宝島社は、2023年1月5日に、企業広告「団塊は最後までヒールが似合う。」を読売新聞朝刊(全国版)、朝日新聞朝刊(全国版)、日本経済新聞朝刊(全国版)、日刊ゲンダイに掲載しました。

「企業として、いま、社会に伝えたいメッセージ」をテーマに掲げ、言語機関や出版社ではなく、いち企業としての役割を意識しながら取り組んでいる宝島社の企業広告は、1998年からスタート。そのメッセージは毎年多くの人の心を揺らし、数々の広告賞を受賞するほか、さまざまなメディアで取り上げられるなど反響も大きく、SNSでも賑わいをみせています。

団塊は最後まで
ヒールが似合う。

ボディコピーにはこうある。
『他の世代を挑発し続けてくれ。表舞台から去るのはまだ早い。ナースコールの前にカーテンコールだ。』
宝島社の広告から世の中の空気を観察する。「年を取ることに対する不安を減らす」という意図に、なるほどと思う。#広告空論 pic.twitter.com/3JaWIWlZGg

— 阿部広太郎|『それ、勝手な決めつけかもよ?』 (@KotaroA) January 5, 2023

宝島社 企業広告まとめ動画[1998年~2009年]をいっき見!


2022年10月「世界を敵にまわして、生き残ったヤツはいない。」

2018年「世界は、日本を待っている。」
【受賞】2017 読売広告大賞(カルチャー・エンターテインメント部門優秀賞)、2018 毎日広告デザイン賞(出版・映画・興行・放送部門部門賞)

2016年「死ぬときぐらい好きにさせてよ」
【受賞】2016 読売広告大賞(グランプリ)、2015 朝日広告賞(グランプリ)、2015 朝日新聞読者賞、2016 日本新聞協会新聞広告賞(広告主部門・本賞)、2016 ADC賞、2016 TCC賞、2016 読売出版広告賞(審査員特別賞)、2016 JAA広告賞(新聞広告部門メダリスト)、2016年度グッドデザイン・ベスト100、2017 JAGDA賞

2009年「女性だけ、新しい種へ。」
【受賞】2009 朝日広告賞(準朝日広告賞)、2010 毎日広告デザイン賞(最高賞)

2003年「生年月日を捨てましょう。」
【受賞】2003 朝日広告賞(出版・学校部門賞)、2004 読売出版広告賞金賞、2003 毎日広告デザイン賞(出版部門賞)、2003 日刊スポーツアドグランプリ(カラー広告部門インパクト賞)、2003 広告批評年間ベストテン新聞3位、2003 スポニチ広告大賞(カラー部門優秀賞)、2004 グッドデザイン賞(コミュニケーションデザイン部門)


1998年「おじいちゃんにも、セックスを。」
【受賞】1998 朝日広告賞(準朝日広告賞)、1998 毎日広告デザイン賞(優秀賞)、1998 読売出版広告賞(書籍部門賞)

時代に切り込み、訴えかけ、人々の心を震わせるコピーの数々。雑誌や書籍など商品をPRする広告とは異なる「社会に伝えたいメッセージを発信する目的」の広告は、出版社としてどのような思いで発信しているのか、その真意からテーマの決め方、リアルな反響まで、2023年の企業広告をもとに、担当者にお話を伺いました。

今年の企業広告「団塊は最後までヒールが似合う。」に込められたメッセージを教えてください。

団塊世代のみなさんが、いわゆる後期高齢者になります。そんな団塊世代の背中をもう一度押せたらと思いました。団塊世代が元気になれば、日本のシニア層の活力になります。ミドル世代にとっても、年を取ることに対する不安も減るのではないでしょうか。

女優で歌手の中尾ミエさんがピンヒールを履いているビジュアルは、「ハイヒール」と悪者の「ヒール」を掛けたものですが、団塊の世代には、競争を勝ち抜いてきたという強い信念があると考えています。自分たちの世代だけで戦後を乗り越え、日本を成長させてきました。自分の意志を曲げないという意志の強さが、いま必要ではないかと思い、逆説的な「ヒール」という言葉を使うことでその強さを際立たせ、団塊の世代はもちろん、現役世代をも鼓舞できればと思いました。

団塊世代をクローズアップした作品が多く感じられるのですが、その理由を教えてください。

宝島社は団塊世代に注目しつづけており、そしてまもなく団塊世代のみなさんが後期高齢者になるタイミングということで、ここでもう一度、団塊世代にエールを送ることで元気づけたいと考え今回のテーマに至りました。

2006年「団塊は、資源です。」
【受賞】2006 日本新聞協会新聞広告賞(広告主企画部門)、2006 朝日広告賞、2006 読売広告大賞(読者が選ぶ広告の部優秀賞)、2006 毎日広告デザイン賞(優秀賞)、2007 APAアワード入選

さまざまな意見が生まれる可能性のある広告ですが、どのような方針や基準で広告のテーマを決めていますか?

いま“企業として社会に伝えたいメッセージ”をテーマに掲げ、言論機関や出版社ではなく、一企業としての役割を意識しながら、取り組んでいます。弊社社長の蓮見とクリエイティブチームで、何度もディスカッションを重ねて、テーマ決定からビジュアルやキャッチコピーをどうするかを決めていて、方向性が固まってきてからも、最後までブラッシュアップを繰り返します。また、雑談の中から情報が得られたり、新しいアイデアが生まれたりすることもあるため、ブレストの時間は大切にしています。それにより、進行中のテーマとは違う新しいテーマが生まれることもあります。

広告によって、見た側がどのような考えや思いを持って欲しいと思っていますか?

広告を目にした方々には、何かひっかかりを感じていただき、考えていただく機会になればと考えています。必ずしも共感の声だけでなく、賛否両論、様々な意見があり、この広告がコミュニケーションツールとして活用されることが一つの狙いです。

毎年話題となる御社の企業広告。今年の反響はいかがでしたか?リアルな声が届いていましたら教えてください。

いつも多くのご意見や反響をいただきますが、特に今回は、「かっこいい」、「目立つ」、「尖っている」、「インパクトがあった」等、ビジュアルへのご感想を多数お寄せいただきました。また、団塊世代の方はもちろん、そうでない世代の方からも、「背中を押された」、「頑張ろうと思った」というお声をいただいています。

最後に一言ありましたら、お願いいたします。

弊社では、1998年より企業広告の掲載を開始しました。商品では伝えきれない“企業として社会に伝えたいメッセージ” を、企業広告を通じてお伝えしたいという思いで実施しております。目にした方にとって、何かしらの気づきや、考えるきっかけ、周りの人とコミュニケーションの機会となれば幸いです。

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