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70年前と思えない斬新さ。写真展に出かけて、おしゃれの感度もアップ! 『アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密』
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70年前と思えない斬新さ。写真展に出かけて、おしゃれの感度もアップ! 『アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密』

2013-03-16 14:04
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    アメリカ版『ヴォーグ』 1945年3月15日号表紙ヴァリエーション 「赤十字を担おう」
    東京都写真美術館 (c) The Estate of Erwin Blumenfeld


    アーウィン・ブルーメンフェルドは、1930年代~50年代まで『ハーパース・バザー』や『ヴォーグ』等のファッション誌を中心に活躍した写真家。国内初となる彼の個展が、恵比寿の東京都写真美術館で開催されています。


    いまから70年近く前に撮られた写真というと、「昔が今とどう違うかを歴史的な興味で観る」といったイメージがありますが、ブルーメンフェルドの作品は、いま見てもとても新鮮です


    カラー写真という表現が生まれたのが、1940年ごろ。それを機に、有名メゾンなどのファッション界は旬なスタイルやモデルを使った写真表現に力を入れるようになったそうです。そんな中で、ブルーメンフェルドはダダやシュールレアリスムの世界観とファッション写真をクロスさせた斬新な表現で、有名誌の表紙を100回以上も飾り、「世界最高のファッション写真家」の称号を与えられたのだそう。


    今回展示される作品は約290点(資料含む)。なかには、ブルーメンフェルド本人が選出した、名作100点もあるというのが楽しみです。


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    『ヴォーグ』 アメリカ版 1953年5月1日号表紙のためのヴァリエーション (c) The Estate of Erwin Blumenfeld 


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    アメリカ版『ヴォーグ』 1949 年11月1日号のヴァリエーション (c) The Estate of Erwin Blumenfeld


    ところで、ファッション・フォトグラファーというと、いかにも派手で華やかな生活を想像しますが、ブルーメンフェルドの人生は、実はかなり波乱万丈。徴兵をされたり、収容所に抑留されたり、自分の経営する店が破産したことも。第一次、第二次世界大戦という、苦難の時代を生き抜いたエネルギーが、彼の作品を支えることになったのかもしれません。


    そんな彼の人生を思いながら作品を鑑賞すると、また別のとらえかたができそうです。


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    『アーウィン・ブルーメンフェルド 美の秘密』公式サイト

    5月6日(月・休)まで
    会場:東京都写真美術館
    開館時間:10:00-18:00(木・金は20:00まで)
    休館日:毎週月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館)

    "Erwin Blumenfeld: a hidden ritual of beauty" is organized by Tokyo Metropolitan Museum of Photography in special collaboration with Nadia Blumenfeld-Charbit, The Blumenfeld Family and Jean-Louis & Mado Mellerio. The exhibition is curated by Nadia Blumenfeld-Charbit and Harumi Niwa,curator of TMMOP.
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    (文/ミヤモトヒロミ)


    ミヤモトヒロミブログ

    ライター・エディター。女性誌、女性向けWebメディアで映画やアート、カルチャー関連の記事を執筆。カフェグローブでは2007年よりブログ連載「ムービーハンター」で大人の女性のココロにささる映画評を手がける。

    RSSブログ情報:http://www.cafeglobe.com/2013/03/02841170.html
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