author:岩SHOW


イキナリですが質問でございます。筆者=岩SHOWの愛するマジックの色の組み合わせをお答えください。これまで70数回やってきたBIG MAGIC LIVE、あまり好きなものに肩入れするのは良くないと、あえて「The Replay」では使用を控え気味にしてきたカラーコンビネーションですが…最近は「タルキール覇王譚」が多色推奨ということもあって使用頻度が多くなってまいりました。特に、先日行った「とことんスタンダード生放送」では、まず自分が楽しむという方針に従って組んだデッキの内、2つでこの色が被っておりました…というわけで、答えを明かしますと


BG


でございます。正確に言いますと、純粋なゴルガリよりも白か赤を絡めて「ジャンド」ないし「アブザン」に仕上げた方が好みでございますな。まるでカクテルの話をしているようで、楽しくなってまいりました。以前「ドライマティーニとデッキ構築」なる記事を書いたのですが、どこにも載せる内容ではないなと思ってお蔵入りさせておりました。ふと思い出したので、また機会がありましたら後悔したく思います。…話がそれましたな、いずれにせよ、私青春はBGと共にあったということでございますよ。




このキャラでやっていくのもしんどいので、ここからはいつも口調に戻そう。ストレートに言って、BG+αは最高の組み合わせだ。この組み合わせの長所を書いていこう。


・除去最強。ピン、全体、恒久、部族狙い撃ち、なんでもござれ

・手札破壊と置物破壊でコンボ耐性もしっかり。トップだけは勘弁してくれ!

・盤面にアドバンテージを還元しながら戦う術に優れる。捌くスタイルではなく、攻めながら自分が有利な盤面を構築していく楽しさはピカイチだ。

・フィニッシャーに優れる。《魂売り》は全ての始まり、あれこそあがめるべき神だ。


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かつてこれより美しいクリーチャーがあっただろうか



結局、マジックは構えて戦う人vs叩きつけて戦う人というゲームになると個人的には思っていて。これはかなり究極的にね、勿論両者の中にも細かい違いで分けられるべきスタイルが幾つもあるわけで。僕は構えるのが本当に下手くそ&性にあっていないので、ガンガン動いて攻めて盤面作り上げて勝ち!なデッキばかり使っているわけですよ。まさしく「ジャンド」や「アブザン」の、特にミッドレンジ系はこれの申し子でね。


思い返せば「アポカリプス」発売日。近所のおもちゃ屋とゲーム屋(当時はカードショップが遠かった。中学生には電車賃払って…というのはちょっと厳しかったのです)をはしごして、当時一緒に遊んでいた仲間とパックを買っては剥いていたのを覚えている。ゲーム屋の方がちょっと安いんだけども「あそこは○○がもうダメージランド2つ引いたから、次のBOX補充されるまで待った方が良いかも」とか言いながらあえておもちゃ屋で購入したり。そんな「アポカリ狂想曲」の中で、初日に勝った4パックから《魂売り》が2枚手に入ったのは僥倖としか言いようがなかった。「あえて日英で買うのがプロ」とかわけのわからんことを口走っただけの甲斐はあるというものだ(数年後、同じことを口走りながら初日に《梅澤の十手》を揃えたんだからこれはもうプロですわ)。手に入れて、即緑と黒の手持ちのカードと合わせてデッキを組んで、友人らを蹂躙してそいつあかんやろ~言われたのも良い思い出だ。


年齢が上がれば、多少マジックに回せるお金も増えてくる。そうなると、各自のデッキはブラッシュアップされてどんどんと様変わりしてゆくものだ。リミテッド専用のあのカードはもっと軽くて強いクリーチャーに変わり…と、脱落してゆくカードが増えていく中で、《魂売り》と《破滅的な行為》はデッキの中核であり続けた。おんぶにだっことはまさにこのことである。


そうやって遊んでいく内に、徐々にマジック仲間から脱落してゆく友人も増えていった。やることの多い高校生に、スタンダードを追いかけるのは困難を極めた。そこでいつしか、僕らは「エクステンデッド」を遊ぶようになった。元々、カードを集めだしてすぐに「メルカディアン・マスクス」が発売されたことで「エクソダス」のカードが腐ってしまうということでエクテンのデッキは組んではいた。勿論、デュアルランドの入っていない貧乏デッキではあったが…しかし、《適者生存》はそれぐらいのハンデをものともしないパワーがあった。「ナイトメア・サバイバル」で遊ぼう!





禁止喰らってるじゃねーか、サバイバル!


802199e09d2c31d98c896603f302e26822cf1d21        当然も当然

「はやくスライの相手してや^^」ちょっと黙ってて貰える?デッキが溶けたんやで?これは辛い。ていうか、終わったんじゃないか…

そんな折、雑誌にてとりあげられていたデッキが、僕に光明をもたらした。うわ、かっこええ~と口から出ていたに違いない。誌面を飾っていたのは、このデッキ、否、生き様である。敬意を込めて、英語表記一本で行こう


「The Rock and His Millions」
Deasiner:Sol Malka

8 Forest
5 Swamp
4 Bayou
4 Treetop Village
2 Dust Bowl
4 Birds of Paradise
4 Wall of Roots
4 Spike Feeder
4 Yavimaya Elder
2 Spike Weaver
4 Spiritmonger
1 Phyrexian Plaguelord
4 Duress
2 Vampiric Tutor
2 Phyrexian Furnace
4 Pernicious Deed
1 Recurring Nightmare
1 Living Death

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何これ?ちょっと待ってカッコ良すぎちゃう?《ヤヴィマヤの古老》て、たまらんやん!マナ・クリーチャーは後半《ファイレクシアの疫病王》で投げるってか?かぁ~たまらん!《適者生存》なくとも「サバイバル」は出来るんだぜ?と兄貴分から熱いメッセージをもらったような気分になったものだ。
そして、デッキ名。「ロック様と100万のしもべ」。コイツ、確定でプロレスオタやん!2014年、最も稼いだ俳優として、今を時めくドウェイン・ジョンソン。彼はもともと、プロレス界で最高の、比喩表現ではなく文字通り最高のスーパースター・The Rockである。そんなプロレスの神ともいえる男の名をデッキにつけるなんて、コイツは《魂売り》をキャストする時に



If you smeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeell !!!!!!!!!!

とか叫んでいるに違いない(ロック様の決め台詞の1つ。全文は「If you smell what The Rock is cookin'」で「ロック様の妙技を味わえ」と訳されている。スッメーーーーーーーーーーーーと極限まで伸ばした後に貯めに貯め、ジラしながら、ワッツザロォック!イーズ クッキンと決めるのがポイント)。コイツとは「ロック様の最高の受け身ベスト10」とかで語り合えそうじゃねえか!と1人で勝手に興奮したのも、もう10年以上前の話なんだね。



かれこれそんな時間愛し続けたThe Rockカラー。The Rock、ジャンク、ドランと呼び名を変え、今はアブザンと呼ばれるようになった。常に札束デッキであり続けたため、手が出ない時代もあったりしたが…今は、現行のパックから出てきたカードで、スタンダードで好きな色の組み合わせでデッキを組めるのだ。良い時代じゃないか。しかも、アブザンはその優秀なクリーチャーにものを言わせて、プロツアーで優勝までしてしまうわ、よりアグロにシフトしたデッキになってBMOで優勝しちゃうわで(龍ちゃんおめでとう!)、台風の目となっている。

僕はこのカラーが2、3番手に甘んじているのが好きでもあったんだけど、こうやって天下を取るようになると…これはこれで、気持ちが良いものだね。そんなわけで、現状大活躍のアブザンを温かい目で見守って行こうと思っている。
ちなみにアブザンアグロ、調べてみると「Demonic Zoo」と呼ばれているようだ。確かに悪魔と、ライオンや虎、サイといった動物が強いからね。なるほど納得。というわけで、時代を超えて活躍し続けるBG+αの進撃が、まだまだ止まらないことを祈って。あとジャンドもやれると思う、やれる程度で終わってしまう気もするけど…


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p.s
スゥルタイ?あれはあれで良いものだね