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甲子化学工業株式会社と株式会社TBWA HAKUHODO、株式会社quantumが共同開発した、廃棄されたホタテの⾙殻をアップサイクルしたヘルメット「HOTAMET / ホタメット」が、世界三大デザイン賞のひとつである「iFデザインアワード」の最高賞であるiFゴールドアワードを受賞しました。
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ホタテ水揚げ量日本一を誇る北海道猿払村が位置する宗谷地区では、水産廃棄物として貝殻が年間約4万トン発生。地上保管による環境への影響などが地域の社会問題となっていたそうです。そんな中、ホタテ貝殻の主成分が炭酸カルシウムであることに着目し、新素材のエコプラスチック「カラスチック®」として再利⽤したヘルメットを作りました。新品のプラスチックを100%使って作るものと⽐較して、最⼤約36%の⼆酸化炭素削減に寄与するといいます。
プロダクトデザインを担当したquantumは、自然界の仕組みを応用し、技術開発に活かすバイオミミクリーの考え方を採用。ホタテ貝を模倣した、特殊なリブ構造をHOTAMETに取り入れました。少ない素材使用量でありながら、リブ構造がない場合よりも耐久性が約30%向上するなど、見た目だけでなく機能的にも優れたデザインになっています。
ホタテ貝の成分をエコプラスチックとして再利用しただけでなく、貝の構造をもデザインに採用したHOTAMET。その名前や美しいデザインからは、かつて地域で問題視されてきたホタテ貝への愛情まで感じさせます。素材開発からデザインまで、環境配慮の姿勢が一貫しており、これこそ“真のサステナビリティ”といえる事例かもしれません。
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