共感とストーリーを生むスキをつくるのが大切
『ニコニコ超会議』は、何十もあるニコニコ動画のほぼ全カテゴリーを地上に再現する、年に1度のお祭りだ。4回目の今年は、4月25~26日、幕張メッセのほぼ全ホールで展開。ゲーム実況からアーティストやアイドルのライブ、大相撲など幅広い層が楽しめる企画を用意したこともあって、2日間で約15万人の来場者、約794万の累計ネット視聴数を記録。大盛況で幕を閉じたが、リアルでもネットでもこれほどまでに人が集まるイベントは、どのようなコンセプトで企画されているのか?超会議の統括プロデューサー、横澤大輔氏を直撃した。
今週の捜査対象
ドワンゴ取締役 Chief Content Officer(CCO)
横澤大輔
ニコニコでは、超会議のほか、町会議、国会議、闘会議といったイベント、選挙速報など政治系の生放送も プロデューサーとして手がけている。
「超会議2015の最初の企画会議は去年の夏ごろでした。どんなブースをつくるか社内公募し、50、60の企画を選びます。その企画を30人ほどの事務局メンバーの前でプレゼンしてもらい、1日12時間ぶっ通しで、2日間かけてレビューします。その後、本番までにこうしたレビューを6回繰り返してブラッシュアップしていって」
そのレビューでは、ストーリーを生むために、あえてスキを残すことを重視しているのだという。
「完璧な企画って、良い・悪いの評価しか生まないんです。だから僕たちは一度、完全体の状態を考えてから、どこかを崩してスキをつくる。そこにユーザーがツッコミを入れてくれることで、共感とストーリーが生まれていきます」
ニコニコ超会議はわけのわからない熱気に包まれた日本一カオスな空間
大相撲、お化け屋敷、ニコニコ学会などなど
↑普段は顔を合わせないジャンルのブースが時間と空間を共にし、各所から発される熱気でカオスな雰囲気になっているのが超会議。昨年に引き続き大相撲も満員御礼だ。
進化し続ける超会議のストーリー
↑「集まれば、強くなる」──超会議のコンセプトはストーリーになっていて、初回は、みんなが集まれば何かが変わるというメッセージが託されていた。
↑「つくるのは、あなたです」──超会議2では、運営側だけでなく、集まったユーザーもいっしょにイベントをつくって盛り上げていけるんだ、と呼びかけた。
↑「この国には、たくさんのネ申がいる」──超会議2015では、主役のみんなが輝いているガラパゴス的な日本文化を大切にしていきたい、という思いが込められていた。
ネットの熱気を具現化
↑'08年に2000人のユーザー集め、東京・水道橋のJCBホール(※)にて開催された『ニコニコ大会議2008夏』が、リアルプラットフォームの原点。
※現TOKYO DOME CITY HALL
常に楽しい遊びがある場所=ニコニコ本社
↑力を入れていきたいのが東京・池袋の『ニコニコ本社』。「いつも誰かがいて、いろいろな遊びがあって楽しい"児童館 "のような存在に育てていきたい」(横澤氏)。
週刊アスキーで全部読めます!
2015年5月26日発売の週刊アスキー6/9号(No.1030)では、ニコニコ動画をきっかけに新しい大きなエンターテインメントのプラットフォームとして、超会議をはじめ、ドワンゴがリアルの場に進出しする目論みなどについて聞いています。
●関連サイト
ニコニコ超会議2015
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