菊地成孔さん のコメント
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あっという間に1月が終わってしまった。「新音楽制作工房」の連絡用に LINE ちゅうものを始めたら目が離せなくなってしまった&新しいバンドの作曲と楽譜作りがハードコア&自分で作った曲の自分のパートが難しいので猛練習&オーニソロジーのネクスト&更にもう1企画&東宝が、もう<鬼滅の刃特需で>、というだけでは説明しきれないタイミングと質量で、東宝時代の川島雄三作品を全て DVD にした(ずっと観れないまま、一生観れないだろうなとタカを括っていた「接吻泥棒」と「特急にっぽん」が簡単に入手できた)&、&、&と、&を重ねていくうちに「&」が英語の「 and 」の記号化ではなく、「川辺に座り込んでタバコを吸っている人」に見えてきてしまった。いっぱい並べてみると壮観だ。ほら↓
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釣りやキャンプがここまで流行るとは思ってもいなかった。あれもコロナの影響なのだろうか?
それはともかく&それでもやはり、なんとなく2022年はおかしい、結構ゾクゾクする年明けである。旧正月が終わればその正体も明けてくるだろうが、何か途轍もない事態への前兆としか思えない現象が2つも続いた。
いやそれは本物のヤバいですね。東宝PPは基本、セットである「東宝銀座」を使うんですが、川島監督はリアル銀座の路上ロケーションを遠慮会釈なく使った事で、さすがゴリゴリの重喜劇と言われており、「接吻泥棒」でもリアル銀座出てくるので、リアルエキストラも大量ですね。エキストラじゃないけど、この頃の慎太郎なら好きなんですよ僕は笑。
宝田(ボンクラ笑)のランジェリー姿は確かに現代に通じていますね(ボクサーだし)。川島は全てがちょうど20年ほど早く、とてつもない角度からのアイデアを、風格に見せてしまうので、僕は時として自分が川島の生まれ変わりではないかと思う時があります(僕が生まれる3日前に亡くなったので。この論法は、野田秀樹が、自分を坂口安吾の生まれ変わりだと申告するときの手法ですので、使いたくないのですが笑)。「特急日本」も、「青べか物語」も20年早いです。いわゆる「女系もの」の「夜と肌」は、全然女系モノじゃなくて、長女淡島千景、次女新珠三千代に対する3女がコミュニストで、学園紛争に加わっており、もうとんでもない作劇が成立していますが、当時も今も、完全に理解できるユーザーはほとんどいないと思いますね。
「しとやかな野獣」も傑作ですが、ぜひ、東宝時代の「貸間あり」と遺作の「イチかバチか」をご覧いただきたいです。
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