影するなどしています。路線ごとに使われている機器がことなるため、継電箱などは種類を多く用意しました。

ケーブルトラフなど

Q. 今後の開発予定など、公開できる範囲でお聞かせください。

 現在、鉄道模型シミュレーターは、新しいシステムへの切り替え途上にあります。クラウド版に先行投入した「レイヤーベースの地形」は、将来、現在のワンパス地形から置き換わる予定です。地形表現がレイヤー化され、細密な表現が可能になります。

(※クラウド版は、レイヤーベース地形でワンパス地形をエミュレートしています。本来のレイヤー地形表現は、地形エディタの対応後になります。)

この他、内部演算の64ビット化など、新技術の開発をすすめています。

車輌は、数パッケージ分の開発中モデルがあり、リリースに向けて作業をすすめています。ご期待ください。

Q. ありがとうございました。


いかがでしたでしょうか?
鉄道模型シミュレーターシリーズならではのリアルに再現した車両を支える取材の裏話から今後の予定まで、いろいろと聞くことができたかと思います。

「鉄道模型シミュレーター5」公式サイト
「鉄道模型シミュレーター5 13+」販売サイト(Magino Drive)