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【自然災害メモリアル】第312回:草津白根山噴火(1897)の日 [防災]技術進歩しても噴火予知は極めて厳しい
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【自然災害メモリアル】第312回:草津白根山噴火(1897)の日 [防災]技術進歩しても噴火予知は極めて厳しい

2019-07-08 21:00
    どうも、
    管理者のNDです。

    07月08日は、
    草津白根山噴火(1897)から122年です。

    この1897年に起きた噴火では、幸い死者はいませんでしたが
    湯釜火口内で爆発して泥や熱湯が噴出して、
    近くにあった硫黄採掘所が全壊する程の被害となりました。

    7月4日ごろから噴火活動が開始し、
    この日で小規模ではありながらも爆発的水蒸気噴火が2度発生しました。

    降灰は草津にまで及んだ記録も残っています。
    尚、この噴火活動は8月まで続き、7月末にも鳴動を伴うほどの爆発的噴火があったり、
    噴石を周囲にまき散らすなど、長期にわたって噴火活動がありました。

    ちなみに草津白根山自体は、平成30年に発生した小規模な水蒸気噴火を最後に起きていません。
    湯釜に至っては、平成の間は静穏な状態が続き、1983年から平静を保っています。


    今回は、
    「技術進歩しても噴火予知は極めて厳しい」をテーマにお伝えします。

    有珠山の噴火や三宅島など、噴火を頻繁に起こしている火山や火山島では
    情報のデータが蓄積されていっているので、僅かながらも少しずつ精度が上がっては来ています。

    しかし、噴火がいつ頃発生するかというのはかなり大雑把な年単位の周期を平均とするのが
    やっとで、自然災害の中でも噴火災害というのは非常に予知することが困難です。

    その中でも、噴火警戒レベルを運用している火山は24時間の監視体制が
    厳重にされています。しかもその火山は比較的多数に至るものですから、
    結構な人件費もかかっていますし、設備投資もかなりのものになっていると思います。

    それでも噴火の予見が厳しいことは、御嶽山の噴火で明らかになった通りですが、
    水蒸気爆発の噴火の方は以前に伝授した通りですが、
    それ以外のケースでも、十分前触れなしに爆発・噴火を発生させることはあります。

    規模の大きな噴火であるほど、予見しやすくはなるとは言いますが、
    登山をよくする人にとっては、小規模な噴火でも地獄のような体感を受けることになりかねません。

    山体膨張や火山性地震の増加では、逆に空振りしていることも多いです。
    自然にとっては誤差程度の一時的な火山活動の高まりを人が敏感に反応してしまいます。
    何事もなく噴火警戒レベルが引き下げることもあります。

    まずは、噴火の予知が難しいことを知ってください。
    ましてや、ちょっと地震の震源地が近いからといって
    噴火の前兆であるなどとすぐにわかるようなら、監視体制なんていりません。
    自然現象一つ一つに驚くことは以前の記事でもお伝えしましたが、やめておきましょう。



    今日の記事は以上です。
    皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

    明日もどうぞお楽しみください。
    尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。


    明日は三重県で起きた大震災の一つ、伊賀上野地震(1854)を紹介します。
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