どうも、
管理者のNDです。
1月27日は、
平成新燃岳マグマ噴火から8年です。
噴煙硬度が2500m以上まで上昇し、300年ぶりのマグマ噴火を引き起こしたこの新燃岳では、
規模の大きな噴火災害となりました。この噴火では、九州南部の広域に降灰して
火口からは、全方向に火砕流が観測されています。
死者こそ出ませんでしたが、噴石が6km離れた霧島市でも観測し負傷者が、
空振は、付近のガラスは100枚以上が破損し、
愛媛県や高知県まで空振が及び家屋が振動した報告もされています。
ただし、この噴火自体は2月1日で、27日は一連の噴火がブルカノ式噴火となり、
大きく報道されるきっかけにもなった噴火でした。
これでも、1.5kmの火砕流と火山雷が観測されました。
なお、当時はまだ噴火に関する火山観測報がなく、解説情報のみの設置でした。
(気象庁の保管されている記録では2014年1月からで、新燃岳は2017年から)
噴火速報も当時はなかったため、テレビなどの速報でお伝えされていました。
ちなみに、7年後には再び火山活動が活発化し、
2018年4月には噴煙高度8000mまで上昇する中大噴火が起きました。
今回は、
「一般的な噴火被害」をテーマにお伝えしていきます。
火山噴火による災害は意外と多く、色々な現象が発生します。
被害の受ける場所が火口から近い順に言うと、
溶岩流、火砕流・岩屑なだれ・火山泥流、火山弾・噴石、空振、火山灰となります。
場所によっては、更に山体崩壊や津波の発生、規模によっては火山雷を伴うこともあり、
海底火山では熱水の発生、長期的なものでは付近の生態環境の変化などもあります。
今回紹介した新燃岳噴火は、いずれも被害に至らずとも、多くの要素がありました。
溶岩流は想像しやすく、そのまま溶岩流が流れ出す現象です。
日本ではハワイのようなものとは違い、ゆっくりゆっくり侵食されるように流れ出るわけではなく
規模の大きなものになると斜面を比較的速いスピードで流れ出していきます。
洋画の"ボルケーノ"という映画で地上を流れていくイメージより、少し速い感じです。
当然ですが、人が巻き込まれれば即死もありうるほどの危険な高温の液体です。
近づくだけでも相当な高熱でとても耐えられません。
次に火砕流ですが、季節によっては火山に堆積していた雪が一気に溶け、
火山泥流となって一気に付近の集落まで押し寄せてくることがあります。ルートが最悪なら
川などを伝って海まで流れてくることもある、恐ろしい災害です。ちょうど今の時期が
最も豪雪で積雪も増える時期ですから、ある意味この時期に来て大変なのは地震より噴火と
言えるかもしれません。
しかし、雪の季節以外でも一気に舞い上がった噴煙で溶岩などの重いものは一気に下降し、
それが山腹をどんどん駆け下りてきます。以前にも紹介しましたが、低温火砕流でも
とても人が生きられるような温度ではありませんから、もし登山中などだと非常に危険です。
水蒸気噴火の場合は、幾分なんとか巻き込まれても即死はしませんが、直撃は避けたいものです。
火山シェルターなどにすぐに逃げ込めるかが重要になりますので、火山を登頂する場合は
常に10秒以内に逃げ込める場所を、把握しておく必要があります。
また、更に規模が大きい場合はそもそも山体崩壊を引き起こしたり、岩屑なだれという
いわば土砂災害の流動型のような形でこれも目の前にいればまず助からない地殻変動とも言うべき、
大きな現象を引き起こすことがあります。活火山に留意して登山するということは、
これらの災害に巻き込まれる可能性を常に意識しなければなりません。流石に大規模になると、
余程厳重装備を初めからしていない限り、とても生きながらえることは難しいです。
ただし、突然にそのような爆発が起きる可能性はかなり低いですので、
流石にそこまで不安になる必要もありませんが・・・。
そして、火山弾・噴石はある程度強い噴火になると、居住地まで比較的影響を受ける可能性が
出てきます。特に火口からそれほど距離がない場所に集落などが存在すると、家に降り注ぐなどの
影響を受けることがあります。規模が大きいものでは、集落を超え、一般的な町にまで影響を
及ぼす可能性も出てきます。風と山の高さによって、その範囲は更に増します。
家屋などに影響を及ぼす中程度の被害を及ぼすこともあります。噴火の規模におおよそ
左右されますが、小さいものでも飛んでくればたちまち火災など、大きな被害になりかねません。
最後に火山灰ですが、これは皆さんも知っておいたほうが良いものです。
火山灰は大規模な噴火を引き起こした場合は、かなり遠方まで被害を及ぼすことがあります。
鹿児島市民では、中大規模以上で何度も降灰という嫌な目にあってきていますが、
降灰が発生すると、まず交通機関に大きな影響を与えます。
微小な降灰でも洗濯物や車のフロントガラスなどには被害を与えるなどし、
酷いと、空気が悪くなって肺炎を引き起こす人も出る、首都圏などで降灰があれば、
最悪電線などに降灰すると、ショートして停電が起こることもあります。
火山灰もどれだけ巻き上がったかによって世界的な大災害になることも考えられます。
もし成層圏まで噴煙が上がると、数年にわたって地球全体が低温になることもあります。
そうなると、大雪が多くなるといったものではなく、夏が冷夏となってしまいます。
一見暑がりの人にはむしろ恩恵のように感じますが、冷夏になった暁には、
まず農作物に甚大な影響を与えます。また、全体的に日照が弱くなってしまい、多雨傾向で
飢饉といえるような状態が発生します。この被害は、昔の日本を幾度となく苦しめられてきました。
実際に世界の無関係な火山の大噴火が、日本の大飢饉を引き起こしたこともあり、
現在でも起きれば経済的に大きな影響を伴うことは十分に考えられます。
かなり大きな規模の噴火をした場合は、長期的になるかどうか、
専門家の意見をテレビなどで情報を収集しておくと良いです。
海底火山などの影響は以前にも説明したのでそちらも併せてご覧ください。
一般的な噴火が起きるとどんな被害が起きるかは、以上になります。
皆さんの地域に応じて、色々変わってきますが、ハザードマップや噴火が起きた際の
避難計画などが存在する場合は、一度目を通しておくと良いです。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
管理者のNDです。
1月27日は、
平成新燃岳マグマ噴火から8年です。
噴煙硬度が2500m以上まで上昇し、300年ぶりのマグマ噴火を引き起こしたこの新燃岳では、
規模の大きな噴火災害となりました。この噴火では、九州南部の広域に降灰して
火口からは、全方向に火砕流が観測されています。
死者こそ出ませんでしたが、噴石が6km離れた霧島市でも観測し負傷者が、
空振は、付近のガラスは100枚以上が破損し、
愛媛県や高知県まで空振が及び家屋が振動した報告もされています。
ただし、この噴火自体は2月1日で、27日は一連の噴火がブルカノ式噴火となり、
大きく報道されるきっかけにもなった噴火でした。
これでも、1.5kmの火砕流と火山雷が観測されました。
なお、当時はまだ噴火に関する火山観測報がなく、解説情報のみの設置でした。
(気象庁の保管されている記録では2014年1月からで、新燃岳は2017年から)
噴火速報も当時はなかったため、テレビなどの速報でお伝えされていました。
ちなみに、7年後には再び火山活動が活発化し、
2018年4月には噴煙高度8000mまで上昇する中大噴火が起きました。
今回は、
「一般的な噴火被害」をテーマにお伝えしていきます。
火山噴火による災害は意外と多く、色々な現象が発生します。
被害の受ける場所が火口から近い順に言うと、
溶岩流、火砕流・岩屑なだれ・火山泥流、火山弾・噴石、空振、火山灰となります。
場所によっては、更に山体崩壊や津波の発生、規模によっては火山雷を伴うこともあり、
海底火山では熱水の発生、長期的なものでは付近の生態環境の変化などもあります。
今回紹介した新燃岳噴火は、いずれも被害に至らずとも、多くの要素がありました。
溶岩流は想像しやすく、そのまま溶岩流が流れ出す現象です。
日本ではハワイのようなものとは違い、ゆっくりゆっくり侵食されるように流れ出るわけではなく
規模の大きなものになると斜面を比較的速いスピードで流れ出していきます。
洋画の"ボルケーノ"という映画で地上を流れていくイメージより、少し速い感じです。
当然ですが、人が巻き込まれれば即死もありうるほどの危険な高温の液体です。
近づくだけでも相当な高熱でとても耐えられません。
次に火砕流ですが、季節によっては火山に堆積していた雪が一気に溶け、
火山泥流となって一気に付近の集落まで押し寄せてくることがあります。ルートが最悪なら
川などを伝って海まで流れてくることもある、恐ろしい災害です。ちょうど今の時期が
最も豪雪で積雪も増える時期ですから、ある意味この時期に来て大変なのは地震より噴火と
言えるかもしれません。
しかし、雪の季節以外でも一気に舞い上がった噴煙で溶岩などの重いものは一気に下降し、
それが山腹をどんどん駆け下りてきます。以前にも紹介しましたが、低温火砕流でも
とても人が生きられるような温度ではありませんから、もし登山中などだと非常に危険です。
水蒸気噴火の場合は、幾分なんとか巻き込まれても即死はしませんが、直撃は避けたいものです。
火山シェルターなどにすぐに逃げ込めるかが重要になりますので、火山を登頂する場合は
常に10秒以内に逃げ込める場所を、把握しておく必要があります。
また、更に規模が大きい場合はそもそも山体崩壊を引き起こしたり、岩屑なだれという
いわば土砂災害の流動型のような形でこれも目の前にいればまず助からない地殻変動とも言うべき、
大きな現象を引き起こすことがあります。活火山に留意して登山するということは、
これらの災害に巻き込まれる可能性を常に意識しなければなりません。流石に大規模になると、
余程厳重装備を初めからしていない限り、とても生きながらえることは難しいです。
ただし、突然にそのような爆発が起きる可能性はかなり低いですので、
流石にそこまで不安になる必要もありませんが・・・。
そして、火山弾・噴石はある程度強い噴火になると、居住地まで比較的影響を受ける可能性が
出てきます。特に火口からそれほど距離がない場所に集落などが存在すると、家に降り注ぐなどの
影響を受けることがあります。規模が大きいものでは、集落を超え、一般的な町にまで影響を
及ぼす可能性も出てきます。風と山の高さによって、その範囲は更に増します。
家屋などに影響を及ぼす中程度の被害を及ぼすこともあります。噴火の規模におおよそ
左右されますが、小さいものでも飛んでくればたちまち火災など、大きな被害になりかねません。
最後に火山灰ですが、これは皆さんも知っておいたほうが良いものです。
火山灰は大規模な噴火を引き起こした場合は、かなり遠方まで被害を及ぼすことがあります。
鹿児島市民では、中大規模以上で何度も降灰という嫌な目にあってきていますが、
降灰が発生すると、まず交通機関に大きな影響を与えます。
微小な降灰でも洗濯物や車のフロントガラスなどには被害を与えるなどし、
酷いと、空気が悪くなって肺炎を引き起こす人も出る、首都圏などで降灰があれば、
最悪電線などに降灰すると、ショートして停電が起こることもあります。
火山灰もどれだけ巻き上がったかによって世界的な大災害になることも考えられます。
もし成層圏まで噴煙が上がると、数年にわたって地球全体が低温になることもあります。
そうなると、大雪が多くなるといったものではなく、夏が冷夏となってしまいます。
一見暑がりの人にはむしろ恩恵のように感じますが、冷夏になった暁には、
まず農作物に甚大な影響を与えます。また、全体的に日照が弱くなってしまい、多雨傾向で
飢饉といえるような状態が発生します。この被害は、昔の日本を幾度となく苦しめられてきました。
実際に世界の無関係な火山の大噴火が、日本の大飢饉を引き起こしたこともあり、
現在でも起きれば経済的に大きな影響を伴うことは十分に考えられます。
かなり大きな規模の噴火をした場合は、長期的になるかどうか、
専門家の意見をテレビなどで情報を収集しておくと良いです。
海底火山などの影響は以前にも説明したのでそちらも併せてご覧ください。
一般的な噴火が起きるとどんな被害が起きるかは、以上になります。
皆さんの地域に応じて、色々変わってきますが、ハザードマップや噴火が起きた際の
避難計画などが存在する場合は、一度目を通しておくと良いです。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。