管理者のNDです。
3月16日は、
小泊地すべり(1963)から56年です。
この小泊地すべりは、何一つ前兆を発見することができずに突如発生したの一つです。
よりにもよって新潟県内はまだまだこの時は積雪が著しく、地面の様子を相当注視でも
していない限りは基本的に誰も観察することはできません。
しかもこの地滑りは非常に規模が大きく、瞬時に土塊が湾内まで押し出すほどとなりました。
貨物列車は転覆し、小泊集落の人家31戸と国道200mが巻き込まれる惨事となり、
25人が死傷する事態となっています。
このように、地滑りは必ずしも前兆現象を捉えられるものとして現代も浅はかな気持ちで
見ているのは危険です。山間の地域に住んでいたり、実家がその付近の人は、
この地滑りのリスクはいつも隣り合わせにあるものだということを
留意して暮らしていかなければなりません。
今回は、
「土砂災害のリスクが高い場所・低い場所」をテーマにお伝えします。
皆さんの中で土砂災害が起きやすいイメージのある斜面は、
どういうものかとかってわかるでしょうか?
基本的には大量の大雨などが振って水が溜まると土が重さに耐えなくなり
崩れていくのはある程度想像することができます。
幼稚園児がバケツに砂を溜めてひっくり返して山を作ってそこに水をかけたら
土砂崩れみたいに亀裂が入ったのちに崩れていく様を、自分はやらずともそういう光景を
一度ぐらいは見たことがあるんじゃないかと思います。
ですが、土砂崩れにも起きやすい場所と起き辛い場所があります。
ただし一般的に想像できるようなものはここでは今回は省かせて頂きます。
例えば急斜面と緩やかな斜面では一目瞭然かなと思うのでそういうのは説明しません。
まず土砂崩れが起きにくい地形なのは、木々が生い茂った山地です。
自然災害が発生しやすくなるのは、実は人による伐採によって
ハゲ山が増えることで土砂崩れが増大していた時期が存在します。
木々が生い茂っている山では、しっかりと根を張っているのでそもそも地形を根が守ってくれます。
もちろんそれでも起きてしまう限界点はありますが、これは所々土が丸見えになっているような
荒れっぽい山よりもはるかにリスクが低くなるのです。
つまるところ、自然を大切にしている地域は緑だけでなく、災害からも身を守ってくれるのです。
通称こういったものを防災林と呼ばれていて、21世紀の環境改善としても大きな課題に
なっているのではないかとも言えます。林業がこのような場所に力を入れてくれると嬉しいですね。
逆に今度は土砂崩れが起きやすい"場所"を紹介します。
そこは、線路が通っている場所か、路線バスが通っている場所です。
つまるところ人通りが多い場所ほど山地形には土砂崩れの発生リスクが高まるわけですが、
特に大型車の通行時や鉄道が走る場所は、生活振動を発生させやすく引き金になってしまう
頻度も定期的に起こる為に、大雨などが降った時に運転見合わせになる理由としても
このリスクが考えられます。実際に、土砂災害の事故では結構バスや列車が巻き込まれている
ケースが多く、乗用車が単独で巻き込まれるケースというのはやや少なめです。
毎日のようにバスが通っている山間の地域では、土砂崩れのリスクが相対的に高くなっていて
ハザードマップにも記載されるような場所があれば、その道は大雨が降っている時は
絶対に通らないことをお薦めします。
今回は主にこの2点だけを紹介しましたが、この2つを知っているだけでも結構ためになったと
思います。これからは雪から雨の時期になっていきますので、土砂災害にも必然的に
注意が必要な時期になります。十分気を付けて過ごしてください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
コメント
コメントを書く都市学的観点から一つ。
普段は意識することでは無いですが、造成地の場合、土砂災害の起りやすさは自然の地形のそれに比べると高いと言えます。
例えば盛り土の場合、特に新しい造成地になると地盤が緩く、崩落の危険性が高いと言えます。
逆に切り土の場合、自然の地形より急峻になっている場合が多いため、崖崩れの危険性は一般より高くなっている場合も多々あります。
航空写真や古地図などで比較できる場合もありますが、ニュータウンなどといった郊外に多く、付近の土地の造成具合からもある程度類推できることもあるため、このような条件に該当する場合は注意した方が良さそうです。