iBeaconを簡単に説明すると、特定のビーコン信号(ID)を発信する端末(ビーコン端末)にアプリが反応して、さまざまな処理を実行するという仕組みです。ビーコン信号を受けたアプリは、サーバーにアクセスして情報を取ってくることで、特定の情報を特定のユーザーに向けてプッシュ通知できます。また、ビーコン信号を受けたスマホの履歴を記録することも可能です。アプリ内のロックされた機能をビーコンによって解放するという使い方も可能です。
実はこのiBeacon、昨年の6月に発表され、9月にから利用可能になった、ものすごく新しい技術なんです。iBeacon自体は、市販されている忘れ物防止タグと同様に、Bluetooth 4.0に含まれるBluetooth Low Energyという技術を使った近距離無線通信なのですが、忘れ物防止タグが1台のスマホと連携するのに対し、iBeaconはビーコン端末1台だけで通信範囲内の複数のスマホに信号を送れるのです。
現在のところ対応機種は、iOS 7以上を搭載したiOSデバイスと、Android 4.3以上を搭載したAndroidとなっています。Android端末は実質Nexus 5でしか使えませんが、今夏リリースの端末は4.4以上を搭載してくるので対応機種が増えるのは時間の問題ですね。
iBeacon端末として有名なのは、いち早くサービスにこぎ着けた米エスティモート社の製品。開発者向けキットが3個セットで1万円程度で手に入ったこともあり、米国などでの先行事例でよく使われています。
こちらは国内メーカーであるアプリックスの「BM1」シリーズ。エスティモート社の端末は、技適(技術基準適合証明)を通過していないため日本国内では実質使えませんが、アプリックスの端末は日本を始め世界主要国の技適に準ずる規格に通過しています。国内導入事例では使われている端末は、こちらが圧倒的です。実際にはケースに入れて設置されることが多いようです。
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また、エスティモート社のアプリを使えば、iPhoneをiBeacon端末化することも可能です。具体的には、1台のiPhoneをビーコン端末として使い、もう一方のiPhoneで捕捉するというテストが試せます。
さて、絶賛発売中の週刊アスキーでは、ここで紹介したiBeaconの国内、海外の最新導入事例、iPhoneをiBeacon化する方法についてかなり詳しく紹介しています。これさえ読めば、iBeaconがスッキリわかること間違いなし!
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