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菊地成孔さん のコメント

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菊地成孔
>>1

<フジロック、お疲れ様でした。>

 よく「お疲れ様」と言われ、その大半はオートマトンにしか聞こえない訳ですが笑、今回のこればっかりはしみました笑。本当に疲れたので笑


<フジだけでなく、DCPPGがクラブのど深夜にぶちかましてたあの時代は懐かしいですが、風営法やらなんやらの間にそのシーンは消え、リアルタイム勢は歳を取り、若者はそのシーンを知らないまま、空白になってしまった気がします。>

 リーマンショック → 風営法(例の「ダンス規制法」は関係ないと思いますが。あれなんだったんだろう?) → コロナというトリプルパンチで、少なくともサブカルの中での夜遊びは無くなっちゃいましたね。今の若者は夜早いですよ。バンドマンですら朝まで打ち上げるなんてほとんどなくなっちゃいました。とは言えこうしたカルチャーの推移(昔は伝説化する)こそがカルチャー史そのものなので、静かに受け止めていますが。先輩に「60年代は朝までジャムセッションして、朝からゴールデン街行ってハイミナールでハイになって」の話聞いた時は「うっはー!」と思ったもんです笑。


<野外でダンスミュージック(に限らずですが)で踊ったり、拷問を受ける笑 体験は代わりがない最高な瞬間だと信じていますので、日本のレイブが成立することを願っています>

 過剰な期待だったらしないようにしますが(過剰な期待は虐待に近いので)、オタクさんたちが日本式を作り上げると思いますけどね。


<最後になりましたが、ラジオデイズでの「構造5」の解説、ありがとうございました!ネタバラシされても解けないマジックで、より好きになりました。>

 ああ、いやいや笑、アレはまあ、あんな感じで笑。
No.5
15ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
「フジロック2023(2)」   <当日 >    夏のうなぎを食い終わり、冷たいお茶で口中を締めて勘定を払う(関係ないが、今、変換の一発目で「感情を払う」と出て、「お、良い表現」と思った。誤変換でアイデア得るとかふっるー)。部屋に戻り、私服と衣装2セット分(写真にある通り)と風呂道具一式(牛乳石鹸1個と「肌に優しいナイロンタオル」)と、発汗して着捨てるための T シャツ4枚をパッキングしていたら、 QN を乗せたアルファードが到着した。    午後6時発で、10時に現場入りする予定だ。僕はこの日に備えて、というか、フジロック用に、毎日スタジオのナイトパック(0時~早朝6時)で特訓(笑)、し続けてきたので、9時入眠、15時起床という夜勤型にして備えていたのだが、 QN は瓦葺きの仕事があり、朝が早い。彼は自分よりずっと年長の(僕よりも!!)瓦職人を数名束ねて仕事をしている。このフジロックは彼のファーストになるが、厳しいものになるだろう。    ただ、 QN は天才なので奇行も多いが、確か男だけの3人兄弟の長男であり、斯様に音楽以外の職能もあって、何せもうガキもいるし持ち家もある。僕より遥かに大人だ。60の弟と(確か)32か33の兄、というのは、まあ、 J-HIP HOP 界ではオルタナティヴと言えなくもない笑。僕がドレや DJ krush と同い年で、 QN が(縁起でもないが=射殺されたばかりなので)ニップジー・ハッソーや YG 、マシンガンケリーと同い年だ。日本人だと舐達磨のバダサイクッシュ。組まないでしょうこれは笑。    なので、スタジオで僕が散らかしたゴミ(まあ、紙屑とか、剥がしたパッケージとかの類だけれども)とかを、ごくごく自然に(なんかちょっと優しい感じさえ漂わせ)手を出して受け取り、ゴミ箱に入れたりする。動画でもあればはっきりわかるのだが、「先輩に対しての礼儀」とかではない笑。「 QN ~。オレ、練習するたびリリック直しちゃうんで全然覚えらんねえよ~笑。リリパまでにはなんとかするから」と言うと「いやあ、成孔さんぐらいだったら、カンペ読んでナンボでしょう」と言ってニヤッと笑ったりする。    とはいえ QN の瑞々しさと王子様感のオーラはもの凄く、まあいわゆるギャップ萌え(ふっるー)つうやつで、もう可愛いは大人っぽいわセクシーだわで、最初に会った時からヤラれ果てている訳だけれども(年齢は違うが、人間のタイプとして大村くんと似ている)、車移動中に、僕と長沼がしきりに首筋を揉んでいるのを見るや否や、ささっとカバンから何かを取り出し「これ、肩こりに効きますよ」と言って、見たこともないパッケージの(多分ギリシャ語だと思う)チューブの塗り薬のキャップを開けて、「はい」と言って手のひらを出すように促したりする。    「これ、逆に、熱くなるやつなんですけど、絶対効きます笑」「うおーありがとう」「あつ!熱いね結構」「はい笑、でもスッキリします」「ああホントだ!スッキリした!」「でしょう笑。オレ、健康オタクなんで笑、サプリとか色々持ってるんですよ」とか言ったと思うと、完成したばかりの「 21 世紀の火星」を車中で渡すと、「うわあこのジャケ狂ってるなあ、ヤバいっすねー」と言って、辛抱たまらん感じで、「これ、カーステで聴きたいです」と言って、長沼に渡し、爆音でプレイすると、頭を振り出し、振っている間に現場に着いた。    フジの現場は、「地獄の黙示録」のカンボジア(後半部)に似ている。これは最初から思っていたことだが、今年は更に似ている。何せ我々が到着した段階で、救急車が何台かいた。アーティストにもクラウドにも熱中症で搬送された者がいる筈だ。そもそもフジロックが人身御供の上に成り立っているのを忘れてはならない。山を舐めてはいけない。  
ビュロ菊だより
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