卒業式で着用するガウンを身にまとった少年が、壇上から「お父さんお母さんへ、ここまでの道のりは決して簡単なものではなく、多くの努力と犠牲の上に成り立っていたことをぼくたちは知っています」と語るところから動画ははじまります。仕事や子育てといった日々の作業に追われながら、疲労を感じながらも夜遅くまで教科書に向かう女性の様子が描かれます。
少年が「あなたが今日ここで手にする資格は、将来ぼくたちの大きな助けになることでしょう。だからぼくたちは今日、みなさんを代表して卒業証書を受け取ることにしました」と続けると、客席から立ち上がり次々と壇上で資格を手に取ります。ずっと傍らで応援してくれた子どもたちが自分たちの代わりに証書を受け取る姿に、目に涙を浮かべる人も見受けられます。
さまざまな理由によって学生時代に高校を卒業できなかった親が、45歳や51歳になってからでも同等の資格を手に入れることが、本人だけでなくその子どもたちにとってどれほど大切なことであるかを描いた動画は、同じ境遇に置かれた人々に勇気を与えるとともに生涯学習に取り組む重要性をストレートに訴求しました。