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日本での宇宙ビジネス全体の市場規模が約1.2兆円、宇宙インフラ市場についてはその9割が官需というところで、欧米に大きく差をつけられているのが現状です。内閣府は、このような状況の打開を目指し、「宇宙産業ビジョン2030」において2030年代早期には市場規模の倍増を実現するとし、国内の宇宙ビジネスをさらに盛り上げるためのスタートアップへの支援制度も続々と整備されています(※1)。
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各地方自治体も宇宙ビジネスに参画しようと独自の取り組みを始めていますが、鳥取県でも宇宙産業を地域の将来を支える産業のひとつとして「鳥取県から宇宙産業を創出する」というチャレンジを進めています。そして今回、鳥取砂丘エリアに整備中の鳥取砂丘月面実証フィールドを国内外の企業・研究者に広く知ってもらい活用してもらおうと、フィールドの愛称についてアイデア募集を開始しました。
どの市町村からも天の川が見え、流星群の時期でなくても流れ星が見えやすい鳥取県は、夜空を見上げれば星に手が届きそう、ということから「星取県」を名乗ることにしたという背景もあります。
鳥取砂丘月面実証フィールドは、国立公園外の鳥取大学乾燥地研究センターの敷地内にあり、およそ0.5haの敷地に鳥取砂丘の現地にある砂をそのまま活用する想定で整備されています。フィールドの潜在ユーザーの声をもとに設計しており、月面環境を想定した実証実験を行うための平面ゾーン、斜面ゾーン(5度~20度程度)、自由設計ゾーン(利用者が自由に掘削・造成可能)から構成される予定です。
鳥取県のPR施策はバラエティ豊かで、メディアでもたびたび取り上げられてきましたが、いちばんの特徴である鳥取砂丘という既存アセットの見直しから宇宙開発拠点という新しい切り口が誕生しているのがポイントです。認知獲得のために名称募集をするというのはよく見られる手法ながら、そこに「宇宙産業」「月面実証フィールド」というトレンドワードが加わることによって、考えれば考えるほどに夢が広がる企画となっています。
・※1出典元:宇宙産業ビジョン2030について(内閣府)
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