自殺者の削減を目指すイギリスのNPO・Campaign Against Living Miserably(以下CALM)は、自殺を検討している人は必ずしもその予兆を見せているわけではないため、周囲の人々が常にコミュニケーションを取り続けることが大切であるというメッセージを描いた啓蒙動画を公開しました。

“Suicidal Doesn’t Always Look Suicidal(死にたいと思っている人は、必ずしもそんな表情を浮かべているわけではない)”というタイトルの動画では、赤ちゃんと遊んでいる父親や、カメラの前で踊る男性、カメラごとプールに潜って笑顔を浮かべる女性など、一見すると幸せに満ち溢れた人々の様子が描かれています。

微笑ましい内容でそのまま終わるのかと思いきや、画面には突然「これらの映像は、自らの命を絶ってしまった人々の生前最後に残されていた様子を映しています」という文字が表示され、幸せそうな表情を浮かべていた人たちは既に還らぬ人となってしまった現実が突きつけられます。

メンタルヘルスの重要性を訴えたCALMの施策は、動画だけにとどまらず、OOHも公開。そこでは生前最後の写真の傍ら、残された遺族が「61%もの人が周囲に“死にたい”と思っている人がいたとしても適切な対応方法がわからないと答えています」や「毎週125人もの尊い命が自殺によって失われてしまっています」といったプラカードを掲げる様子が収められています。

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