田畑 佑樹さん のコメント
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実のところここ数日、夏バテというか夏風邪をひいて伏せっていたのであった。ここ半年ぐらいで知ったのだが、徒歩1分(ホント!)のところに内科があったので、これからちょっと喉が痛くなったり微熱が出たらそこに行けば良い、のだけれども、よくある話で、こんなに異常なまでに便利であるということはリスクもある。そもそも「ヤブかも、、、、笑」と、ちょっと思う節が、もうそこかしこにあるんだけれども笑、歌舞伎町とか大久保にある、「足を踏み入れたら病気うつされそう。もしくは改造されそう(汗)」と思うようなヤバい町医者に比べたら全然マトモだ。
熱は7度6分とかだったんだけれども、コロナとインフルのチェックしますか? と言われ、僕は検査が好きなのでやってもらう事にした。でまあ、どっちもネガティヴだったんで、要するに夏バテから来る夏風邪という奴で、病気も怪我も、去年の、ちょうど今頃から10年分ぐらいはやったんで、もう飽きたというか、身体の方だってでかい病気や怪我はしんどいだろう。
とまれ、年明けから、2期レトロ、ぺぺのレコーディング、フジロック、 Blaze 閉店、と、これだけ書いてもややエグいが、こんなもんじゃないのよ飾りじゃないのよ涙はホッホー!という感じで気がつけば疲れが溜まっていたのだろう。僕の体質はワーカホリカーとアスリートの融合で、ちゃんと休める日に倒れるように身体が調整してくれる。
ただ、「ようし明日から久しぶりの休みだ。あそこ行ったりあそこ行ったりして、アレ食ったりコレ食ったりしよう~」と楽しみにしていると、野を駆けるウサギ(何せの卯年だ)がいきなり猟銃を持った(鳥)貴族にパーンと撃たれ「同じ、、、、、小動物同士じゃないか、、、、、いかに貴族たりとても、、、、、、ううう」と言いながらバタッと倒れ込むようにして倒れるので、もう「ようし明日から久しぶりの休みだ」とか、最初から思わないようにしておけば良いのに、前日まではまさか(鳥)貴族に狩猟されているとは思わないから(なんでこんなに鳥貴族にこだわるかというと、東京に進出した頃? からずっと行ってるけど、先日、生まれて初めて<貴族焼き(鳥貴族の看板メニュー)>に手を出したら、これが美味いのなんの!「なんだよ!最初から知ってればコレだけずーっと食ってりゃあ良いんじゃんよ!っていうか、なんで何10年も避けてたんだオレ!フロイド先生~」と天を仰ぐような経験をしたからだ。
コロナ禍中、こちらの生活状況逼迫のあまりあらゆる支払を拒否したところクレジットカードごと失効してしまい、自然とビューロー菊地チャンネルからも不本意な脱会を強いられ数年流れておりましたが、今年の夏頃にようやく部屋内のネット接続を回復できる程度には暮らし向きが向上し、先日ふたたびチャンネルへの契約が実現しました。
そのような次第でしたから、今回の文中における “楽しい夢想以外、絶対にやめろ” のくだりは即妙なウェルカムドリンク(アルコールフリー)のようにするっと自分の中に入ってきました。私はコロナ禍直前の真冬に電気とガスを停められ水道水で身体を洗っていた時期もありましたが、2024年現在では生まれて初めての正社員採用を受けて半年ほど働き、このように興味関心の最高度に在る物事(つまり音楽。メロディックマイナーの重要性について私はまだ全く理解していないので、講義動画にて勉強させていただきます)に所得を割けるばかりか、自分自身の音楽プロジェクトの運営すらできています(尊敬と信頼を寄せるミュージシャンに報酬を支払いながらの活動は、ひとりでビートを打ち込んでいた頃なんか比較にもならないほど心躍るものです)。こんな未来はコロナ禍前後には思いもよりませんでしたが、ただ “盲点と偶然” に流されていたら、いつのまにか今までの自分の全生涯で最も良好としか呼びようのない状態になっていました。もちろんその最中にも、菊地さん関連の音楽は気さくな伴走者として在ってくださいました。「感謝」という表現(とくにファンから音楽家に捧げられるもの)は近年「よく効くサプリメントをくれてありがとうございました、コスパも良いです」くらいの意味に貶められてしまった気がするので、こちらが使うにはいくらかの躊躇があるのですが、それでも菊地さんの音楽と文筆のお仕事双方に改めての感謝を申し上げます。
菊地さんの発熱と内科受診のくだりも、自分のことのように面白く読みました。というのは私も今年の8月だけで39℃超えの熱を2回も出してしまったからで(笑・しかもコロナもインフルエンザも無関係)、 “ちゃんと休める日に倒れるように身体が調整してくれる” 感覚はとてもよくわかります(自分も制作に数ヶ月かけた音源のマスタリングが終わった翌日にいきなり発熱しました)。必要な栄養と水分の摂取と服薬と就寝を繰り返す高熱療養時のルーチンが私はすごく好きで(とくに体内の高熱を尿として体外に排出するときのあの感じが)、いつか高熱病の大先輩である菊地さん(笑)にも「発熱時の楽しみ方」みたいなことを伺いたいと思っていたところでした。
久しぶりにブロマガとして菊地さんの文章が届き、「ああ、こういう感じだったなあ」とコロナ禍以前の生活の手応えまでもが蘇ったようです。しかしこれはノスタルジアや「戻ってもしょうがない過去に復帰したがる欲望」ではなく、かつてとは比べ物にならないほど多くのものが入れ替わった世界での風通しの良さのようなもので、晩夏のフレッシュ感と相まって爽快極まりません。素敵な御文をありがとうございました。
〔ちなみに、 「あああああああああああああ、」の括弧以降の展開、初読時は「菊地さんが旅行中に着想した “好き放題都合が良い、楽しい夢想” の内容(つまりコント)」なのかと思ってました笑。読み直してようやく気付きましたが、これ、旅行中に本当に起こったのですね笑〕
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