菊地成孔さん のコメント
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「岸辺露伴は動かない」の音楽をやっと納品したと思ったら
1)「次の東京オリンピックが来てしまう前に」の最終ゲラチェック
2) JZ Brat でやるクインテット(「今週の1曲」のジャズサイド)用の個人練習や準備
3)その僅か4日後に控えたぺぺ@サントリーホール用の個人練習と準備
4)ジャズドミュニスターズによるドスモノスのリミックス
という奇跡の4本立てが津波のように襲いかかってきて、防波堤にしがみつきながら発声練習とかサックスの練習とかしています。なんか、暇感を持て余していた今年の春夏が懐かしいです。
とか言いながら昨日の晩「おげんさん」の最新版生放送を見まして、「星野源は一人クレージーキャッツである」という、お馴染み「なんで誰も言わないんだろう?オレがいうしかないか」のフライングが、「幾ら何でももう分かるでしょうよ民も(奥田民生さんじゃありませんよ)」の域に達したと思うんだけどなあ、松重豊さん(因みに同い年)が犬塚弘さんじゃないか、、、、こういうのを一目瞭然というのだが、民はまだ菊地成孔が宮藤官九郎に似てるとか、ひょ。ひょ。ひょっとして民は全員メクラじゃないのだろうか、、、、それともオレの目がおかしいのか。などと、半ば本気で思いつつも、去年は英詞の歌などで締めたのに、今年は「星野源ナンバーの中で、もっともクレージーキャッツ性の高い」楽曲である「アイデア」を超人、三浦大知に歌わせ(ライブでカヴァーしている故)、真ん中の「クレージーキャッツタイム」では、星野、三浦の2トップで米津玄師ネタを入< NHK のアーカイヴで、「夢で逢いましょう」の、上を向いて歩こう特集を見て泣くほど感動した。ダンスだけが5分も流れるバラエティショーなんて今のテレビにはない。おげんさんでしか出来ない(大意)>として、「夢逢」リスペクトなダンスシーンを入れて「これは単にノスタルジーじゃない。未来のエンターテインメントなんだ(大意)」と強調し、なんかもう完璧じゃん。オレもう部屋で踊るわ。東宝のサラリーマン喜劇観ながら。と全てがもう完璧なのでした。
マッドメンは来たるべくリーマンショック前の、最後の抵抗だったようにも思えますね。とにかく戯画的なほどやたらとタバコを吸うのは、アメリカでも賛否両論でしたが、リアルでした。「蜘蛛巣城」で山田五十鈴はお歯黒をしていますが、あれとて当時の映画評では文句をつける者もいて(お歯黒が悪いんじゃなくて、現代語なので、お歯黒に交渉制を求めるなら、台詞にも求めるべきだ。といった、今では考えられないほど真っ当な批評です)、隔世の感があります。
禁酒法の時代、「ああ、酒が飲めなくなる」と絶望した合衆国民は、少なくとも都市部では少なかった筈です。地下酒場が大流行しました。その頃から、学級委員長みたいな人はいて、カンザスの地下酒場に来て「アヘン窟だ」といって気絶した政治家がいたらしいですね笑。今、下北沢、中目黒、三茶、みたいなエリアは密もマスクもタバコも全く気にしない遊び人たちがこの世の春を謳歌しています。昨日、タクシーにマスクなしで乗って「あスンマセン、マスク持ってないんで降りますね」と言ったら、黙って手を振られ(「いいですよ大丈夫大丈夫」という意味で)、まあ民はいつでもバカですが(もちろん僕も含めて)こんでいいんじゃないかと改めて思いました。今「ネオリベ」という言葉が流布されていますが、「ネトウヨ」と同じ構造で「ネオリベ」より先に「ネトリベ」というべきだと思います。
<ところで大統領選2020もパンデミック2020も皆ロマンティックでナイーブ過ぎますね…ここは抵抗でも従順でもなく完全無視で行くべきかと>
まだまだ冷戦は続いており、米(衰えてきたヒーロー)、露(変わらぬ強い貧国)、中(赤抜け出してイケイケなクール国家)の関係はダイレクトに我が国に影響を及ぼすので、さすがに無視はできませんが笑、大統領選の結果はとにかく最悪です笑。僕はトランプが好きなだけで、政治家としてはおもしろ大統領だと思いますが、この4年は楽しかったです。またワイトハウスメンの奴が戻ってきてしまった。もし「昔は良かった」と先進性を否定するのが保守だとしたら、ワイトハウスメンのが良いとするのはリベではなく保守だと思いますね。ネトリベはブラックリブスマターに対するトランプの態度を非難してレイシストとか言ってますが、バイデンがどれだけ人種問題を緩和できるか、暗澹たる気持ちになります。
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