本年度受賞した企業の中にはAT&T、スターバックス、アメリカンヴィバレッジアソシエーションなど、グローバルに展開する企業や団体があります。そして、パナソニック映像が制作したダシーズファクトリーのCM「砂の惑星」篇30秒は、Silver Awardを受賞。今年のアワードにおいて日本の企業で唯一となる受賞となりました(※1)。
ダシーズファクトリーが製造・販売するギルトフリーアイスは、4つの原材料不使⽤(乳製品、⽩砂糖、トランス脂肪酸、グルテン不使⽤)という製品コンセプトです。そこで、CMは、⼈以外の⽣き物もおいしいと思えるようなアイスを表現することをテーマに制作されました。
CMキャラクターには、パフォーマー・Natsuume Maiを起用。私たちの住む世界において、⼈ならざる存在「⼈外(じんがい)」を表現する彼⼥のアーティスティックな作品は海外でも高く評価されており、ダシーズの今後の海外展開においても⾒事にフィットした形になりました。
ロケーションは、「⼈外」がさまよう場所として、プリミティブかつスケール感ある「砂の惑星」を設定し、鳥取砂丘で撮影。あえてイメージが限定されないよう、⼈⼯的な造形物を排除し、地球上なのか別の惑星なのかわからない世界を、撮影や編集によって表現しています。また、通常、⽤いられる商品カットや説明的な要素は⼀切排除し、インパクト重視の映像と⾳楽、ラストカットの“⼈外”の表情にすべてのメッセージが込められています。初CMということで、視聴者にセンセーショナルな印象を与え、ダシーズアイスの存在を強く記憶に留めてほしいとの思いが伝わってくる映像となっています。
オリンピック⾦メダリストで元柔道家の松本薫さんが、⾃⾝の経験から「⾝体に負担のかからない、⾝体に優しいアイスクリームをつくりたい」との願いを実現すべく、プロデュースしたダシーズアイス。原材料にこだわり、誰でも安⼼して⾷べられる、罪悪感のない「ギルトフリー」なアイスです。また、⽇本の⾷⽂化である出汁をレシピの中に盛り込んだ製品コンセプトのアイスクリームでもあります。
そんなこだわりのアイスだからこそ、ダシーズアイスを⾷べると「すべての⽣き物」が笑顔になるという、メッセージがシンプルながらも研ぎ澄まされた映像から伝わってきます。世界を意識した映像表現ゆえの受賞といえそうです。