菊地成孔さん のコメント
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長い夏休みの最初の10日が終わった。7月20日までなので、もう5分の1が終わってしまった訳だが、これは特に意味はないけれども、気がつけばこの10日間でコロナに関するニュースは一切入れなかった。今どこで何がどうなっているのかわからない。喫煙可の喫茶店は徐々に増えている。酒類を出している飲食店も増えている。
グローバルダイニングのように正面から闘う店も良いと思うが、勝手に深夜営業し、勝手に酒を出している個人的な抵抗行為を行う飲食店も増えている。人の外出も増えている。「戒厳令下の新宿」をご覧いただければ直ちに御了解されると思うけれども、最初の緊急事態宣言に、民は従った。今は従っていない。非常に健康的だと思う。対談時に言った通り、それに反対する勢力が店に営業妨害行為を行ったとしても、それもまた健康的だと思う。
371を擁し、新宿1〜4丁目内だけで5軒以上のワインバー / トラットリアを黒字稼働させ続けているマルゴーグループは、声明文を出したり、都を提訴したりしていないだけで、実質グルーバルダイニングと並ぶ企業です。僕がゆくのは371だけですが、彼らも「戒厳令下の新宿」の時には営業時間を制限し、弁当まで出してましたが、今はフル稼働になっています。ポップアナリーゼはリローデッド以来、一応コンセプトがあったのですが(音楽教育を受けた人々の打ち込み中心楽曲を扱うことで、非教育性がどこまで入り込んでいるか検証)、また初心に戻って「流行っている曲を扱う」で良いのかなとも思いましたし、一方で、分析対象としての適性が、今のところ藤井風が最高値を出している、という事情から、「ポップアナリーゼ藤井風」になってしまう可能性があり笑、いろいろ思索中です(ペン大の授業ではやりますが)。
僕は自分の作品に、セルフベストみたいなものがあまりないのですが(どれも良いと思ってしまうので笑)、「奇跡と退屈」はかなり良く書けたと自認していて、その尺度の一つに「一瞬で書けた」という点があります。あれは実質30分ぐらいで書いてしまいました。ご高評ありがとうございます。
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