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菊地成孔さん のコメント

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菊地成孔
>>34

 いやいやいやいや。これは全くおとぼけではなくて、痛風さんが何をおっしゃっているか全くわかりません笑。どなたも傷ついてなんかいないと思いますが。。。。。。マジで。取り急ぎ、少なくとも僕は何の院生感情もありませんでしたし、どなたかがお持ちになったとしても、反論してないのだからシカトで良いと思います。もし何か、僕の対応がよろしくなかったら申し訳ありませんでした(自覚ありません)。

 <原発をなくし、駐日米軍を半減というところ以外、100%賛同できませんが、極端だがあり得る選択肢として、勉強になりました。それは自分が被爆地の人間だからというわけではありません>

 ↑ 原発をなくし、米軍を撤退させるだけだったら、経済的にも、政治的にも、する意味は一切ありません。むしろ、「それだけ」をやるための時間と気持ちが浪費されます。民主党の「最大でも県外」という、例の歴史的大ボラが証明しています。僕はあの大ボラに加担した議員がたった一人でも沖縄県に足を踏み入れるべきではないと思っています。

 米軍の撤退は、もちろん安保の破棄とつながっています。また、原発がなくなり、米軍が撤退した「だけ」の我が国は、経済はさらに悪化し、平和はさらに不安定になるだけで、要するに悪くなるだけです。「一見、良さそうに見えて、その実、命取りになること」というケースはごまんとあります。悪い人たち。というのは、これを実践する人たちです。
 
 震災の反省から、ただ単に原発だけをなくすことも、現実的にはまず無理ですし、時間と気持ち(期待する気持ち)の浪費が生じるだけだと思います。どうせ実行できない反原発(だったんそを本当に推進するなら、「後からクリーンエネルギーにしますよ」と言って、第一段階では原発停止の意欲を停止させます)を、単なる主義主張の道具にしている限りは、時間の無駄と、現実の停滞を促進するだけです。

 コメント中にありますが、原発の駆動はリスキーです。天災と絡んだ時は特に。ですが。一方、改憲し、自衛隊を国軍にし、核武装するという過程の上で、核兵器の保有は、原発の稼働よりもリスキーではありません。国や軍が管理するからで、過去、核兵器の保持中に、保管、管理のミスによって生じた事故はありません。原発は常時稼働ですが、核兵器は発射までは眠っているので。

 僕の経済効果に関する仮説は大した仮説ではありません。タブーを破ることになるので口にするのがはばかられるだけで、モデルとしており、考えるだけは考えている人々が多いと思います。

 ただ、コメント中にある通り、この経済政策(これは軍事政策でもありますし、政治政策でもありますが、何よりも第一に経済政策です)を進めるのに、まず最初にしないといけないのは、広島と長崎の方々に、きちんとご理解いただく。という事です。

 彼の地の方々の祈りが、戦後の日本の繁栄と平和を守ってくださっていると僕も思います。ですが、現在の日本で、経済を良くし、若者に希望を持って生きてもらうには、僕にはこの、ありきたりなアイデアしかなく、そして、広島と長崎の皆さんのお気持ちを踏みにじるようにしてこのアイデアが実行されるようなことがあっては絶対にいけないと思っています。

 そして、それができる政治家は一人もいないでしょう。広島、長崎の皆さんが、伝承をお続けになる行為は絶対に、途絶えてはいけない。しかし同時に、我が国が誇る、開発、デザイン、生産の力を、核のみならず、兵器全般に開放し、輸出も視野に入れたほうがいいのは、どなたにも(かなりの痛みとともに)同意いただけるのではないかと思います。

 しかし「兵器の開発と輸出」でさえ、それだけしても意味はありません。コンセプトというのは常にコンプレックス(複合体)で、ネジ一つ外してはバラバラになってしまいます。その第一に、広島と長崎の方々のお気持ちを侵すべき市場のものと上で、このプランニングをご理解頂く事は、政治家、そして全国民の対話力にかかっています。

 若い人々がSNSに耽り、自殺し、未来を明るいと思えないのであれば、経済を良くするしかない。原発が稼働をやめ、米軍がいなくなるだけでは、もっと日本はひどくなります。僕は音楽家なので、ある意味、無責任にプランニングを書いています。音楽は、個人の生命力を喚起する力は、核融合のそれと少なくとも同等のエネルギーがありますが、国民単位での構造的な労働意欲の向上や、国家的な経済発展に直接アプローチすることはできません。
No.36
27ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
   いきなりもいいところだが、今、村上春樹さんに会って話してきた。今日、 TFM 主催(?)で、伝説の「山下洋輔トリオ、大隈講堂で学生運動家が突入しながらも演奏」の段を、「村上ラジオ」が中継する。といったような態の特大企画をやるのである。僕は演奏ではなく、「村上ラジオ」に10分ぐらい出る。その、当日打ち合わせである。今は打ち合わせを終え、事務所にいて、本番を待っている。    出るからにはそのイベントの悪口は言わないが、ちょっと前の物言いで「どうよ?」というやつではある。「今の学生は元気がないので、政治の季節(学生運動の季節)の、学生たちの覇気を浴びるためにも、同じ大隈講堂で、同じ<第1期山下トリオ(山下、中村、森山)>のライブをメインに、いろんなのをくっつけて、1日がかりのイベントにする」。  
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