担当のKONOSUさんは忙しそうだし、女の人なので話かけると緊張しちゃうので、もうひとりの担当者だと自称する隣りの席の人に話を聞くことに。
隣りの人「いつも打ち合わせには遅刻して早抜けしてますが、何でも聞いてください」
記者「こんなのが机の上にあったんです」
隣りの人「おお これは公園で遊ぶ女の子ひなたと、突然落下してきたロボット、ドロイどん。メカ好き兄妹や謎のおじさんに狙われたり襲われたりしても、なんだかマイペースなふたりの物語って企画書に書いてあった『ドロイどん』の単行本じゃないですか」
記者「ドロイどんにセリフがないのはどうしてですか?」
隣りの人「セリフ? …あぁ サングラスをかけると人間に化けてる宇宙人が見えたり看板に仕込まれた洗脳メッセージがわかるようになる『遊星からの物体X』などで知られるジョン・カーペンター監督作品の…」
記者「それは『ゼイリブ』ですね」
隣りの人「あっ、明治時代からはじまったという伝統行事で、長さ13メートルの舟を漕いで競う毎年8月ごろに水俣市で開催される…今年もあるのかな?」
記者「それは水俣競り舟大会です」
隣りの人「『オレは保安官を撃った』という衝撃的な歌詞ではじまり、エリック・クラプトンがカバーしたことをきっかけに大ヒットしたボブ・マーリーの代表曲のひとつ…」
記者「それは『アイ・ショット・ザ・シェリフ』です」
記者「カバーは越智先生のこだわりでマットになったとか、マンガやイラストをいっぱい描き下ろしてもらったとか、打ち合わせで愛用していた喫茶店が閉店しちゃって困ったとか、いろいろあると思うんですが」
隣りの人「そういえば…カバーは越智先生のこだわりでマットにするって言ってたような言ってなかったような…」
記者「マットってなんですか?」
隣りの人「ほら、あの…宇宙ステーションを保持するなど、ワールドワイドな活動で知られる怪獣と戦い平和を守るための組織で、正式名称はMonster Attack Teamという…」
記者「それはMATだと思います」
隣りの人「セム族やラゴン族の生息地で、怪物イドなどとても危険な生物が棲み、"死の風"が吹いているという辺境の地、ノスフェラスで暮らし、≪北の賢者≫ロカンドラス、≪闇の司祭≫グラチウスと並んで三大魔導師と呼ばれ、豹頭王グイン誕生の謎を知っていそうで知らない…」
記者「それは大(ま)導師アグリッパ」
隣りの人「田村正和主演のドラマ『ニューヨーク恋物語』の主題歌となり、大ヒットを記録した『リバーサイド ホテル』も収録しているアルバム『LION&PELICAN』のオープニングナンバーでユーミンもカバーしたことがある井上陽水の…」
記者「『とまどうペリカン』ですね」
隣りの人「あっ、1990年に脱退したポップコーン(愛称)の後任として加入、ダブルアルバム『ユーズ・ユア・イリュージョン』で大半の曲のドラムを担当し、1993年まで3年弱もの長きに渡ったワールドツアーに参加するなど全盛期を支えたにも関わらず、ライブアルバム『LIVE ERA: '87-'93』では"Additional Musician"とクレジットされ気の毒だった元ザ・カルトで元ガンズ・アンド・ローゼスでもある…」
記者「惜しい!それはマット・ソーラム!」
というわけで、『ドロイどん』の単行本が5月27日に出ます!お楽しみに!!
-
842円