近年大きな注目を集めている植物由来の食品業界。ビーガン食先進国であるアメリカやヨーロッパ諸国を中心にさまざまな企業やブランドが立ち上がっており、大きな盛り上げを見せています。そんな中、南米チリ発のユニコーン企業NotCoは2015年の創業以来おいしく安全な植物由来の加工食品を販売しており、主にアメリカ大陸を中心に高い人気を博しています。そもそも動物由来の食品を好む人たちが植物由来の食品に切り替える際の検討要素としてしばしば挙げられる健康面やおいしさ以外の“情緒に訴えかける”ようなNotCoのCMが公開されています。

“Not So Happy(実はそこまで喜んでいない)”という動画は、さまざまなレストランや加工食品のロゴに笑っているの動物のイラストが度々使用されること着目しています。「食肉用として生を受け、屠殺され加工される動物たちが笑顔で自分の肉を宣伝するわけがない」と、シリアスなメッセージを皮肉たっぷりの歌に乗せて歌い上げました。

耳に残るポップで印象的なメロディに合わせて「笑っているように見えるかもしれないけど、この笑顔は偽物。誰が好き好んで食べられたいなんて思うだろう? 君は両親から教えてもらっていないかもしれないけど、1枚のハンバーガーパティの中には100頭の牛の肉が混ぜられているんだよ」という歌詞を歌い上げる動物たち。

グロテスクで悲壮感たっぷりなメッセージと、正反対とも言えるように明るいメロディのギャップが適度な違和感を生み出しています。最終的には「ぼくの本当の笑顔をみたいのであれば植物由来の肉に切り替えてくれ」と締めくくる歌は、NotCoの商品のおいしさだけでなくそもそも動物を食べないという根本的なブランド思想を強烈な形で表現しました。

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