目覚めの朝や休憩時など多くの人々に愛されているドリンクといえば、やはりコーヒーですよね。そんなコーヒーにはカフェインが含まれており、覚醒作用や利尿作用をもたらすことはよく知られていますが、実は他にも美容効果のメリット&デメリットがあるのをご存知ですか?
■メリット:紫外線ダメージから肌細胞を保護
アンチエイジングに欠かせない「ポリフェノール」といえば赤ワインが代表的ですが、実はコーヒーにも含まれています。しかも日本栄養・食糧学会大会が発表した研究結果によると、そのポリフェノールは、紫外線のダメージに効果を発揮することが分かりました。
肌は紫外線を浴びると、遺伝子が酸化ダメージを受け、活性酸素が作り出されます。その結果シワやシミ、たるみなどといったエイジングが進んでしまうわけです。同大会が行った実験結果においても、紫外線を浴びた皮膚細胞は細胞の運動能力が低下し、さらに20時間後には多くの細胞死が確認されています。しかし、コーヒーポリフェノールを与えた細胞は、力強い抗酸化作用のお陰で細胞の運動能力が維持され、細胞死も減少したという結果になりました。
■デメリット:飲み過ぎは脂肪を蓄積
しかし残念なことにいい事ばかりではありません。最近オーストラリアの医学研究や医科大学の研究者達が発表した結果によると、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種「クロロゲン酸」が脂肪を蓄積させてしまうというのです。
実験はマウスに5~6杯程度のコーヒーに含まれる量と同等のクロロゲン酸を投与して行われました。そしてその結果、マウスの肝臓の脂肪細胞内が脂肪の蓄積を始めたといいます。さらに太ったマウスは耐糖能異常やインスリン抵抗性のリスクも高まったという事実も明らかになりました。
■結論:1日3~4杯までなら体に良い
この結果により、科学者たちが出した結論は「1日3~4杯までのコーヒーの摂取であれば、脂肪の蓄積が起こる事がないほか、心疾患などの病気のリスクを減らせる」とのことです。
カフェインの取り過ぎもよくないですが、このクロロゲン酸も摂り過ぎてはいけないようですね。美味しくてついついコーヒーを飲み過ぎてしまう方は、早速今日から気をつけてみてください。
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(文/ピーリング麻里子)